転校で不登校は改善できる?見極めるポイントと、転校先で考えられる不安要素も紹介
子どもが不登校になった際、「環境が変わればまた学校に通えるようになるかも」と考え、転校を視野に入れるのも不登校を解決する手段のひとつです。子どものことを考えると、どうにかして不登校の状態を改善してあげたい!と思われるのは親として当然です。とは言え「転校」となるとお子さんを含めた家族の環境が変わる可能性もありますので、判断するにあたって慎重な行動が必要になります。今回は、転校することで不登校が改善されるのか、転校をする上でどんなことを検討するべきなのか、その見極めるポイントなどをご紹介していきます。
転校にベストなタイミングは4月
転校を考えている場合、まず転校時期を考えておくことが大切です。転校時期を選べるのであれば、4月をおすすめします。4月は新学期が始まるタイミングのため、勉強の進み具合にも大きな誤差がなく、学校行事にもすべて参加できるからです。4月は、転校による子どもの負担が最小限に押さえられるベストなタイミングと言えるでしょう。
不登校の子どもが転校をするメリット
転校はかなりの労力を必要としますが、子どもが学校へ通えるようになるのなら、する甲斐のあるものでしょう。ではなぜ転校をすることで不登校が解消されるのでしょうか。ここでは転校することで得られるメリットについてお伝えしていきます。
不登校の原因から距離をとれる
転校することで得られるメリットとして、不登校となった原因と距離をとれることがあげられます。不登校の原因がいじめや人間関係のもつれ、教師との相性など学校に問題がある場合は、その原因から物理的に距離をとることで不登校が改善される可能性があります。いじめなどの人間関係が転校によってリセットされ、新たな環境で新しい関係を構築していけます。また、登校できなかった原因がなくなることで、子どもが抱えていた大きなストレスを軽くすることができます。
環境を最初から構築できる
不登校が続く子どもにとって、再び登校するということはとても勇気がいります。たとえ、がんばって登校できたとしても、環境に変わりがないのなら、また、同じ状況に陥る可能性もあります。転校するという選択肢はとても大きな覚悟と勇気が必要ですが、環境を一新することができるため、新たな学校生活を新たな気持ちでスタートできる利点もあります。
新しい友人が出来る
転校により環境も人間関係も新しくなるため、転校先で新たな友人に巡り合える可能性もあります。友人ができることで「学校へ行きたい」という意欲も湧き、学校が楽しいと感じるようになるでしょう。
転校先で考えられる不安
前項の「不登校の子どもが転校をするメリット」とは反対に、転校する不安もあります。転校してから「やっぱり転校しない方がよかったのでは…」と後悔しないよう、今から考えられる不安材料をひとつずつ消していきましょう。こちらでは、転校に伴う懸念点と、かんたんな解消法や心がまえをご紹介します。
勉強についていけない
現在の学校と転校先の学校では、学習進度が違う場合があります。転校先の方が現在の学校より早いと、勉強についていくことが子どもの負担になるかもしれません。そうならないために、不登校の間であっても可能なら家庭で少しずつ勉強しておくといいでしょう。子どもの「転校先の勉強についていけるかな」という不安が少し和らぐはずです。
関係構築に時間がかかる
新たに人間関係を築くというのは、かなりのエネルギーと時間が必要となります。加えて、すでに人間関係ができあがっている中に入っていくのは、なかなか勇気がいるものです。転校は、これまでの人間関係をリセットできるメリットはありますが、新しい環境に慣れる・新しい人間関係を構築するという労力が必要になることも覚えておきましょう。
不登校が改善されるかどうかは分からない
前にも述べましたが、不登校の原因がいじめや人間関係のもつれ、教師との相性が悪いということなら、転校によって不登校が改善される場合もあります。しかし、成績不振や本人のやる気のなさ(無気力)などだった場合は、転校によって不登校が改善されるとは限りません。子どもが不登校になった原因は何なのか、そこを明確にすることが非常に重要です。そして原因がハッキリし、転校することになっても「転校することで、すべて改善される!」と思いこまないこと、子どもに過度な期待をよせないことなど、注意が必要です。子どもへの過度な期待は大きなプレッシャーになります。保護者の皆さんは、あくまでもいつも通り接するように心がけましょう。
転校で不登校が解消できるかを見極めるポイント
これまで、転校によるメリットと懸念点をお伝えしてきました。保護者の皆さんは、お子様に起こるメリットと懸念点を十分に理解され、転校するか否か決断しようとしていることと思います。では、転校することによって不登校は本当に解消できるのか、どうなのかを見極めるポイントを4つお話しします。
不登校の原因を把握する
これまでお話ししてきたように、大切な我が子が不登校になってしまった原因は何なのか、きちんと確認する必要があります。下記の例に挙げた、不登校になった原因が今の学校とあまり関係がないような時は、転校しても不登校は改善されないかもしれません。
「勉強に全力を注ぎ、燃え尽きてしまった」
「思ってた学校生活と違う」
「勉強についていくのが大変」
「思ったように成績が伸びなくて並んでいる」
反対に、原因が学校にあるときは、転校することで不登校が改善される可能性があります。まずは子どもの話をよく聞き、不登校となってしまった原因を突き止めることが大切です。
転校が本当にメリットになるかを考える
転校は時間も労力もかかります。たとえ転校しても、新しい環境に慣れ、新しい人間関係を構築していくのは、子どもにとってそれなりのエネルギーが必要です。また、転校が不登校を必ず改善してくれるとは限らず、新しい環境などに馴染めない場合もあるかもしれません。このように、あらゆる場面を想定し、本当に子どもにとってメリットがあるのか、親子でしっかり話し合いましょう。
転校に関して本人の意思があるか
子ども自身は転校したいと思っているのか、子どもの気持ちをきちんと確認しましょう。子どもによっては「新しい環境でうまくやっていけるか不安」「今の学校でやり直したい」などと考えていることもあります。また、転校を勧める保護者に負担を感じて、それがまたストレスになる場合もあります。不登校になったことで一番悩み、苦しんでいるのは子どもであり、転校した先でがんばらないといけないのも子どもです。本人が「転校したい」と思っているのかがとても大切になってきます。
転校するリスクも理解しているか
不登校になってしまった子どもは自己肯定感が下がり、心身のエネルギーがなくなっている状態です。そんな状態では、転校先の新しい環境に馴染むだけの力がまだ溜まっておらず、学校に行ったり行けなかったりを繰り返すケースもあります。転校したから不登校が改善されるというわけではないことを頭に入れておきましょう。保護者の方は焦らず、一歩一歩前に進もうとしている子どもを見守ってあげてください。
引っ越さずに転校することも可能な小学校
小学校は校区があり、住んでいる地域によってどの小学校に通うかが決められています。そのため、不登校などの理由があり転校を考えた際、引っ越しが伴ってくることがほとんどです。
「できれば引っ越したくない」
「住んでいる場所を変えずに転校できないものか」
という方のために、この項目では、引っ越さずに転校することができる学校をご紹介します。
小規模特認校
小規模特認校とは、少人数ならではのきめ細やかな指導や、地域住民と連携し地域の特性を活かした教育活動を行う小規模校に関して、特別に通学区域外から入学できる学校のことです。子どもの体の健康増進と豊かな人間性を養うことを目的としています。
多様化学校
不登校児童の受け入れ先となっている多様化学校は、不登校児童に配慮した教育が受けられる学校で、現在、小学校・中学校・高校を合わせて全国に35校設置されています。文部科学省は2023年3月、不登校児童への支援をまとめた『COCOLOプラン』を発表しました。
COCOLOプラン
文部科学省『誰一人取り残されない 学びの保障に向けた不登校対策 COCOLOプラン
①不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える
②心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する
③学校の風土の「見える化」を通して、学校を「みんなが安心して学べる」場所にする
という考えのもと、誰一人とり残されない学びの保障を行っています。多様化学校は、学校・多様化学校・教育委員会・教育支援センター・校内の教育支援センター・保護者の会などが連携し、その支援に当たっています。また、多様化学校は、通常の学校とは異なる特色がそれぞれにあります。一例をご紹介します。
・児童・生徒の習熟度別にクラス編成を行う
・1時間目~6時間目までいて当たり前という概念は存在しない
・授業はどこからでも参加OK。タブレットを使って学校内の別の部屋や自宅からなど、本人が安心して受けられる場所で受けることができる
・ソーシャルスキルトレーニング(SST)を学ぶことができる
・1日の終わりに先生と面談の時間がある
など、さまざまです。このように、個人に配慮した環境で教育を受けることができます。
子どもの将来の選択肢を増やすための選択肢
お子様の気持ちが少し落ち着いたら、学校に行かなくてもいいけど将来のことを考えて勉強を進めてもいいかもしれません。勉強がお子様の心を癒すきっかけになることもよくあります。
また、進路のことも考えて家で学習するなら、「出席扱いされる」という条件は必須ですよね。フリースクールや不登校特例校などはもちろん、通信教材の中にも「家から出ずに出席を認める」教材があります。
すべてのICT教材が「出席したと認められる」わけではありません。「不登校を出席扱いにする制度」の条件を満たすICT教材を選ぶ必要があります。
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