子どもの好奇心や思考力を育てる「なぜなぜ期」に向き合うための親の対応方法

大人であれば当たり前に感じることでも、子どもにとっては不思議に感じる出来事があります。そのため、子どもは「どうして風は吹くの?」「なぜ鳥は飛べるの?」など、沸き起こるたくさんの疑問を保護者に尋ねてくることがあるでしょう。

そんな “なぜ?” が特に増える時期を「なぜなぜ期(質問期)」といいますが、今回はそんな「なぜなぜ期」を上手に過ごす方法について詳しく解説していきます。なぜなぜ期の基本的な知識はもちろんのこと、お子様との理想的な向き合い方についても紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

「なぜなぜ期」とは?

なぜなぜ期とは、読んで字のごとく「なぜ?」「どうして?」と子どもが頻繁に質問をしてくる時期をいいます。心理学の世界では「質問期」といわれ、子どもの正常な発達過程のひとつとして認知されています。

特に脳内の思考回路が完成してくる3歳前後になると、脳の働きが活発化するため、疑問をさらに抱きやすくなります。「これは何?」のやりとりが特徴である「命名期(名前を覚える時期)」を順調に通過した証でもあるので、お子様の健やかな発達を喜ぶタイミングとして捉えるのもおすすめです。

「なぜなぜ期」はいつから始まる?

「なぜなぜ期」といっても、質問が増える時期には2つの段階があります。

そこで今回は、第1質問期・第2質問期にわけてわかりやすく解説していきます。質問期ごとに特徴や質問の意図が大きく異なるので、保護者はその点を理解して対応するようにしましょう。

第1質問期(2歳~3歳ごろ)

第1質問期は、ものや生き物などの名前などを知りたがる時期です。

この世界のもの・生き物には名前があることに気づいた子どもは、それらの名前を知りたい欲求にかられます。そのため、この時期は「これは何?」「あれは何?」といった質問が多くなります。

この時期は「命名期」と呼ばれる発達過程のひとつ。第2質問期の「なぜなぜ期」の土台になる時期なので、保護者はその都度しっかり対応するようにしましょう。

第2質問期(4歳~6歳ごろ)

第2質問期(4歳~6歳ごろ)

第2質問期は、「なぜ?」「どうして?」の疑問が増える時期です。単純な質問ではなく、物事の背景を尋ねてくる場合が多いので忙しい保護者にとっては悩みの種になることもあるでしょう。

しかし、この時期は子どもの好奇心・思考力を育む大切な時期です。この時期は脳の思考回路がほぼ完成するとされる時期なので、“物事に理由があることに気づき、知識をたくさん吸収できる時期”にあてはまります。

そのため、無理強いをしなくても多くを学び、吸収してくれる貴重な時期といえるのです。

思考力が育つと、学童期の学びがスムーズになります。一般的に第2質問期は就学前に落ち着くことが多いので、一時的なものと理解してポジティブな姿勢で対応するようにしましょう。

「なぜなぜ期」の期間に養われる力

なぜなぜ期がどうして訪れるのか理解できたところで、次に なぜなぜ期に養われる力 について説明していきます。

今回説明するのは、「好奇心」「思考力」「想像力」「創造力」「質問力」の5つの力です。ではさっそく詳しくみていきましょう。

好奇心

好奇心

「なぜ?」「どうして?」といった疑問を通して“知りたい欲求”を満たすと、疑問が解決した喜びを感じるだけでなく知識が増えた喜びも同時に感じることができます。そしてこのような喜び体験をくり返すと、知識=喜びと感じるようになるので、次々に疑問・不思議を発見できる、好奇心旺盛なお子様に育つことでしょう。

思考力

物事の背景には理由があると気づく経験をくり返していると、子どもは自然に「これはこうだからかな?」「こうするとこうなるのかも!」といったように、自分で仮説を立てるようになります。

疑問・不思議を自分でみつけ自分で解決する一連の取り組みは、お子様の思考力をどんどん育てることでしょう。

想像力

想像力は思考力とも似ている力ですが、想像力は自由で無限な力です。そのため、想像力が豊かな子どもの世界は、心がワクワクする楽しい世界になるでしょう。

例えば、「風船をたくさんつかんだら空が飛べるかもしれない」といった考えは想像力のひとつです。想像力は創造力の土台にもなる力なので、小さいうちから想像力が育つように意識して過ごすと良いでしょう。

創造力

想像力が育つと、想像した事柄を現実化する創造力も育つようになります。実際に動力飛行機を発明した偉人「ライト兄弟」も想像力を創造力に変えた人物といえるでしょう。

もちろん想像を現実化するには「知識」や「経験」も必要になるので、なぜなぜ期は多くの力を同時に育める大切な期間であると理解しましょう。

質問力

自分が感じている「なぜ?」「どうして?」の疑問が保護者にしっかり届くように、子どもは身振り手振りで一生懸命伝えようとするでしょう。そして質問をする経験を何度も重ねると、どのように質問すれば理解してもらいやすいかなどが理解できるようになります。

つまり毎日行われる質問攻めは、質問力・伝える力が育まれる大切な時間ともいえるのです。

子どもの「なぜなぜ期」に対する応対方法

子どもにとって「なぜなぜ期」は大切な時期であることがわかりましたが、保護者はどのように応対すればいいのか具体的に知りたいと感じた方も多いのではないでしょうか。

そこで次に、理想的な対応方法を5つ説明していきます。ではさっそくみていきましょう。

子どもの「なぜなぜ期」に対する応対方法

時間をかけて持ち越さずに、その場で対応する

子どもの「なぜ?」は、その瞬間に湧きあがった好奇心です。

そのため、時間をおいて対応すると好奇心や興味が薄れてしまうことがあるでしょう。好奇心や興味が薄れる前に、その場で対応するように心がけましょう。

わからない質問は一緒に調べる

子どもはときに、大人でもわからない疑問を投げかけてくることがあります。そのため、「あとで」や「調べておくね」などと答えてしまうことがあるでしょう。

しかし、時間が経過すると好奇心や興味が薄れてしまうことがあるので、一緒に調べるのがおすすめです。また、一緒に調べることで調べる力も身につくでしょう。

子どもの視点に立って解説する

質問や疑問に答えるときは、相手の立場に立って言葉を選ぶ必要があります。

例えば掛け算ができない子どもに掛け算の話をしても理解ができないように、相手が理解できない説明ならば質問に答えても意味がない場合があるでしょう。保護者が話したいようにではなく、子どもの知識や経験を基準にしたわかりやすい解説を心がける必要があります。

逆に質問をする

質問をされたときに、「どうしてだと思う?」ときき返してみる方法も、なぜなぜ期の対応として覚えておきたい技術です。質問をされることで「どうしてだろう?」と考える機会が生まれるので、お子様の思考力・創造力が育つきっかけになります。

ただ、中には質問されることを嫌がるお子様もいるので、様子をみながら対応方法を選ぶようにしましょう。

図鑑や辞書に触れるきっかけにする 

一緒に疑問を解決する際は、図鑑や辞書を利用するのがおすすめです。

図鑑などの書籍にはさまざまな知識・情報がのっているので、ひとつの疑問から多くの知識・情報を手に入れることができます。また、新たな関心や好奇心が生まれることもあるので、時間があるときは親子で図鑑や辞典に触れてみるといいでしょう。

子どもの「なぜなぜ期」に親が気をつけるべき対応

なぜなぜ期の基礎知識・なぜなぜ期の理想的な対応方法を説明してきましたが、最後になぜなぜ期に気をつけるべきポイントについて説明していきます。

悪意はなくてもついついしてしまう対応ばかりなので、日頃の振り返りとして、ぜひ下記の項目をチェックするようにしましょう。

質問から逃げないこと

保護者が忙しかったり、心に余裕がなかったりすると、「あとでにして」「前も教えたでしょ」などと、質問から逃げてしまうことがあります。また、わからない質問ばかりされて、疲れてしまう場合もあるでしょう。

しかし、「なぜ?」のやり取りはお子様にとって楽しいコミュニケーション方法である場合もあるので、お子様の心に寄り添った優しい返答を心がけるようにしましょう。

真剣に答えてあげること

子どもの「なぜ?」には、知りたい気持ち、保護者と会話を楽しみたい気持ちなど、多くの欲求が含まれています。そのため、投げやりに答えたり、馬鹿にしたりすると、お子様が傷ついてしまうことがあるでしょう。

家(家族)でのやり取りは、家の外でのやり取りにも影響するので、心のこもったやり取りを心がけるようにしましょう。

質問内容がわからなくてもからかわないこと

大人と比べると、子どもは知識も経験もまだまだ少ないので、質問の内容がめちゃくちゃな場合があるでしょう。しかし、笑ったりからかったりせずに、質問の意図を理解し助け舟を出してあげるのが理想的です。

また、質問の途中で内容を否定したり、質問を遮って言葉を訂正したりしないように気をつけましょう。

先回りして質問を解釈しないこと

大人に比べて子どもは語彙力が低いので、ききたいことを言葉にすることが難しい場合があるでしょう。

しかし、「こう質問したいんだろうな」と親が先回りをして解釈してしまうと、子どもの語彙力や質問力は育たないままになってしまいます。

もしお子様が言葉に詰まった場合は、言葉を引き出すサポート役に徹するのが理想的です。

質問内容や質問数に制限をつけないこと

なぜなぜ期は1日中質問をされている状態なので、つい「そういう質問はしないで!」「質問は3つまでにして!」など質問内容・質問数を制限してしまうことがあるでしょう。

しかし、子どもにとってはどれもが重要で大切な質問です。また、質問という手段を使ってコミュニケーションをはかっている場合もあるので、保護者も楽しみながらお子様と向き合うようにするといいでしょう。

まとめ

今回の記事では、なぜなぜ期に関する基本的な知識や理想的な対応方法、気をつけるべきポイントについて解説してきました。

保護者にとって「なぜなぜ期」は、ときに大変に感じることもあるでしょう。しかし、お子様が生きていく上で必要な大切な力が育つ時期ということを理解し、真摯に向き合うことが大切です。

なぜなぜ期は数年で終わるケースがほとんどなので、ぜひ親子で楽しみながら「なぜなぜ期」を過ごすようにしましょう。

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