小学校受験に頻出する「記憶の問題」への取り組み方と記憶力を向上させる方法

小学校受験の際によく出題される問題の一つに「記憶の問題」があります。一見簡単な問題のように思えますが、「意識して記憶する経験が少ない」「もともと記憶力があまりよくない」などといった理由から、記憶の問題に対して苦手意識を持っているお子さんは大勢いらっしゃいます。

そこで今回は記憶の問題の概要と取り組み方、記憶力を向上させる方法について解説していきます。

目次

小学校受験における記憶の問題とは

記憶の問題は文字通り「物事を覚えて問題や質問に答える」という課題です。記憶力だけでなく、集中力や理解力などがどの程度育っているのかを把握するために出題されています。

記憶の問題は「目で見て覚える問題」と「耳で聞いて覚える」問題の2種類に分けられます。まずはそれぞれの問題について紹介していきます。

映像の記憶

「目で見て覚える問題」は「映像の記憶」とも呼ばれます。問題用紙やスクリーンに出された絵を数十秒程度の短い時間で覚え、回答していきます。映像の問題には様々なバリエーションがあり、あらかじめ問題に慣れておく必要があります。

絵の記憶

「絵の記憶」は、映像の記憶のなかでポピュラーな問題で、一度見た絵を思い出し、その内容を答える形式です。絵の中にはどんな動物がいたのか、何をしていたのか、絵のどのあたりにいたのかなどが問われることが多いです。

色の記憶

「色の記憶」は、複数の色で構成された図やパターンを記憶し、後からその色の順番や配置を答える問題です。色の名前や場所を正確に覚えておく必要があります。問題によっては同じ場所を同じ色で塗る、同じ色のシールを貼るなどの作業を求められる場合もあります。

形の記憶

「形の記憶」は〇や△、☆といった図形の特徴や並び方などを記憶し、その後選択肢から見た形を選んだり、配置を再現する問題です。同じ形が複数並んでいたり、正方形と台形など似たような形を区別して覚える必要もあるため、問題によっては難易度が高くなってしまいます。

順番の記憶

「順番の記憶」とは動物や物の順番、出来事の順番を覚えて回答する問題です。3〜5匹程度動物が並んでいる絵を見て、順番を思い出して答える問題が多く出題されます。また、形や色の並びを覚えて、正しい並び方を選択肢から選ぶ問題も出題されることがあります。

音の記憶

「音の記憶」は目と耳の両方で覚える問題です。具体的には映像の中で動物が楽器を演奏しているのを見て、どの動物がどんな音を出していたのか、どの順番で音が出ていたのかを答えます。見るだけではなく、音の刺激もあるため、注意が逸れやすく、子どもによっては難しく感じてしまいます。

観覧車問題

観覧車に乗っているキャラクターや動物の位置を覚えて答える問題や観覧車が回転した際にどの位置にいるのかを答える問題が出題されることがあります。このような問題を「観覧車問題」と呼びます。場所を覚えるだけでなく、順番や動いた先の位置まで記憶する必要があるため、苦手な子どもが多い問題です。

お話の記憶

記憶の問題のもう一種類が「お話の記憶」です。短いお話を聞いてその内容を正確に思い出す力が試されます。お話の内容には、登場人物、出来事、順番などが含まれており、それらを覚えた上で質問に答える形式です。お話を聞いた後に問題が出題されるため、子どもたちは聞いた内容をしっかりと理解し、重要な情報を正確に記憶するだけではなく、ストーリー全体の流れをつかむ力も求められます。

「お話の記憶」に関しては下記記事で詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。

映像の記憶への取り組み方

映像の記憶への取り組み方

次に記憶の問題に対してどのように取り組めばよいのかについて解説していきます。今回は特にバリエーションの多い映像の記憶に絞って紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

スモールステップで教えていく

一つ目の取り組み方として「スモールステップで教えていく」ことが挙げられます。最初は情報量が少ない簡単な絵を見せ、記憶の基本を身につけさせます。例えば、絵に登場する物の色や配置に注目し、短期間で記憶できるようにします。その後、徐々に絵の複雑さを増し、情報量が多いものや細部に注意が必要なものにステップアップしていきます。このように段階的に難易度を上げていくことで子どもが負担に感じることなく問題に取り組むことができるようになります。

実物を使って教えていく

実際の物やおもちゃを使って視覚的に具体的な情報を提供することで、子どもたちはよりリアルにイメージをつかむことができるため、映像の記憶問題に取り組み始めた際には実物を用いて問題に取り組んでいきましょう。問題に対する理解が深まるだけではなく、親子でコミュニケーションを取りながら取り組むことができるため、子どもが「楽しい」「もっとやりたい」と前向きに学習を進めることもできます。

覚えるポイントをつかむ

また、「覚えるポイントをつかむ」ことを意識させていきましょう。ただ漫然と映像を見ていては正解することはできません。映像の記憶問題に初めて触れる子どもや、記憶することが苦手な子どもは「どこに注目すればよいのか」「なにを覚えるべきなのか」といった「問題の解き方」をわかっていないため、あらかじめ「どんなところに注目しておくといいのか」「どんなことが聞かれるのか」の情報を教えておくことで、問題に対する苦手意識は薄まり、自信をつけることができるでしょう。

記憶力を向上させるために取り組むべきもの

最後に記憶力を向上させるために、家庭で取り組むことのできることについて紹介していきます。簡単かつすぐに実行できるものばかりですので、子どもとの遊びの中に取り入れてみてはいかがでしょうか。

フラッシュカード

「フラッシュカード」は、記憶力を向上させるための有効な学習ツールの一つです。カードに描かれた絵や単語をテンポよく見せることで、子どもの短期記憶や瞬時に情報を把握する力を鍛えます。最初は少ないカード数から始めて徐々に枚数を増やしていきましょう。

「間違えちゃいけない」「失敗したらダメ」と思い込んでいる子どもの場合は、保護者が答える側に回り、不正解する姿も見せることで、「間違えても大丈夫なんだ」「次しっかり答えればいいんだ」ということを背中で見せていくことで、記憶の問題以外の場面の成長にもつながります。

しりとり

言葉遊びとして広く知られているしりとりも記憶力の向上に役立ちます。ゲーム中に一度使われた言葉は二度と使えないため、使用された言葉を覚え続けなければならないため、遊びながら記憶力を鍛えることができます。

普通のしりとりに慣れてしまった場合は、「動物だけ」「食べ物だけ」とルールを追加することで、より負荷をかけつつも楽しみながらトレーニングを行うことができます。

絵本の読み聞かせ

普段何気なく行っている「絵本の読み聞かせ」も記憶力の向上に生かすことができます。絵本を読む中で「さっきまでゾウさんは何をしていたんだっけ?」「ネズミさんは何を持っていたんだっけ?」と質問を挟むことで、子どもはより意識を向けて内容を理解しようとします。また、読み終わった際に、「どんなお話だった?」「どんなところが面白かった?」と聞くことで、話の内容を整理して伝える練習にもなります。

しつこく聞きすぎると「楽しい絵本の時間」から「質問ばかりのお勉強の時間」に変わってしまうので、「質問は少なく、あくまでも絵本を楽しむ」というスタンスで続けていけるといいですね。

まとめ

今回は小学校受験でよく出題される「記憶の問題」について、問題の種類や取り組む際のポイント、家庭でできる記憶力を向上させる暮らしについて解説してきました。

記憶の問題に関しては、「覚えられないからできない」というお子さんは少なく、「どこに注目すればいいかわからない」「なにを答えればいいのかわからない」ために正解できないケースが大半です。そのため問題を出題し「できる/できない」の物差しで測るのではなく、「どこにつまずいているのか」「どうすればできるようになるのか」を見極め、改善していくことが重要なのです。

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「天神」における「記憶」の問題の特徴

「同図形発見」の問題145問、「異図形発見」の問題80問収録

なお、今回解説した「同図形発見」の問題は145問、「異図形発見」の問題は80問収録しています。易しい問題から、お受験レベルの難しい問題まで用意されているので、スモールステップで問題を解く力を養うことができます。

イメージを分かりやすく促すアニメ

「天神」に収録された「回転図形」の問題は、間違えたとき、正解したとき、どちらの場合でも、その後に「実際に図形を回転させる」アニメが再生されます。これを見ることで、お子様が頭の中で図形を回転させる様子をイメージする力を養うことができます。

スモールステップで問題を解く力を養う

「天神」幼児版タブレットに収録されている「観覧車」問題は、①~③まで難易度が設定されています。 最初は易しい問題から始まり、最後はお受験レベルの難しい問題まで出題されます。観覧車が回転するアニメーションで解説していますので、すぐにイメージをつかむことができます。簡単な問題から徐々に難易度を上げていくことが上達のコツですので、「天神」を使えば、自然とスモールステップでの学習をすることができ、着実に問題を解く力を養うことができます。

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