小学校受験における「系列問題」の解き方。わかりやすい教え方と効果的な対策

小学校受験の頻出問題のひとつとして、系列問題があります。「系列の問題」、「系列完成」といわれることもあります。今回は、系列問題の問題例と、身に付けたいスキルや解くためのポイントをご紹介していきます。

目次

小学校受験の「系列問題」について

系列問題は、列に並んだ図の規則性を推測して、空欄に当てはまる図を答える問題です。
例題をもとに、どんな問題なのか具体的に確認していきましょう。

系列問題の例と解説

問題例①

上の果物が横に並んだ図を見て、空欄に当てはまるものを下から選ぶ問題です。

この問題では、規則的に「りんご、みかん」と2個のセットが並んでいます。
したがって、空欄に当てはまるのは「りんご」です。

問題例②

こちらも同様に、上の図を見て、空欄に当てはまるものを下から選ぶ問題です。

規則を見つけられたでしょうか。
こちらは、規則的に「〇、□、△」の3個のセットが並んでいます。
したがって、空欄に当てはまるのは「□」です。

系列問題を解くために必要なスキル

系列問題を解くために必要なスキル

ご覧いただいたように、系列問題は多くの知識を暗記していなければ解けない、というものではありません。では、解くために必要なスキルは何なのでしょうか。系列問題を解くにはずばり、観察力と思考力が求められます。

観察力

まずは提示された図を見るところからです。図の並びから、何個セットの繰り返しなのか、どんな規則が隠されているのかを、粘り強く観察する力が試されます。

思考力

規則を見つけたら、それに沿って空欄に当てはまる図を考える、思考力が必要です。頭の中で図を当てはめてみて、見つけた規則と合致するかどうか、試行錯誤しなければなりません。

系列問題を解くためのポイント

では、お子様が系列問題を解けるようになるためにはどうしたらよいのでしょうか。
「解くためのポイント」と書きましたが、いきなり問題集を広げて穴抜けになった図の列を見せられても、解くどころか、問題の意味を理解できず混乱してしまうかもしれません。

まずは、系列問題を解く準備として、「規則とは何か」を掴んでもらう必要があります。そこから、実際の問題が解けるようになるまでスモールステップで対策していきましょう。

それでは、系列問題の対策例をご紹介していきます。

規則とは何かを掴む

初めは穴抜けになっていない状態の列で、「規則とは何か」を掴むことから始めましょう。

まず保護者の方が「〇 △ × 〇 △ × 〇 △ ×」と描き、
「一緒に読んでみよう。マル、さんかく、バツ、マル、さんかく、バツ…」
と、描いた図をお子様と一緒に観察してみましょう。その上で、

「どんな風に並んでたかな?」

と問いかけ、規則について見て、考える時間をとってあげてください。
難しいようであれば、まずは「マル、さんかく、バツのセットになっていたね」と、見方のお手本を示してあげましょう。

慣れてきたら、「今度は~ちゃんが描いてみて。」と、お子様に描く役を委ねてみてもよいでしょう。
一緒に図を観察する中で、お子様が図の列から規則を掴むコツとして、次のようなものがあります。

図を声に出して読む

横一列に長く並んだ図を見ると、情報が多く、どこに注目してよいか分からなくなってしまうことがあります。

しかし、「みかん、ぶどう、りんご、もも、みかん、ぶどう、りんご、もも、…」

のように「声に出す」という作業をすることで、読み上げる図だけに集中することができるようになります。それを繰り返すことで、ひとつひとつの図がどんな規則で並んでいるか、気付きやすくなるはずです。また、目で見ているだけでは分からなくても、声に出すことで、リズムから規則に気付けるということもあります。

指で押さえながら図を見る

指で押さえながら図を見る

図を読み上げることは効果的な方法のひとつですが、残念ながら受験本番では声に出して読むことができません。読み上げて規則に気付くことができるようになったら、必ず黙って解く練習をしましょう。

そんなとき役立つのが「指で押さえる」という方法です。指で押さえながら順番に図を見ることで、読み上げるときと同じように、図ひとつずつに集中することができます。

問題に慣れる

ある程度規則に慣れてきたら、実際に受験で出るような問題を解いてみましょう。上でご紹介した問題例のように、穴抜けになっている列に図を当てはめ、系列を完成させる練習です。ぜひ、これまでの練習の成果を試すつもりで、取り組んでみてください。

空欄の少ないところから見る

さて、横一列に並んだ図を見るとき、左から順に見る方が多いのではないでしょうか。もちろん左から見ること自体、全く問題はありません。
しかし、次のような問題の場合はどうでしょうか。

問題例③

並んでいるお約束を考えて、空いているところに当てはまるものを選びましょう。

ただでさえ難しそうな図の列です。
それだけでなく、左から見ていくと、すぐに空欄が出てきてしまい、何個セットなのかを見つける前に思考がストップしてしまう可能性があります。

そんなときは「右から見る」という手を使ってみましょう。

上の問題を右から見ていくと、4個のセットであることが見つけやすくなったはずです。
このような問題でお子様が困っているときには、「じゃあ右から見てみようか」と声を掛けてみてください。

まとめ

小学校受験における系列問題の例や、解くためのポイントなどについてご紹介してきました。頻出問題なので、ぜひたくさん問題を解いて練習していただきたいです。

しかし、ご覧いただいたように、問題によっては果物などのイラストだけでなく「〇△×」などの記号が使われることともあります。そのため、子どもにとってはとても無機質な問題に見え、学習の序盤で興味が削がれてしまったり、飽きてしまったりするということも考えられます。

それを防ぐという意味でも、お子様と一緒に保護者の方も描いたり、話したりすることで、楽しみながら学習してみてください。

系列問題の練習のコツはわかったけれど、実際に取り組むのは大変そう・・・と感じられた方へ

系列問題は小学校受験で頻出のため、慣れた後はたくさん問題を解いて練習していただきたい、と書きました。
とはいえ、様々な規則のパターンやイラストが揃った問題を用意するのは、家事、育児、仕事などをしながらだとなかなか難しいかもしれません。

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今回解説した系列の問題は185問収録しています。

果物のイラストが2個セットで並んでいる簡単な問題から、図が一周ぐるりと20個以上並んだ問題や、数を取り入れた問題など、様々なパターンの問題が収録されています。

「系列」の問題で必要な考え方と能力は、「観覧車」の問題にも共通します

小学校受験においてお子様がつまずきやすい問題のひとつである「観覧車」問題も「系列」の問題における考え方とよく似ています。回転することに惑わされず、並び方をきちんとつかむことを意識して、一緒に学習していきましょう。


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