【小学校受験】条件迷路の問題例と、解くためのステップ、理解するために必要な力について
小学校受験の際によく出題される問題の1つである「条件迷路」。馴染みがなく苦手意識を持っているお子様や、どうやって教えてあげればよいかわからない保護者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は条件迷路について具体的な問題を例に挙げながら考え方についての解説と条件迷路の教え方のコツ、そして条件迷路を理解するためにはどのような力が必要なのかについて解説していきます。
「条件迷路」問題とは
条件迷路は、子どもたちがただ迷路を進むだけではなく、特定の条件を満たしながらゴールを目指す問題です。この問題では、複数の要素を考慮しながら進路を選ぶ必要があり、論理的思考力や集中力が要求されます。
例えば、問題例として
といった条件がよく設定されます。これにより進行ルートを計画的に決定し、条件に基づいた最適解を見つける能力を推し量ることができます。
「条件迷路」の問題例と解説
こちらは天神幼児タブレット版に収録されている条件迷路の問題の一例です。迷路を進む中でひろった果物の数を数えていきます。迷路をクリアすることだけに集中してはみかんの個数を数えることができませんし、みかんをすべて取ろうとするとゴールまでたどり着くことができません。問題文を正確にとらえ、迷路を解きつつみかんの個数を覚えておくことで正解を導き出すことができます。
「条件迷路」の問題の種類
条件迷路にはいくつか種類があり、それぞれ違った力が求められます。このことが条件迷路に苦手意識を持ってしまう子どもが多い要因となっています。今回は代表的な3種類について解説していきます。
数を数える条件のついた迷路
1つ目は「数を数える条件のついた迷路」です。こちらは先ほど紹介したリンゴの問題が例として挙げられます。他の問題としてはゴールまでのルートが複数ありますが、拾えるリンゴの数が異なり、指定された個数もしくは一番多くまた少なく拾えるルートを選ぶように求められる問題などもあります。
条件がついた迷路
2つ目は「条件がついた迷路」です。ゴールまでの道中で通るポイントごとに条件が設定されることが多くあります。例えば、「ゴールまでの道のりできつねさんは通してくれますが、たぬきさんは通してくれません」という問題などがあります。どの道を通ると通れるかを判断しながら進路を選び、通れる道通れない道のルールを学びながら進めていくため、推理力や計画性も重要です。
足し算・引き算が必要な迷路
最後に「足し算・引き算の条件がついた迷路」です。この種類の問題は途中で数を増やしたり減らしたりしながらゴールにたどり着くような条件が多いです。たとえば、「スタート時に5個のリンゴを持ち、途中でリンゴを拾ったり減らしたりして、ゴールで10個にする」といったものが典型です。数の増減を常に意識しながら進むため、数の概念を深く理解する力やルートの発想力が求められます。
条件迷路の教え方のコツ
次に条件迷路を教えるのが苦手という保護者に向けて、条件迷路を子どもに取り組んでもらう際のコツについて解説していきます。
ルールを理解させる
条件迷路が苦手な子どもは基本的なルールを理解していないことがあります。例えばスタート地点はどこなのか、どこに進めばよいのか、「同じ道を2度通らない」ということはどういう意味なのかなど、大人からすれば当たり前に理解できる内容でも、きちんと確認していく必要があります。子どもがどこまで理解できているのか、どこがわかっていないのかを1つずつ明確にしていきましょう。
一筆書きから始める
基本的なルールが理解できたところで、まずは複雑な条件のない、単純な迷路の問題から始めていきます。その時に「線が重ならないように進んでみよう」などと声掛けをし、一筆書きでゴールにたどり着ける練習を重ねていきます。
このような練習を繰り返すことで、子どもは迷路全体を俯瞰しながら考え、無駄なくゴールを目指す思考力を養うことができます。たとえ失敗してしまっても、「もう一回挑戦すればいいよ」と試行錯誤の重要性についても伝えることで条件迷路に対する苦手意識も薄まっていくでしょう。
条件付きの迷路にチャレンジしてみる
一筆書きでの迷路攻略ができるようになった段階で、条件付きの迷路にチャレンジしていきます。はじめのうちはすぐに正解することは難しいかもしれませんが、「ゴールできた」「リンゴをたくさん集められた」など、「不正解ながらもできた部分」に注目し、褒めてあげましょう。そうすることで挑戦することの楽しさを感じ、進んで問題を解いてくれるようになります。
「条件迷路」を理解するために必要な力
最後に条件迷路を理解するために必要な力について解説していきます。これから紹介する力が不足していると条件迷路につまずいてしまう可能性が高くなってしまいます。日々の暮らしのなかで培ったり学習教材を利用したりして必要な力を身につけていきましょう。
空間認識能力
空間認識能力とは、物や道の配置を頭の中で把握し、どのように進めばよいかをイメージする力です。迷路の中で複数のルートを試行錯誤する際、この能力が必要となり、効率よく目的地にたどり着くために、道筋を頭の中でシミュレートすることが求められます。
空間認識能力を身に付けるためには、迷路や積み木、パズルなど、視覚的な認識を伴うゲームや遊びを取り入れることが効果的です。子どもが手を動かしながら考える活動を通じて、空間の関係性を理解し、立体的に物事を考える力が育まれます。また、条件迷路に頻繁に挑戦することで、目で追うだけでなく、頭の中で進路を計画し、必要なルートを素早く選択する能力が鍛えられます。
運筆力
運筆力とは、手を使ってペンを正確に動かす力を指し、線をまっすぐに引いたり、指定されたルートを丁寧にたどるために重要です。迷路を解く際には、ゴールまで正しいルートを選びながら、ペンでスムーズに線を引いて進む必要があるため、運筆力が欠かせません。
運筆力を身に付けるためには、幼少期から迷路や点つなぎなど、手先を使って正確に線を描く遊びを取り入れるとよいでしょう。
判断力
条件迷路では複数の選択肢や条件の中から、最適な答えやルートを瞬時に選び取る必要があるため、判断力も求められます。この力が不足していると、無駄な経路を選んでしまったり、条件を満たさないルートを進んでしまうことがあります。
判断力を養うためには、迷路に限らず、日常生活の中で選択肢を意識的に作り、複数の条件を考慮して意思決定を行う練習が有効です。また、さまざまな種類の条件迷路に取り組むことで、異なるパターンの問題に慣れるとともに、素早く正しい選択をする能力が身に付きます。
記憶力
さらに「記憶力」も重要なスキルの一つです。過去の選択や通った道を正確に覚え、それを活用することが条件迷路では求められます。記憶力を高めることで、迷路全体の把握や最適なルート選びがスムーズになり、無駄なミスを減らすことができます。
記憶力を鍛えるためには、繰り返し迷路に挑戦し、過去のルートを覚えて活用する訓練が効果的です。さらに記憶力が強化されることで、迷路だけでなく、他の学習面でも応用できる能力が向上します。
集中力
最後に集中力です。条件迷路を解く際には「集中力」が不可欠です。条件迷路では、複数の条件を同時に考えながら最適なルートを選ぶため、集中力が不足していると途中でミスをしたり、条件を見落としてしまうことがあります。
集中力を高めるには、短時間で完結する迷路からスタートし、徐々に難易度を上げて取り組みましょう。また、一定の時間集中して取り組む訓練を日々行うことで、集中力が鍛えられます。
さらに、迷路を解くときは静かな環境で行うなど、集中しやすい状況を整えることも大切です。こうした習慣を積み重ねることで、子どもは自然と集中力を養い、迷路だけでなく、他の学習活動にもよい影響を与えることができるのです。
まとめ
今回は条件迷路について、概要と問題の種類、条件迷路を教えるコツと条件迷路を解く際に求められる力について解説しました。条件迷路は問題のバリエーションが多く、苦手意識を持ってしまう子どもが少なくありません。しかしコツをつかみ問題に慣れることができればそれほど難しい問題ではないのでははいのです。
まずは条件迷路の基本的なルールを押さえ、条件のない迷路から始めて徐々に難易度をあげていくことで子どもは条件迷路に対する苦手意識を克服することができます。また条件迷路を解くにあたって必要な能力は他の課題や生活場面でも求められる力です。「条件迷路への苦手克服のため」という認識ではなく、「受験全体や生活力向上のため」といった広い視点をもって取り組んでみてはいかがでしょうか。
「条件迷路」の練習のコツはわかったけれど、実際に取り組むのは大変そう・・・と感じられた方へ
「条件迷路」をご家庭で練習する際には、
・ルールを理解させる
・一筆書きから始める
・条件付きの迷路にチャレンジしてみる
といった段階を踏んで学習を進めていただく方法をお伝えしました。
とはいえ、お子様の今のレベルにちょうど合わせた問題集を見つけるのは、家事、育児、仕事などをしながらだとなかなか難しいかもしれません。
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なお、今回解説した「条件迷路」の問題は、「めいろ(かぞえよう)」「めいろ(とおせんぼ)」という名前で収録しています。迷路の途中でひろった果物の数を答える迷路問題から、とおせんぼする動物を避けてゴールを目指す迷路問題など幅広く収録しています。
画面を指でなぞって遊び感覚で学習できる
既に収録されている迷路の問題同様に画面を指でなぞって、線を引いて解くことができます。遊び感覚で取り組みながら問題文を聞いてスタートすることで小学校受験に沿った対策も可能です。
イメージを分かりやすく促す問題
「天神」に収録された「条件迷路」の問題は、間違えたとき、正解したとき、どちらの場合でも、その後に「正解の通り道」が表示されます。表示を見ることで、お子様が頭の中で正解をイメージする力を養うことができます。
まずは「めいろ」に取り組んでみよう
条件迷路だけではなく、単純なめいろ問題を多数収録しています。毎回少しずつ内容が変化するので、飽きずにしっかり定着。自主的にスモールステップを踏んで反復学習することが出来ます。
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