【自主性を育てる】自分で考えて行動する子どもを育てるために親ができる5つのこと

「自ら考えて行動する子どもになってほしい!」と願う親は少なくありません。とは言っても、「自主性を育てることと、ただ放っておくことは違うし、親として何をしたらいいの?」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。

近年の教育では「自主的に考え、表現する力」が重要だと言われています。では子どもの自主性を育てる教育にはどんな方法があるのでしょうか。

自主性を大事にする教育のひとつにモンテッソーリ教育があります。モンテッソーリ教育では、「子どもには生来、自立・発達していこうとする力がある」という基本的な考え方があります。今回はそういった考えを基に、どのように取り組めば子どもの自主性を育てていけるのかご紹介します。

目次

「自分で考えて行動する子」に育て上げる教育方針とは

「自分で考えて行動する子」に育て上げる教育方針とは

日本では、全国どこの学校でも一定の教育が受けられるように、文部科学省によって学習内容が定められています。これを学習指導要領といって、時代に沿うよう、おおむね10年に1度改定されることになっています。最近では、2020年に学習指導要領の改定がありました。AI(人工知能)やIoT(家電などのインターネット対応)、ビッグデータ(多種多様な情報の収集と活用)など目まぐるしく世界が変わっていき、10年後がどうなっているのか正確な予測が困難な中、文部科学省は

  • 「学んだことを人生や社会に生かそうとする“学びに向かう力、人間性など”」
  • 「実際の社会や生活で生きて働く“知識及び技能”」
  • 「未知の状況にも対応できる“思考力、判断力、表現力など”」
文部科学省 新学習指導要領リーフレットより抜粋

これら3つの力を社会に出てからも生かせるよう、バランスよく育成することを示しました。

現在、未就学児を育てられている保護者の皆さんは、「小学校の話とか、まだまだ先」「そんな先のこと、考えられない」と思うかもしれませんが、これからを生きていく子どもたちは変化の激しい社会を生きていくことになるでしょう。そんな子どもたちの歩む社会がどういうものかを知り、小さいうちから自主性を育てる教育をしていくことで、近い将来訪れる学校生活や社会生活がスムーズに進むはずです。ぜひ、一緒に勉強していきましょう。

なぜ子どもに自主性・主体性が求められているのか

社会は、Society5.0というAIやIoTなどの先端技術を取り入れ、すべての人の便利で豊かな暮らしを実現するため、大きく変わろうとしています。このような未来社会を生き抜いていくため、子どもたち1人1人が予測できない変化に自主的・主体的に向き合って関わることが、今後、必要となってくるでしょう。その過程を通して自らの能力を発揮し、よりよい社会の幸福な人生の作り手となっていけることが求められるのです。

文部科学省は、「これからの社会がどんなに変化して予測困難になっても、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい」という、子どもたちの自主性・主体性の重要性を示すメッセージを、先にご紹介した新学習指導要領リーフレットに残しています。これからの社会を生きる子どもたちには、自主性・主体性がとても大切だということがお分かりいただけましたでしょうか。

自主性とは

自主性とは、「すべきことに対して、誰かに指示される前に行動する性質」のことを指します。
自主性は普遍的に必要になるスキルのひとつです。自主性のある子どもは事前に決まっているルールや責務に対して、先生や親に言われなくても自分から行動することができます。

主体性とは

主体性とは、「何をすべきか決められていないことに対して、自分で考えて判断し、行動する性質」のことを指します。例えば、主体性のある子どもは、自由な時間に自分のしたいことを見つけたり、自分で夢や目標を見つけたりすることに長けています。

自主性・主体性が育つと身につく習慣

自主性・主体性が育つと身につく習慣

ここまで読まれた皆さんは、「我が子にも自主性・主体性を身につけてもらいたい!」と思われていることと思います。自主性・主体性から得られる良い習慣は、他にもまだあります。

自己主張をする

自主性・主体性が育ってくると、自己主張ができるようになります。自主性・主体性が高い子どもは行動力があるため、自らの力でやりたいことを見つけ、判断し、行動を起こすことができます。行動を起こすことによって自分らしさを得ていくため、自己主張もしやすくなっていきます。

自分を律する

自主性が高い子どもは、自分を律する習慣が身につくでしょう。自分を律する力は、成長するにつれ必要不可欠になっていきます。例えば、テレビやYouTubeを楽しんでいても、約束の時間になったらやめることができるなど、あらゆる誘惑から気持ちを断ち切り、するべきことをきちんとやり遂げる強い心を育むことができます。また、「面倒くさいな」と思って課題を先延ばしにすることより、「やらないと!」という気持ちの方が勝つため、率先して取り組むことができます。

【例文】自主性を育てる親からの声掛け

自己主張が出来るようになったり、自分で自分のことを律することが出来るようになると子どもは自立の道を歩み始めます。自主性を育てるための土台つくりとして親からの声掛けは欠かすことが出来ません。下記のやる気が出た「親からの言葉」は株式会社プレジデントのプレジデントFamily2023年秋号に掲載された「東大生」150名を対象にしたアンケートから引用したものです。

東大生150名に聞いた、やる気が出た「親からの言葉」

「勉強したことは一生の糧になる」
「好きなようにやっていいよ。なんでも応援する」
「勉強は最大のコスパ」
「全力を出せ。それで一番でないなら問題ない」
「自分の行いは自分に返ってくる」
「地頭はいいんだから」
「何か1つ誰にも負けないものがあると強い」
「次回は大丈夫」
「一生懸命やったと思えれば出来なくても100点」
「自分で必要と思うならやりなさい。お金の心配はしなくていい」
「明日ありと思う心のあだ桜」
「今日もがんばったね」
「あなたよりがんばった人はいない」

 引用:プレジデントFamily(ファミリー)2023年10月号(2023年秋号:東大生150人「自走力」がついた親の言葉)

子どもの自主性を育てるための5つのポイント

ここまではどうして自主性・主体性が重要なのかなどをご説明してきました。この章では、冒頭でも記したモンテッソーリ教育の基本的な考え方を参考に、具体的に保護者の皆さんがどう取り組めばいいのかをお伝えしていきます。

自分で目標を立てて実行する

自分で考えて、自分で行動するということは、主体的に生きていく力の基盤となる重要な要素です。子どもは自ら行動することで、創造力を発揮したり、先の見通しを立てたり、期待や目的を持って遊びや活動を行っていきます。また、「自分で考え、自分で行動する」を繰り返すうちに、さまざまな遊びや活動の中で、試行錯誤を重ねながら自分なりにじっくりと考えて行動するようになります。親は子どもの気持ちに寄り添って、サポートしてあげましょう。

個性・意見を尊重する

金子みすゞさんの詩の「みんなちがって みんないい」という有名な一節は、皆さんご存知だと思います。まさにこの詩のように、子どもは1人1人異なった個性を持って生まれてきます。ぜひ、その個性を尊重して育ててあげましょう。そうすることで、「人と違うのは当たり前なんだ」「友だちと考えや意見が違ってもいいんだ」と、互いを認め合い、学んでいきます。ただし、子どもの個性・意見を尊重するあまり、他者に大きな迷惑をかけてしまうことのないよう、近くで見守ってあげてください。

干渉しすぎない

何をするにしても親が先回りして子どもにさせないのは、子どもの自主性を妨げている可能性があります。とはいえ、すべてを子どもに任せてしまうと、はじめは上手くできないために自分ですることが嫌になってしまいます。少しでも良いので自分でできるところは子どもに任せ、上手くできないところを親が手伝ってあげましょう。親がやるほうが早いですが、少しずつサポートの手を減らし、子どもが全部自分でできるようになれば、子どもは「自分でできた!」と達成感を得ることができます。それが、子どもの自立心の成長や自信を育むきっかけになります。

また、子どもが取ろうとしているおもちゃを取ってあげたり、飲みたそうだからと牛乳を渡すのも、子どもの自発性や体を動かす機会、「牛乳飲みたい」と話す機会を奪ってしまいます。まずは子どもの言葉や指さしなどの意思表示を待ちましょう。子どもはなんでも自分でやりたい、できるようになりたいと思っています。その気持ちをぜひ、尊重してあげてください。

失敗は怒らない

子どもが失敗したときに「だから言ったでしょ!」「なんでできないの!」などと怒っていると、子どもは萎縮して色々なことにチャレンジする気持ちを失ってしまいます。子どもが失敗した際に親が否定的な反応をすると、子どもはそれを敏感に感じて失敗を怖がってしまうようになります。例えば、牛乳をコップに注ごうとしてこぼしたら、拭けばいいのだと後始末の手順を一緒にやってみることの方が大切です。

成功体験を積み重ねてあげる

「できた!」と思える成功体験は達成感を生み、子どもは自信がつきます。自信がつくと「他のこともやってみよう」と新しいことや難しいことにもチャレンジする気持ちが生まれます。チャレンジしたことに成功することで「できた!」が増え、チャレンジ→「できた!」を繰り返していくうちに、集中力が養われます。様々な成功体験を経験することで、失敗を怖がらず、試行錯誤しながら忍耐強くがんばれるようになります。

この「できた!」につながる経験には、日常生活の中にある「1人で歩けた」「料理のお手伝いができた」「靴下がはけた」などがあります。日々の生活の中で、どれだけたくさんの「できた!」を経験するかで、子どもの心は大きく成長していきます。

「モンテッソーリ教育」「イエナプラン教育」「オルタナティブ教育」などの教育方法をご存知でしょうか。これらは近年注目を集めている教育方法です。テレビの情報番組などで取り上げられる機会も増えてきましたので、名前だけでも聞かれた方は多いのではないでしょうか。この教育方法にはいくつかの共通点があります。「子どもの才能や個性に合わせて学習できること」や、「子どもの自主性を伸ばすこと」などです。

「天神」は開発段階からモンテッソーリ教育の考え、特に「選択・集中・達成・反復・獲得の学習サイクル」を取り入れて開発されました。

主体的に取り組み、達成し満足感を得て「できる!」という自己肯定感を育むことができます。そして、その繰り返しによって学習習慣を身に付けながら、就学時(小学校入学時)までに必要な能力を獲得していきます。こうした学習サイクル・学習習慣を身に付けていれば、その後の人生におけるあらゆる「学習」の機会で、新しい知識や考え方・技術などを身に付けやすくなります。

「天神」幼児版は、約10,000の問題を収録し、お子様の学習状況に応じてカリキュラムを自動調整しながら反復学習を促します。また、お子様自ら自由に学習内容を選んで学ぶこともできます。実質的に数万問の問題に楽しく触れることで、就学時までに必要な能力、学習習慣や学習サイクルを身に付けます。お子さんの自主性や主体性を伸ばしたいと考える親御さまは、下記より無料の資料請求、体験してください。

参考

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