母親よりも効果的?父親が絵本を読むメリットについて

絵本の読み聞かせは、子どもとゆっくり向き合えるとっておきの時間です。しかし読み聞かせをするのは、いつも母親ばかりという家庭が多いのではないでしょうか。

この記事では、父親が読み聞かせをすることで得られるメリットや、父親が行う読み聞かせ効果の違いを紹介します。「たまにはパパに担当してもらっても良いのかな?」「慣れているママが読んであげるべき?」といった疑問を持ったことのある人は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

ハーバード大学における研究結果

ハーバード大学の研究チームは、本の読み手が母親の場合と父親の場合に分けて、それぞれが子どもに与える影響を研究しました。研究によると、父親の読み聞かせによって、子どもの想像力や語彙力において、より良い効果があるとの結果が出ました。

Bedtime stories – ‘it’s better if dad reads them’ – The Telegraph –

英国紙 The Telegraph

なぜ、父親が読み聞かせをすることで高い効果が得られるのでしょうか。その理由を詳しく見ていきましょう。

父親が絵本を読み聞かせるメリット

父親が絵本を読み聞かせるメリット

父親が絵本の読み聞かせをすると、以下のメリットがあります。

  • 特別感がある
  • 安心感がある
  • 想像力を育てる

また、母親が選ぶ絵本よりも父親が選んだ絵本の方が子どもが興味を持ちやすい傾向にあります。

1つずつ詳しく見ていきましょう。

特別感がある

普段は忙しくてなかなか育児に参加できなくても、絵本を通して親子でゆったりと関われる時間があれば「仕事が忙しいのに、パパは僕と一緒に絵本を読んでくれる」と子どもは父親の愛情を感じられるでしょう。

気持ちが満たされる瞬間は、子どもが健やかに成長していくためには欠かせないものです。

安心感がある

昔話にはゾッとするような怖い設定や暴力的な場面が出てくることがあります。鬼やオバケが出てくるような怖い内容のお話であっても、父親が読み聞かせると、子どもは安心して思いきり怖がって物語に入り込めるのです。

絵本を通して恐い体験をしたり悲しさを感じたりすることで、子どもの世界が広がります。そして、現実で少し怖いなと思う出来事があっても挑戦する勇気につながっていくのです。怖い話とわかっているのに、何故か最後まで聞きたくなって楽しめるのは、安心して付き添ってくれる父親の存在があってこそです。

想像力を育てる

母親は、絵本に登場する物に対して「車はいくつあるかな?」「ブランコは何色かな?」などの具体的な質問をすることが多い傾向にあります。日常的に子どもと関わる時間が長い母親は、子どもの成長段階を細かく把握しているので、無意識に子どもが答えやすいように話しかけているのです。しかし、父親は母親よりも抽象的で「このあとどうなると思う?」「クマさんはどう思ったのかな?」などの複雑な質問をします。さらに「お父さんは昔、赤い車に乗っていたんだよ。」「昨日行った公園にもブランコがあったね。」などの経験談や身近な出来事を読み聞かせの途中で話し始める傾向にあります。

父親の話を聞いた子どもは、頭の中で登場人物の気持ちを想像したり、光景を考えたりするため、脳がより刺激を受けるのです。

子どもが興味を持つ絵本を選ぶ

読み聞かせ方だけでなく、絵本の選び方にも父親と母親には違いがあります。母親は可愛らしいイラストが多く、道徳を学べるような優しくほんわかした雰囲気の絵本を選ぶことが多い傾向にあります。しかし、父親は残酷な内容が含まれているものや、鼻くそやウンチなどの汚い話の絵本も選びます。子育てに必要だからとはいえ、母親にとっては大きな声で読みにくい内容の本もありますよね。そんな時は、豪快に読んであげられる父親の出番です。

父親が選びがちな絵本には子どもが興味津々になるテーマが多いため、絵本の内容に夢中になって読み手とのやり取りにも集中できるので、読み聞かせの効果は期待できます。母親とは違う観点からの関わりを通して、子どもは好奇心や想像力を育んでいきます。

読み聞かせに苦手意識がある父親

読み聞かせに苦手意識がある父親

メディケア生命が行った「子どもの絵本と教育に関する調査」では、小学3年生以下の子どもを持つ20歳~59歳の男女1,000人が、どのくらいの頻度で絵本の読み聞かせをしているかという質問について、回答しています。

男女1,000人の回答者のうち、読み聞かせをしている日数が「月に1日以上」は66.7%、「週に1日以上」は47.7%であり、「週に1日以上」の頻度で読み聞かせをしている父親は39.0%、母親は56.4%という結果になりました。週に1日以上の読み聞かせをしている人が半数を切る中で、父親と母親の読み聞かせ頻度には、大きな差があるという実態が明らかになっています。

子どもの絵本と教育に関する調査 メディケア生命(住友生命グループ)

また、JPIC財団法人出版文化振興財団が父親100人に対して行った「家事・育児の関わりや読み聞かせについて実施したアンケート」では、「読み聞かせが好きだ」と回答した人は28%、「読み聞かせが得意」と回答した人は21%でした。どちらも30%以下という低い数値になった背景には、父親の絵本の読み聞かせに対するネガティブなイメージがありました。

アンケートには「自分にはできない」「何が面白いかわからない」「面倒くさい」などの回答が多数あり、読み聞かせは日常的に行うものではなく特別なものだという認識があるようです。本来は親子のコミュニケーションツールでもある絵本の読み聞かせですが、教育のためだと意識しすぎてプレッシャーを感じると、とたんに難易度が上がり、「自分にはできない」「面倒くさい」というような苦手意識が生まれるのかもしれません。

父親・母親どちらも読み聞かせることが大事

父親が行うメリットもある絵本の読み聞かせですが、父親と母親の読み聞かせを比べると、声のトーンや読む速さだけでなく、質問や盛り上がる会話の内容も異なります。

ですから、同じ絵本を読んだ場合でも誰が読み聞かせるかによって、絵本の雰囲気も変わるのです。子どもは読む人によっての違いも繊細に感じとっています。そして違いを楽しみながら、さらに絵本や物語への興味が広がり、語彙力や感性、想像力、集中力の向上へとつながります。

つまり、父親と母親のどちらが良いかということではなく、どちらも読み聞かせることが大事だと言えるでしょう。

まとめ

父親が読み聞かせをすることで得られるメリットや母親との違いを紹介しました。子どもにとって父親の読み聞かせは特別感や安心感があります。また、母親とは絵本の選び方や会話の内容に違いがあり子どもの語彙力や想像力を育みます。週末など少し時間のゆとりがある時に、絵本の読み聞かせをする習慣を作り、絵本の世界を親子で一緒に楽しみましょう。

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文中に子どもは読む人によっての違いも繊細に感じとっており、違いを楽しみながら、絵本や物語への興味が広がり、語彙力や感性、想像力、集中力を向上させる。と記載しましたが、親御さん以外の読み聞かせも重要です。また、子どもへの読み聞かせを十分に行いたいと思っていても、なかなか時間を割けなかったり、子どもの気分が乗らないこともあると思います。そんな方にぜひ使ってほしいのが天神の幼児タブレットです。

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