幼児期から小学校入学までに取り入れるべき算数のアプローチ

小学校に入ると、子どもは学習としての数、「算数」と出会うことになります。

算数は、1年生のうちから苦手、嫌いな教科としてあげる子どもが多い教科です。小学校入学後、子どもが算数の学習につまずくことなく進むには、数を覚え始める幼児期から数字に親しみ、数の概念を身につけることがとても大切になります。

ここでは、小学校入学前から毎日の暮らしの中で、楽しみながら数を学ぶ方法を紹介しています。また、小学校入学前までに身につけておきたい算数の内容についても見ていきましょう。

目次

小学校1年生の算数で習うこと

小学校に入学すると、さまざまな教科の勉強が始まります。1年生の算数の授業では、いったいどんなことを習うのでしょうか。

1~100までの数を習う

まずは絵やブロックなど具体的な物を使い、目で見て、指で確かめながら、数の概念を習得していきます。小さな数から始まり、5のまとまり、10のまとまりなどを使いながら、最終的には100の位までを学びます。

足し算と引き算の概念

足し算と引き算の基礎を学ぶのも小学校1年生です。

指を使って足したり引いたりできる1桁の計算から、繰り上がりや繰り下がりもある2桁の計算に進みます。計算するだけではなく、文章を読み、自分で計算式を作って答えを出す文章問題もあるので、読解力も必要になるでしょう。

時計の読み方

時計の読み方

学校生活でなくてはならない時計の読み方も、1年生で習う範囲です。アナログの時計を使って短い針と長い針の指す時間を読み取るのですが、実はこの単元を苦手とする子どもも多くいます。

例えば2時53分を指している時計を読む時、短い針はほぼ3時を指しています。そこで「3時53分」と読んでしまうのがよくある間違いです。また、長い針の数字が1つ大きくなるごとに5分進むという時計ならではの読み方に、混乱してしまう子どももいます。

算数を好きになるために親が行うアプローチ

子どもは2、3歳から数を学びはじめます。個人差はありますが、小さな数を数えられるようになったり、数字の形を覚えたりできるようにもなりますね。多くのことを吸収できる幼児期に数の感覚を身につけておくことは、小学校に入っての算数の学びをスムーズに進めるためにとても重要です。

では、毎日の生活の中でどうサポートしてあげればよいのでしょうか?

会話の中に数の要素を意識的に入れる

生活の中で、数を数える場面は意外に多いものです。子どもが小さな数を数えられるようになったら、おやつの数を数えたり、テーブルに必要なお皿の数を数えてもらいましょう。

遊びの中でも「この2番目のブロックは何色?」など、会話の中で少しずつ取り入れていくのがいいですね。

また、数を覚えるのにおすすめなのが、お風呂で湯船に浸かる時です。「50数えたらお風呂をあがろうね。」などと決めて、大人と一緒に「1、2、3」と数えていくと、驚くほど大きな数まで数えられるようになります。

トランプやボードゲームなどのアナログゲームで遊ぶ

トランプやボードゲームなどのアナログゲームで遊ぶ

数に興味を持ちはじめたらおすすめなのが、UNOやトランプ、ボードゲームなどのアナログのゲームです。数を数える要素がとても多く含まれており、実体験としても数を学ぶことができます。UNOは小さな数が大きく書かれていてわかりやすく、小さい子でもあっという間にルールを覚えられるゲームです。

また、人生ゲームのようなボードゲームでは、大人がサポートしてあげながら銀行役などをまかせてみましょう。ごっこ遊びなどの要素もあり、とてもよい経験になります。

台所のお手伝いをしてもらう

数をいろいろな形で学ぶのにぴったりなのが、台所のお手伝いです。数を学びはじめるころは、ちょうどお手伝いにも興味をもつ時期と重なるため、とてもよい機会になります。

台所のお手伝い例
  • お米を2合計って、水を2合の線まで入れてもらう
  • ピーマンを5個洗ってもらう
  • お豆腐を半分の半分に切る
  • 人数分の食器を用意する

子どもの発達に合わせて、時間の余裕がある時にぜひトライしてみましょう。

絵本の読み聞かせをする

算数は計算だけでなく、文章を理解することも必要な教科です。

1年生では

1年生の問題例

「こうえんにこどもが7にんいます。4にんかえりました。のこりはなんにんになりましたか?」

上記のような文章問題が出題されます。自分でこの文章から式を作り、答えを導き出さなくてはなりません。

この問題を解くには、文章を目で追いながら、内容を理解する読解力が必要です。幼いころからの読み聞かせの経験が、とても重要になります。

ブロックで遊ぶ

ブロック遊びは、算数でも重要な「空間認識能力」を鍛えることができます。

空間を認識する力とは、「物の形状や大きさ、距離感や向きなどを、空間のなかで正確にすばやく把握する力」のことです。ブロック遊びは、自分の作りたいものをイメージしながら実際にパーツをどう組み立てればよいのかなどを、手を動かしながら学ぶことができます。

学習の中で実際にこの力が必要になるのは、学年が上がり、図形などの勉強がはじまってからになりますが、机の上だけではなく学校生活の中でもさまざまな場面で役に立つ能力です。

「あの子の投げたボールは、どこへ動けばキャッチできるかな」
「向こうから自転車がきた、今道を渡るとぶつかってしまうな」

スポーツの上達に役立ったり、自分の身を守るための危険回避能力にもつながる力なのです。

時間を意識させる

数字がわかるようになったら、

「短い針が8になったら寝る時間だよ」
「幼稚園バスは長い針が2になったらくるよ」

など声がけをして、生活と時計を関連づけてあげるとよいですね。読み方は少し難しいかもしれません。まずはわかりやすい短い針の読み方からはじめます。順を追って、わかりやすい「何時ちょうど」や「何時半」も教えてあげるとよいでしょう。

カレンダーで日付を意識させる

カレンダーで日付を意識させる

カレンダーは時計同様、日常生活の中で少しずつ数字に親しむのにちょうどよい材料になります。1から順に数字が並んでいるため、子どもにもとても分かりやすいですよね。

今日はカレンダーでいうとどの数字なのか、また一緒に数字当てゲームをしたり、次のお休みの日はあと何日か数えたりと、遊び方は工夫次第でどんどん増やせます。数字を見ながら数える練習に使うのもおすすめですよ。

フラッシュカードを遊びに取り入れる

フラッシュカードとは、カードを高速でめくりながら描かれているものの名前を読み上げ、子どもに情報を記憶させるというものです。

1枚1秒以下でめくることから、言語などを司る左脳での理解が追いつかず、見たものを写真のように記憶する「映像記憶能力」を司る右脳が優位に働きます。右脳を活性化させることによって、右脳と左脳両方をバランスよく使えるようになり、大量の情報をスムーズにインプットしたり、集中力を養うことができます。

算数のフラッシュカードは「ドッツカード」といい、赤丸がランダムにカードに描かれています。くり返すうちに、たくさんの赤丸を一瞬で読み取れるようになります。小さな頃からドッツカードに取り組むことで、数のセンスを身につけることができ、数字や算数に対しても抵抗なく取り組むことができるようになります。

幼児期に取り組んでおくべき算数の内容

小学校での算数の学習をスムーズに進めるために、幼児期にまず身につけておきたいのが、算数の基礎の部分です。算数の基礎は、数唱・数字・数量の3つの要素を理解し、さらに3つを関連づけて理解することです。これが算数を理解する上で一番大切な土台になります。

数を読み上げることができる(数唱)

「いち、に、さん」と、数を表す言葉を、順番に読んでいきます。2、3歳になると数唱ができるようになってきますが、小学校入学までに、20くらいまで読み上げることができるといいですね。

数字を書くことができる(数字)

5、6歳のころになると、文字や数字の読み書きに興味をもつ子が多くなります。「1、2、3」という数を表すアラビア数字も、鏡文字になったりしながら、少しずつ書けるようになる子も多いでしょう。

数量を理解できる(数量)

絵に描かれたものや実際のものの数を、10くらいまで理解することができればよいですね。これは実際におやつを使ったりして、体感しながら覚えていくことが大切です。

数唱・数字・数量を関連づけられる

上記の数唱・数字・数量の3つを関連づけて考えられるようになると、下記に挙げた例のような様々なことが出来るようになります。

数唱・数字・数量関連付けの例
  • 数字を読み上げることができる(数字+数唱)
  • おやつの数を数えることができる(数量+数唱)
  • 数字の分だけおやつの数を取り分けることができる(数字+数量)
  • おやつの数を数えられて、「〇」個だと理解できる(数量+数唱+数字)

ここまで身についていると、まずはスムーズに算数の授業のスタートが切れるでしょう。

幼児期に算数に取り組むメリット

「小学校入学前に算数なんて、少し早すぎるのでは」と思う方もいるかもしれませんね。では、幼いうちから算数に取り組むことで、どんなメリットがあるのでしょうか。

小学校入学時のつまずきがなくなる

小学校入学時のつまずきがなくなる

算数は、小学校1年生から高校生まで、一つひとつ丁寧に積み上げていく教科です。どこかでつまずいてしまうと、次のステップにうまく進めず、算数全体に苦手意識が生まれる原因にもなります。

小学校に入学して、算数の授業内容が初めてのものばかりであると、戸惑いを感じてしまう子もいるでしょう。少しでも慣れ親しんだ内容があり、理解できることで、子どもは安心して学びを進めることができるのです。

学習の習慣が身につく

学校が始まると、それまでの保育園・幼稚園での生活から、椅子に座って、授業を聞く「勉強」中心の生活になります。この生活の変化にうまく合わせていけるかどうかは、学ぶ楽しさを知っているかどうか、がポイントです。

算数に楽しみながら取り組んだ経験があれば、子どもはさらに興味を持って算数の授業に取り組むことができるでしょう。学ぶことは楽しいこと、という経験は、「学習は当たり前のこと」として習慣づけるために、とても大切なことです。

まとめ

幼児期に始まる数の学びは、毎日の生活のなかのさまざまな場面で取り入れることで、どんどん伸ばしてあげることができます。しっかり数に親しみ算数の土台を作ってあげることで、小学校に入ってからの算数の学習がとてもスムーズになりますよ。

幼児期のうちから、親子で楽しみながら数に取り組みましょう。

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「数字の〇と〇を足したらいくつになるでしょう?」
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