子どもの”どうすればいい?”に悩んでいる親必見!子どもの「自分で決める力(決断力)」を鍛えるトレーニング方法

「ママ、どうすればいいの?」と親を頼りにしてくる子どもは可愛らしいものです。

しかし、だんだんと子どもが成長するにつれ「この子はこのまま自分で決められないままで大丈夫なんだろうか?」と不安にもなってきます。いつかは親の手を離れていく子どものことを思えばこそ、今のうちから「自分で決める力」をつけてあげなければと思うことでしょう。

この記事では、決断力の重要性や子どものうちからしておきたい決断力のトレーニングについて具体的に解説します。

目次

自分で決める力(決断力)が必要な理由

自分で決める力(決断力)が必要な理由

現代社会はAIなどの技術革新や社会の多様化が著しく、子どもたちが大人になったときにどのような社会になっているのか予想できないくらい、急速に変化しています。価値観や判断基準がめまぐるしく変化していく社会の中で、自分らしく生きるには「自分の頭で考え、自分で決める力」が、今まで以上に必要です。しかし、決断力は一朝一夕で身につくものではありません。それゆえ、小さいころから自分で決める習慣を身につけることが大切なのです。

決断力と判断力の違い

決断力と似た言葉に「判断力」があります。どちらも同じく決める力を指しますが、この2つは少し異なります。

決断力とは、「これから」起こることに対して主体的に決める力を指します。自分の意志を持って決めることで、決めたことに対して責任を持つといった意味合いがあります。

判断力とは、「今」のことに対して客観的に決める力を指します。データや事実などの客観的な情報を根拠とし、ものごとを評価して決めるといった意味合いがあります。

自分の人生を自分の手で切り拓くためには、決断力が重要です。

自分で決める力は自分で考える力につながる

自分で決断するためには、ものごとに対して色々と考えをめぐらさなければいけません。

例えば、夕飯をカレーにするかスパゲティにするか決めるだけでも、

  • 「自分はどっちが好きかな」
  • 「昨日の夕飯は何だったっけ」
  • 「お昼のメニューにもよるな」

などと、考えることがあります。決断するためのいろいろな要因を考えた上で、自分の意志を持って、決断するのです。さらには、決断するためにどんな情報が必要か(服を選ぶなら気温や予定など)を考える必要もあります。そしてさらに、その情報をどうすれば手に入れられるか(誰かに聞く・予定表を見る)を考えることにもなり、より考えて行動することの深みが増します。

決断力があると幸せになれる

「自己決定が幸福度に強い影響を与える」ことを示す調査結果があります。神戸大学社会システムイノベーションセンターの西村和雄特命教授と、同志社大学経済学研究科の八木匡教授による調査で、日本国内2万人のアンケート調査が実施されました。

調査では「所得」「学歴」「自己決定」「健康」「人間関係」の5つの項目と、幸福感との関係をアンケートし、分析しています。ちなみに、自己決定に関しては、自分の意志で進学や就職を決めたかを評価しています。

この結果、健康、人間関係に次ぐ要因として「自己決定」が幸福度に強い影響を与えていることが分かりました。自己決定によって進路を決め、主体的に努力をすることで目的を達成する可能性が高くなり、成果に対して責任や誇りを持ちやすくなることが理由と考えられています。

参考:所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる

自分で決める力を伸ばすために親ができること

自分で決める力をつけるためには、子どもと関わる時間の長い、親の関わり方が重要です。日々の生活の中で親がどのような関わりをし、どのような姿を見せれば良いか、具体的に紹介します。

自分のことは自分で決めさせる(小さなうちは選択肢を与える)

まずは子ども自身のことは子どもに決めさせるようにしましょう。例えば以下のような日常の選択は、子どもにゆだねてみてください。

  • 何の服を着るか
  • 朝ご飯は何を食べるか
  • 何をして遊ぶか

これらのような選択の機会は、日常の中にたくさんあります。日々の中で選択する場面を増やしてあげれば、自己決定の練習がたくさんできます。

もしお子様が小さかったり、自分で決められない場合には、選択肢を与えてあげてください。例えば次のような聞き方ができます。

声かけ例

青い服と赤い服、どっちを着る?
朝ご飯はパン?ごはん?どっちがいい?
ブランコで遊ぶ?滑り台で遊ぶ?
ママが決める?自分で決めたい?

選択肢を絞ることで小さい子どもでも答えやすいですし、自分で決められない子も選びやすくなります。

さらに、質問をしても「どっちでもいい」と答える子どもや、まだあまり言葉が話せない子どもの場合は、次のようにシンプルに「はい・いいえ」で答えられる質問をしても良いです。

声かけ例

この靴下を履く?
おにぎり食べる?
鉄棒で遊ぶ?

ただ用意されたものを着たり食べたりするよりも、ワンクッション質問をはさむことで自分の意志が入ります。これを繰り返すことが、自分で決める力の強化につながっていきます。日常生活の中には、決める行為がたくさん溢れています。そのひとつひとつを子ども自身で決められるように、声掛けをしてみてください。

1日1回自分で決める

自分のことを自分で決めさせる働きかけもできます。1日1回、何か決めることを決めてもらいます。「今日は何を自分で決める?」これだけでは答えられないことも多いので、問いと共に「洋服を決める?夕飯のおかずを決める?」など選択肢を与えるのもおすすめです。

予め決めておくことで、その選択について深く考える時間が作られます。洋服を決めるなら、決めるためにその日の天気や気温を考えたり、行事の予定をチェックしたりしなければいけません。自分でこれを決めると意思表示したからには、決断に責任が伴います。何となく決めることなく、熟考した上で決めることができるので、中身の濃い決断をすることができるでしょう。

子どもの決定を尊重する

子どもが決めることは、大人から見ると間違っていることもあります。親としては「正しいことを教えてあげなければ」と、子どもの決断を否定してしまうかもしれません。

しかし、子どもが決めたことを否定ばかりしていると、子どもは自分の決断に自信を失っていきます。次第に決断を求められる場面で、子どもは親の顔色をうかがうようになり、自分で決断することを避けるようになります。

子どもが決断することを嫌わないためには、まずは子どもの決断を肯定的に受け止めてあげましょう。「なるほど、そう決めたんだね!」「自分で決められたね」と受け入れた上で、どうしても修正する必要がある場合のみ「ただ、その場合こんなマイナスがあるけどどうする?」と情報を伝えてあげましょう。

決めたことになるべく手や口を出さない

自分で決めたはいいけれど、すでに決めたことに対して「本当に大丈夫?」「やっぱり手伝おうか?」などと手や口を出すのはやめましょう。例え自分で決断しても、後から手や口を出されると決断を尊重されていないように感じてしまいます。

また自分で決断することは、決断した事に対して責任を持つことでもあります。途中で自分の決断が間違っていたと感じることもあるでしょう。けれど、それならば途中で軌道修正したり、次に同じ決断をするときに間違った経験を生かすことができますから、長い目で見守ってあげてください。

子どもの決断を尊重していることをきちんと行動で示すためにも、手や口を出さないようにしましょう。

親が決断する姿を見せる

子どもは一番近くにいる親の行動をよく見ています。そのため、親が決断する姿を見せることも、子どもの決断力を育てる上では役に立ちます。

子どものことを優先するあまり、親自身が自己決定をしていないことがあります。親であるご自身の人生や子育ては、自身で納得して決断してきたことでしょうか?親が自分で選んだ道を進む姿は、子どももしっかりと見ています。

決断する姿を見せるのは、人生の選択のように大きなことでなくとも、日常の中の小さなことでもかまいません。子どもを優先しすぎるのではなく、「親が何をしたいのか」を選ぶ姿を見せてあげてください。

他人と比較しない

「他の子はどんどん自分で挑戦していけるのに、うちの子は…」と口にしていませんか?直接子どもに言わなくても、大人同士の会話を子どもが聞いていることもあります。あるいは「ホラ、○○くんはもう決めちゃったよ」などと急かしていませんか?

自分で決める力を育てるということは、自分で判断し決断する力を育てるということです。決断するためには、他人に左右されない、自分だけの決断のものさしを育てる必要があります。子ども自身の考えを尊重したいにも関わらず、他人の決断力を引き合いに出してしまっては、子どもの意思や決断力は育ちません。決断力を育てるためには、子どもを他人と比較することは避けましょう。ありのままの子どもを受け入れ、尊重するようにしてみてください。

子どもの決断力を高めるトレーニング

子どもの決断力を高めるトレーニング

子どもの決断力を育てるために、積極的にトレーニングを行うこともできます。具体的にどのようなトレーニングをすればよいのかをここでご紹介します。

子どもがやりたいことから始めよう

子どもに決断を任せることは、親がすべて用意してしまうよりも時間や手間がかかります。そんな負担を増やさないためにも、子どもに決断力のトレーニングをするときには、子どもが「やりたい」と思うことから始めましょう。

子どもが「やりたくない」トレーニングをしてしまうと続けにくいですし、親の負担も大きくなります。できるだけ子どもが「楽しい」と思える選択を日常の中で探してみてください。もしかしたら自分の洋服を決めるのが難しくても、靴下なら決められるかもしれません。あるいはお風呂に入れる入浴剤を決めたり、今日使うコップを選んだりしても良いです。

決断するのは、親や子どもの負担にならない範囲でかまいません。いつもは親がサッと選んで子どもに提供している選択の中から、子どもが乗り気になれる選択をピックアップしてみてください。

予算を持たせる

ある程度自分で選べるようになったら、予算を持たせて決断を任せてみるのも良いです。

例えばゲームセンターに行ったとき、要求された都度お金を払うのではなく、最初に「はい、500円あげるから好きに使って」と渡してみてください。そのとき「クレーンゲームをしてもいいし、ガチャガチャをしてもいいし、使わなかったらお小遣いにしてもいいよ」と伝えると子どもは悩みます。

「クレーンゲームだととれない可能性もあるから他にしようかな」

「あんまり欲しいのがないから今回の分は溜めておこうかな」

など、予算の中で選択をして使い道を決断することができます。あるいはお祭りに行ったときに、予算を渡して自由に使わせる方法もあります。他にも、お誕生日の部屋の飾り付けをするときに、揃えた材料の中で飾り付けをしてもらう方法もあります。家にある材料の中から選んでもらっても良いですし、予算を決めて材料を買い出しに行っても良いですね。

小さな決断を積み重ねる

自分で決める力を育てるためには、たくさんの決断を経験することが必要です。そのためには、まず小さな決断をたくさん経験させてあげましょう。

今日着る服、使う食器、髪型、片付けのタイミング、遊ぶ場所、夕飯のおかず…など、親がそれまで決めてしまっていたことを子どもにゆだねていきましょう。もちろん、いきなりすべて決めるように迫ると子どもは嫌になってしまうでしょう。最初はいくつかの選択を子どもにゆだね、それを選ぶことが当たり前になったら、また増やして…というように、決断の数を増やしていくとよいです。

日常の小さなことでもたくさん決断の経験をすることで、自分に自信が持てるようになります。小さい頃からたくさん決断をしていれば、自分の意志がはっきりとして、さらに大きな決断もしやすくなります。そうすれば大人になってから、進路や就職といった大きな局面でも自分で決断できるようになっていきます。

まとめ 

子どもが何かを決めたとき、親にとっては「なんでそれ?」と思うこともあるでしょう。そんなときには「どうしてそれにしたの?」と理由を聞いてみてください。すると意外と子どもが考えて選んでいることに気づけるかもしれません。理由を聞かれて言葉にすることで、子ども自身も自分の決断を改めて振り返ることができます。

なんでも親が決めてしまえば、生活はスムーズにいきます。子どもに決断を任せると手間はかかりますが、ぜひ長い目で見て子どもの決断力を育ててあげてください。

子どもが自分で決める!子どもの意見を尊重することで勉強効率も上がります

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