【子どもが勉強を好きになる!】親ができる幼児期からの勉強サポート方法
幼児期のうちに学びへの興味を芽生えさせることは、子どもの将来に向けた大切な土台作りのひとつです。しかし入学する段階で突然「べんきょう」を目の当たりにして拒否反応を起こすお子様も少なくないでしょう。勉強嫌いにならないためには、幼児期における保護者のサポートが重要になります。そこで今回は、子どもが勉強を好きになる具体的なアプローチやコミュニケーション方法などを紹介していきます。
勉強嫌いな子どもになってしまう原因
「勉強が嫌い」という子どもの割合は、学年が上がるに連れて増えていきますが、小学生低学年のうちから勉強が嫌いという子どもも一定数いるとされています。なぜ、勉強が嫌いになってしまうのでしょうか。3つの原因について解説しますので、まずはこの原因を取り除くところから始めてみましょう。
勉強を押し付けられている
「勉強しなさい」「宿題しなさい」などは、親のセリフとして定番になるほど言われてきた言葉ですが、実は勉強嫌いになってしまう要因のひとつでもあります。勉強に限らず「~しなさい」と押し付けられることは誰にとっても気分のよいものではありません。子どもは自分で決めたことほどやる気をもって取り組むものです。
勉強する環境が用意されていない
勉強しようという気持ちになる環境、もしくは勉強を始めてから気が散らない環境作りがされていないことも、勉強嫌いになる要因です。例えば同じリビング学習でも、周囲が散らかっていたりゲームやおもちゃが手に取りやすい場所にあったりする環境と、親がすぐそばで見守っていたりすぐに辞書や図鑑で調べられる環境とでは、後者の方が勉強しようという気持ちになるでしょう。
勉強が難しく嫌になっているから
自分のレベルに合っていない難しい勉強をさせられている場合も、勉強嫌いになりやすいといわれています。小学校高学年や中学校など、学年が上がるほど顕著になる要因のひとつですが、幼児期においても当てはまります。「わからない」と感じるよりも「わかる!できた!」と感じる方がやる気が出るものです。無理な先取り学習などで子どものやる気を奪ってしまわないよう気を付けましょう。
勉強が好きな子どもの特徴
では勉強が好きな子どもにはどのような特徴があるのでしょう。いくつかの特徴を紹介しますので参考にしてみてください。勉強が嫌いというお子様にここで紹介する特徴が当てはまる場合、勉強が好きになる要素を持ち合わせていると言えるでしょう。
好奇心が旺盛である
さまざまなことに興味があり、何事にも積極的に挑戦したり、「なんで?」「どうして?」と疑問に思ったりする子どもは勉強も好きになる傾向にあります。興味のあることについて知りたいと思う気持ちが強いため、調べる・考える・実践する力に長けているといえます。
やる気・集中力がある
勉強が好きな子どもは、強いやる気と優れた集中力を持っています。新しい知識やスキルを獲得することに興味があるため、自主的に学ぶ姿勢が見られます。すぐに諦めない集中力と根気強さも、勉強するうえで大切です。「勉強が好きである」というより、やる気と集中力があることで「勉強が嫌いになりにくい」というのが正しいかもしれません。
負けず嫌いである
負けず嫌いな子どもは、勉強においても「やってやる」「できるまでやる」というパワフルさ、根気強さを持っています。ここでポイントとなるのは、ただできなかったことに怒りや悲しみを露わにするだけでなく、「次はやってやる」「わかるまで頑張る」という根気強さも大きく関わってくることです。
自宅における勉強しやすい環境
ここからは勉強が好きになるための環境や関わりについて紹介していきます。まずは度々登場している「環境」についてです。3つの項目にわけて解説しますので、これからの学習環境づくりの参考にしてみてください。
リビング学習
ひと昔前までは、小学校に上がったら学習机を買ってもらい自室で勉強するというのが一般的でした。しかし近年、リビング学習が注目されています。保護者の目があるため、見られているという緊張感といつでも質問できるという安心感のバランスがとれており、子どもにとって学習に集中しやすい環境だからです。
親にとっても、家事をしながら子どもが勉強している様子が見える、子どもが困っている場合に気付きやすい、というメリットがあります。
整理整頓が行き届いている
整理整頓は、勉強に限らず気持ちよく生活を送るうえで重要な環境要素といえます。
いざ勉強を始めようとしてから「鉛筆はどこ?」「まず机の上のものをよけて」となっていては、せっかくのやる気がそがれてしまうでしょう。リビングなど勉強すると決めた場所の周辺は、常に整頓されている状態を保ちましょう。お子様と一緒に取り組むことで、整理整頓の習慣がついてより勉強に集中しやすい環境が生まれます。
集中力を乱すものの排除
リビング学習において、数少ないデメリットのひとつが子どもが興味を持ちやすいアイテムが多いことです。テレビやゲームなど、つい手を伸ばしたくなるものが身近にあるため、集中力が切れやすくなることが考えられます。そこで、リモコンやゲーム機は見えないような配置にするといった工夫や、親も子どもが勉強中はテレビを見ないなどの協力姿勢が必要になるでしょう。
子どもが勉強好きになる関わり方
学習環境を整えたら、子どもが勉強を好きになる関わり方も意識してみましょう。勉強への苦手意識を克服するポイントは、日常生活のなかにあふれています。ここでは6つのポイントを紹介しますが、すべてやらなければいけないわけではありません。生活環境やお子様の性格によって、できそうなものから挑戦してみてください。
子どもの「好き」を掘り下げてあげる
子どもが興味を持ち、やってみたいと思うことがあれば勉強の基礎を育てるチャンスです。
たとえば恐竜が好きな場合、図鑑を見てさまざまな種類の名前を覚えたりしていないでしょうか。ここで「すごいね」と終わらせず、疑問に思ったことを調べて知識を増やしたり、博物館や発掘体験に行って実際に体験したり、学ぶことの楽しさを感じられるような働きかけをするのがポイントです。どのようにして学びを深めるのか、自然と覚えていくことができるでしょう。
親も一緒に勉強をする
意外と実践されていないのが「親も一緒に勉強する」ということです。子どもは親の姿をよく見ているため、「学ぶことは楽しい」という態度を実際に見せることで、勉強への興味を引き出しやすくなります。リビング学習では、子どもが勉強する際に親も同じ空間で本を読んだり、資格の勉強をしたりすることで、お互いに良い影響を与え合うことができます。
自主的に勉強したくなる声掛けをする
勉強嫌いの要因としても紹介しましたが、「勉強しなさい」は禁句です。子どもが自分で勉強することを選択したと思えるような声掛けをすれば、自ら勉強したことを褒めることができ、子ども自身も楽しい気持ちで勉強をはじめられます。
ポイントは「しなければできない」ではなく「したらできる」というポジティブな声掛けをすることです。「宿題しないとおやつなしだよ」ではなく「宿題が終わったらおやつにしようか」と言い換えます。この時「何時に始める?」と聞くと、自分で時間を決めて取り組んだという経験にもなります。
スモールステップで目標をクリアしていく
とくに机に向かうことを始めたばかりの子どもにとって、長い時間座っていたり、複雑な問題に取り組んだりすることは難しく、勉強嫌いの要因にもなってしまいます。まずはスモールステップで「できた!」を積み重ねていくことが大切です。それには時間で区切るよりも、問題数やページ数などで区切る方が達成感を得やすいでしょう。お子様が「まだやりたい」と思うくらい少なくても構いません。「明日またやろうね」と終わらせることでモチベーションにもつながります。
「具体的に褒める」を心掛ける
子どもを褒める際「すごいね!」と言う大人は多いでしょう。もちろん子どもは喜びますが、実はもっとよい褒め方があります。それは「具体的に褒める」ことです。「この文字はとても丁寧に書けているね」「難しい問題も諦めずに考えたんだね」と、何が良かったのかわかりやすく伝えることで、子どもは自分の行いを振り返ることができます。
さらに「ゲームをまだやりたいと泣かずに終わりにできたね」「できない!と言わずに一人で宿題ができたね」など、「やってほしくないことをやらなかった」場合に褒めることも重要なポイントです。
ゲーム感覚で行う
トイレトレーニングや歯磨きの習慣付けのために、「できたらシールを貼る」取り組みをしたことがある保護者は多いのではないでしょうか。勉強においても同様に、「今日の勉強ができたらシールを貼る・スタンプを押す」といったゲーム感覚でモチベーションを高めていくことができます。カレンダー形式の用紙にして「連続10個シールが貼れたら10円、30個なら100円」など、ご褒美を設定することも有効な方法です。
まとめ
今回は幼児期からできる子どもの学びのサポートについて紹介しました。幼児期から学習のサポートを開始することは、将来の大切な土台作りになります。子どもが勉強を好きになるためには、押し付けではなく自発的な学びの機会を提供し、好奇心や集中力を引き出すことが重要です。また、学習環境をしっかりと整えること、具体的な褒め方や小さな目標を設定するなどのポジティブな関わり方が大切ということもお伝えしました。お子様だけでなく、保護者も楽しみながら学習のサポートができることを願っています。
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