子どもの教育は3Rから4C教育へ!「4C」を伸ばすために家庭で出来ることを紹介します

今まで、日本の学校教育は3Rが中心でしたが、現代の子どもたちには4C教育が必要であると言われています。この記事では、4C教育が一体どのような教育法なのか、また、4C教育を行う上で家庭で出来ることをご紹介します。ぜひ、最後までご覧ください。

目次

21世紀型教育について

21世紀型教育について

21世紀型教育とは、子どもたちが主体的に学んでいく中で、自ら問題を発見し、解決する力を養うことを目指す教育のことです。情報化社会である21世紀を生きていくには、「情報創造力」や「問題解決力」、「ICT活用力」などのスキルが必要となります。これらの力は、今までの学校教育では身につけることが難しいため、学習環境やカリキュラムの見直しが求められています。

3R教育から4C教育へ

今までの学校教育は、読み、書き、計算能力を鍛えることが中心でした。3Rとは、reading(読み)、writing(書き)、arithmetic(計算)に共通して含まれる「r」を取っての略称です。

もちろん、読み、書き、計算能力はこれからも必要な力です。しかし、学校教育では子どもたちにタブレットが支給され、自分のペースで学習を進めることができるようになりました。学校だけでなく、日常生活の様々な物事の自動化が進み、AIの技術が日々進歩しています。そんな中で、社会の変化に柔軟に対応できるように必要な力をつけるのが4C教育であるといえます。

4C教育とは

4C教育とは、現代の子どもに必要な教育として全米教育協会が示した近未来の教育方法のことです。4Cとは、Creativity(創造性)、Critical thinking(批判的思考)、Collaboration(協働)、Communication(コミュニケーション)を表しています。具体的にどのような力なのか、順に説明していきます。

Creativity(創造性)

創造性とは、今までの概念にとらわれずに、自分なりに考える力のことです。新しい視点や考え方を持ち、新たな技術や可能性を見出していかなければなりません。物事を多角的な視点で見ることが必要です。

Critical Thinking (批判的思考)

批判的思考とは、物事の問題を見つけ、分析し、解決する力のことです。与えられた情報を鵜吞みにするのではなくしっかりと考え、吟味して、情報の取捨選択をしていくことが大切です。

Collaboration(協働・協調性)

協働・協調性は、同じ目標を達成するために他者と協力する力のことです。自分とは異なる文化や考え方を知った上で、お互いを尊重し、認め合いながら協力することが、大きな成果を生み出すことに繋がります。

Communication (コミュニケーション)

自分の考えを分かりやすく相手に伝え、また、相手の思いを理解できる力のことです。自分の思いを、いかに的確に言葉にして伝えられるか、相手の伝えたいことをきちんと受け取ることができるか、というのは、対人関係で基礎の部分となります。

4Cを家庭で育てるためにするべきこと

4Cを家庭で育てるためにするべきこと

それでは、子どもの4Cを育てていく上で具体的にどう取り組んでいけばよいのか、ご家庭で親が取り組むことが出来る各4Cの育て方を紹介していきます。

創造性を育てるために親がでできること

先回りせず、失敗させる

創造的なアイデアを作り出すには、失敗がつきものです。親が先回りして失敗を防いでしまうことで、子どもには失敗を恐れる気持ちが生まれます。大切なのは、「失敗しないこと」ではなく「失敗しても立ち上がり、もう一度挑戦すること」です。失敗から学び、次に生かすことで、さらなる創造性が育まれていきます。失敗は成長のチャンスだと考え、再度挑戦しようとする姿をサポートしてあげましょう。

子どものアイデアを聞いてサポートする

子どもの考えを聞いて、認めたり、励ましたりしましょう。難しそうだと思っても、頭ごなしに否定するのではなく、「良いアイデアだね」など、子どもが自分なりに考えている姿勢を認めてあげることが大切です。

結果より過程を褒める

子どもが何かに取り組んでいるときには、結果だけでなくその過程を具体的な言葉にして褒めてあげてください。何かを創り出すその過程で、試行錯誤をしながら取り組んだ姿勢を褒めてもらうことで、子どもたちは「分かってもらえた」と感じ、気持ちが満たされます。すると、「もっとやってみよう」という意欲が生まれ、さらに創造性を育むことに繋がります。

批判的思考を育てるために親ができること

読み聞かせ

子どもは絵本を読んでもらうことで、登場人物の視点に立って物事を考えたり、絵本を通じて、今までとは違った物の見方を知ったりすることができます。

自分で考えさせるように促す

子どもに質問されたときには、すぐに答えを話すのではなく、「あなたはどうしてだと思う?」と自分で考えられるように、子どもになげかけてみましょう。どんな物事でも、まずは自分で考え、答えを導きだす練習ができますよ。

「なぜ」かを考える

目の前の物事に対して「なぜこうなっているのか」という疑問を持つことができるように、言葉をかけてみましょう。理由を考えることで、客観的に物事を捉え、本質を見極める力がつきます。

協働・協調性を育てるために親ができること

おてつだい

家のおてつだいをしてもらいましょう。自分がしたことで、家族が喜んだり助かったりすることが分かるので、達成感を感じることができます。また、「もっと喜んでほしい」という気持ちから、思いやりの気持ちも育まれていきます。

挨拶

日常の挨拶をきちんとしましょう。挨拶は、人間関係の基礎となる部分です。声をかけることでお互いの存在を意識し、コミュニケーションをとるきっかけにもなります。「おはよう」や「おやすみ」、「いってきます」や「ただいま」など、日常の中での挨拶が当たり前になるよう、まずは親が意識的に行いましょう。

コミュニケーション能力を育てるために親ができること

子どもの話を最後まで聞く

子どもの話を聞くときは、途中で話を遮ったりせず、最後まできちんと聞きましょう。他のことをしながら聞くのではなく、手を止めて、子どもの目を見て相槌を打ちながら聞くのがポイントです。「自分の話を興味を持って聞いてもらえた」という経験が、子どもの「もっと話したい」という気持ちに繋がります。

様々な世代と交流の機会を作る

自分とは違う世代の人と関わることで、今まで知らなかった知識や考え方を学ぶことができます。また、年齢の違う人や初対面の人とも話す練習にもなりますよ。

まとめ

この記事では、子どもたちがこれからの時代を生きていく上で必要な力である「4C」を伸ばしていくために、家庭でできる取り組みについてご紹介しました。

どの力を育むときにも共通して大切なことは、子どもの言動を否定したり、先回りして援助したりするのではなく、主体的に子どもに行動させ、物事を自分の力で考えさせることです。4Cはすぐに身につく力ではないため、子どもの頃からの積み重ねが必要です。将来、子どもが一個人として力を十分発揮し、周りの人たちと互いに協力し合いながら生きていくことができるよう、今からできることに取り組んでいきたいですね。

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