モンテッソーリ教育はいつから始めるべき?「モンテッソーリ教育で育つ子ども像」も合わせて紹介します。

「よりよい人生を歩んでほしい」

「よりよい教育を受けさせたい」

「頭のいい子になってほしい」…等々、

妊娠中の方も小さいお子さんをお持ちの方も、子どもにいい環境を与えてあげたいと思うのは当たり前のことです。近年、そんなお母さんやお父さんに人気の教育法が、モンテッソーリ教育です。モンテッソーリ教育が気になり、検索した人の中には

「小さいうちから始めた方がいいの?」

「モンテッソーリ教育を始める適切な年齢が気になる」

という方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、モンテッソーリ教育を何歳から始めればいいのか、またモンテッソーリ教育を受けることでどんな子どもに育っていくのかをご紹介します。

目次

モンテッソーリ教育はいつから始めるべき?

モンテッソーリ教育はいつから始めるべき?

モンテッソーリ教育を始める年齢に制限はありません。何歳から始めてももちろん大丈夫ですが、できるだけ早く始めた方がいいでしょう。それは、0~3歳までが人生の中でもっとも吸収力があると考えられているからです。

また、モンテッソーリ教育を取り入れている教育機関に通わせたい場合、日本にはモンテッソーリ教育を取り入れている小学校以上の教育機関がないため、どうしても幼稚園や保育園で受ける幼児教育に限られてしまいます。最近では、小学生になってからでも習い事としてモンテッソーリ教育を受けられる施設もあるようですが、まだまだ数は多くありません。

反対に、ご家庭でモンテッソーリ教育を取り入れる場合は、この限りではありません。モンテッソーリ教育では、子どもの発達段階を以下のように4段階に分けており、24歳まで対応しているからです。

  1. 乳幼児期 0~6歳(3歳で前期と後期に分けられ、ほどんどの敏感期が集中する大きく成長する時期)
  2. 児童期  6~12歳(道徳観や社会組織の形成などに取り組む時期)
  3. 思春期  12~18歳(大人の自己を形成する時期)
  4. 青年期  18~24歳(社会で自分はどう貢献できるか考える時期)

早い時期に始めれば始めるほど子どもにいい影響を与えますので、さっそく今日から取り入れてみてはいかがでしょうか。

モンテッソーリ教育と他の教育法との違い

モンテッソーリ教育と他の教育法との違い

モンテッソーリ教育が他の教育方法と決定的に異なるところは、やはり『子どもに自己教育力が備わっている』という考え方にあるのではないでしょうか。子どもには、自分にとって必要な時期に必要な発達の課題に取り組む力があるという考えのもと、教師は子どもたちをサポートします。モンテッソーリ教育が他の教育法とどう違うのか。具体的なモンテッソーリ教育の特徴を説明します。

発達段階に合わせた教育

吸収する精神(無意識)の時期

モンテッソーリ教育は0~3歳までの前期を「吸収する精神(無意識)の時期」と呼び、人生の中でもっとも吸収力が強く、人間社会に適応していく時期という考えがあります。そのため、前期の子どもの自己教育力を発揮させる環境として、以下の7つの教育環境が用意されています。

0~3歳の教育環境(7つの教育環境)
①粗大運動の活動

運動といっても鉄棒や縄跳びといったものではなく、歩く、階段を上り下りするといった全身を用いた大きな動きを指します。

②微細運動の活動

手や指を使った運動で、握る、落とす、叩くといった動きを行います。

③日常生活の練習

粗大運動と微細運動が合わさった活動で、日常の活動に参加させ、環境への適応を促します。

④言語教育

言葉の獲得は人間の本能ですが、量や質は環境に影響を受けます。豊かな語彙を養うため、モンテッソーリ教育では子どもの言葉の発達に合わせて細かいステップを用意しています。

⑤感覚教育

発達段階や興味に応じた感覚教具に触れることで、感覚の洗練を促します。

⑥音楽

音楽を聴く、楽器を鳴らす、歌う、踊るといったことを促す環境を用意します。

⑦美術

絵を描いたり、粘土をこねたりすることは、目と手の協応動作の獲得を促します。また、思いのまま自由に表現することを楽しみます。

意識の芽生えの時期

3~6歳の後期を『意識の芽生えの時期』と呼び、前期に無意識に吸収したさまざまな事柄を意識的に整理し、秩序化していく時期という考えがあります。そのため、後期の子どもの自己教育力を発揮させる環境として、以下の5つの教育環境が用意されています。

3~6歳の教育環境(5つの分野)
①日常生活の練習

目的は身体運動の獲得です。大人のマネをしながら体の動かし方を学びます。「子どもはできないのではなく、方法を知らないだけ」という考えのもと、子どもに正しい方法を教えます。具体的には、はさみで切る、コップに水を注ぐ、室内を掃くなど生活に関係した活動を行います。子どもは自分のことが自分でできるようになることに喜びを感じ、自立に向かっていきます。

②感覚教育

3歳すぎの子どもは、感覚器官が発達し、さまざまな感覚刺激に対して敏感になります。この感覚の敏感期を利用して、意識的に感覚器官を使って練習します。感覚教具には、『対にする』『段階づける』『分類する』の3つの操作があります。これら3つの操作を行うことで脳の前頭葉が活動して知性が芽生え始め『ものを観察する能力』『ものを考える方法』が身につきます。

③言語教育

豊かな語彙を養うため、モンテッソーリ教育では子どもの言葉の発達に合わせて細かいステップを用意しています。『日常生活の練習』や『感覚教育』で養った手や腕をコントロールする力を利用しながら身につくように工夫されています。

④算数教育

『数の敏感期』が幼児期に表れます。そのときに数に関する教具の環境があれば、子どもはどんどん吸収していきます。

⑤文化教育

『言葉」と『数』以外の子どもの興味を対象とした幅広い分野のことです。例えば、歴史、地理、動植物などが該当します。子どもの「知りたい」という要求に応え、興味の種を可能な限り多く蒔くことが目的です。

行事が少ない

モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園や保育園では、一般的な幼稚園や保育園に比べて年間行事が少ない傾向にあるようです。というのも、行事に練習時間をかけていては、大切な日常生活の練習ができないからという考えがあってのこと。運動会やお遊戯会などを行う園はあるようですが、わりと控えめなようです。

おしごと

一般的な幼稚園や保育園では、あらかじめ決められたスケジュールに沿って1日をすごします。しかし、モンテッソーリ教育では、1人で1つの事柄に取り組む「おしごと」の時間があります。おしごととは、「発達段階に合わせた教育」で説明した教育環境で行う活動のことです。子どもがそれぞれ、そのとき自分に必要なおしごとを選び、取り組みます。おしごとを繰り返し行うことで集中力を養い、「できた!」という達成感を味わうことで自己肯定感が育まれます。

教具

モンテッソーリ教育といえば、専用の教具を使用することでも有名ですよね。もともと教具は、医師のイタールとセガンが知的障がい者の教育のために作った道具を、モンテッソーリが健常者にも使用したのが『モンテッソーリ教具』のはじまりです。教具には主に以下のような特徴があります。

  1. 子どもが使いやすいサイズ
  2. 素材は木製や陶器、ガラスといった本物の素材
  3. 美しく魅力的な見た目
  4. 単純で目的がよくわかるもの

などです。子どもの成長ごとに分けられており、子どもは自身の敏感期に自らの力を思いっきり伸ばせる教具を選ぶと言われています。

整えられた環境づくり

モンテッソーリ教育における『整えられた環境づくり』には、人的環境と物的環境があります。

人的環境とは人、教師です。

一般的な幼稚園や保育園における教師は『教える人』ですが、モンテッソーリ教育における教師は『導く人』です。大声で指示を出したりはせず、控えめで子どもが必要なときにだけ援助をするという存在です。

物的環境とは、物や空間です。

モンテッソーリ教育では、教具の項目でも一部紹介した通り、大きさや重さ、高さなどが子どもサイズになっていることや、材質や使い勝手などが本物であること、すべてが決まった場所にあり、出しやすく戻しやすい秩序のある空間であることなど、子どもが取り組みやすい環境を作ることを大切にしています。これら人的環境・物的環境が整えられてこそ、子どもの『おしごと』の成果がより向上されるのです。

モンテッソーリ教育で育つ子ども像

モンテッソーリ教育で育つ子ども像

モンテッソーリ教育の目的は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことになります。では、モンテッソーリ教育を受けることで現れる子ども本来の姿とは、一体どういったものなのでしょうか。ここでは、主に以下の4つの要素に絞ってお話します。

自己肯定感が高まる

自己肯定感とは、ありのままの自分を認められる感覚のことです。モンテッソーリ教育では、子どもの「やりたい」気持ちを尊重します。そのため、「危ないからダメ」「まだ使うのは早い」とハサミや包丁の使用を止めることはしません。むしろ、安全な使い方を支援してもらって取り組むことができます。このように、自分の意志を大切にしてもらえる経験を積み重ねることで、自己肯定感が高まっていくのです。

自立性を育む事ができる

モンテッソーリ教育では、「子どもが自分のことを自分でできるようになることが大切」という考えがあります。そのため、子どもの自主性を大切にし、大人がそれに気づきサポートすることで子どもの自立に繋げていきます。子どもの「やってみたい」「チャレンジしてみたい」という気持ちを大切にし、自分の意志を優先した主体的な学びをくり返していくことで、自主性が養われていきます。

集中力が身につく

モンテッソーリ教育の教具は、記憶や創造、思考といった知性を働かせる感覚教育法に基づき、カラフルな木製のおもちゃで作られているものもあり、子どもが自然と夢中になれるように工夫されています。そのため、敏感期にある子どもがその対象の『おしごと』をしているときの集中力は、大人もびっくりするほどです。敏感期とは、何かに強く興味を持ち、同じことをくり返す限定された時期のこと。大きく分けて言語、秩序、感覚、運動、数、小さいもの、礼儀、文化といった8つの敏感期に分かれています。それらの敏感期に入り、適切な『おしごと』をしていると子どもは集中を欠くことなく取り組めるのです。

考える力が身につく

いくら言葉や罰などで、「これをしちゃダメ」「ああしちゃダメ」と禁止していても、親の目の届かない場所や一人になった際に悪いことを選んでしまう可能性もあります。そうなったときに自分で善悪をきちんと判断し、正しい選択ができる子どもに育っていくことが重要です。大切なのは、言われたからするのではなく、自分で考え、自分で判断し、自分をコントロールできる子どもに育てることです。こういった考える力を伸ばすのは、おしごとに集中している時間だと言われています。

モンテッソーリ教育は何歳まで?

モンテッソーリ教育は、乳幼児期の教育だと思われている方も多いかもしれませんが、先でも述べたように0~24歳まで対応しています。日本で小学生以上の子どもたちが、モンテッソーリ教育を受けられる施設はほぼありません。しかし、乳幼児期に培った知識や経験は確実に子どもの中で積み重なっていき、その後の小学校生活を送るうえで友だち関係を築く際や、勉強する際など、さまざまな場面でモンテッソーリ教育で育まれた『自己教育力』が生きてくるのではないでしょうか。

まとめ

モンテッソーリ教育は0歳から取り入れることができる教育法です。「こんな子どもになってほしい」という未来のお子さん像に近い姿を、今回の記事を読んで想像することができたでしょうか。まっさらな状態、何にも染まっていない状態の赤ちゃんには、少しでも良い環境を整えてあげたいですよね。モンテッソーリ教育はご家庭でも取り入れる事ができる教育法です。敏感期に合わせた時期からはじめてみるのがおすすめです。さっそく今日から取り入れてみてはいかがでしょうか。

「モンテッソーリ教育」の考えを取り入れた幼児向けタブレット教材

モンテッソーリ教育で自己肯定感、個性、自立性、集中力、決断力、責任感などさまざまな能力を向上させながら、子どもには小学校入学までに、しっかりとした学力も身につけさせたいというお考えをお持ちではありませんか?

それならば、「天神」幼児タブレット版がお役に立てるかもしれません。

「天神」はモンテッソーリ教育の考えを取り入れ、0歳から6歳までに必要な学習内容を自己選択し、繰り返し・反復学習して満足感・達成感を得られる学習ツールです。

モンテッソーリ教育の根幹となるのは「教育の主体は子どもである」という考えです。「天神」も教育の主体を子どもに置き、「子どもが自発的に自らやりたい学習内容を選んで取り組む」ことに重点を置いています。

では、自主性や主体性を育てるためには、何をするべきでしょうか?

モンテッソーリ教育では、下記の形で学習を繰り返します。

主体的に取り組み、達成し満足感を得て「できる!」という自己肯定感を育む。その繰り返しによって学習習慣を身に付けながら、就学時(小学校入学時)までに必要な能力を獲得していきます。

こうした学習サイクル・学習習慣を身に着けていれば、その後の人生におけるあらゆる「学習」の機会で、新しい知識や考え方・技術などを身に付けやすくなります。

「天神」は、10,000問超の問題を収録し、お子様の興味を刺激し、学習状況に応じてカリキュラムを自動調整しながら反復学習を行います。※自由に学習内容を選んで学ぶこともできます。

実質的に、楽しみながら数万問の問題に楽しく触れることで、就学時までに必要な能力、学習習慣や学習サイクルを身に付けます。

もし「気になる」と思われましたら、お気軽に資料をご請求ください。早く始められるほどコスパよくご利用いただけます。

「天神」幼児タブレット版の特徴

お子様の「好き」を活かしてほしいから、好きなものがいつでも使えるようにしました

選択

収録されている問題5系統62ジャンル、約10,000問を常時使うことが出来ます。お子様の発達や興味関心は、教材の提供範囲に合わせて自在にスライドするものではありません。お子様の「好き」と感じたその瞬間を見逃さず、0歳から6歳までの全範囲から「これがしたい!」と思う内容をいつでも学べるのが「天神」です。また、お子様の学習状況に合わせて自動でカリキュラムを毎日調整して出題する機能もあります。

1問ごとに集中力を切らさずに問題に取り組み、達成感と満足感を得る仕組み

集中・達成

幼児が集中できる時間は非常に短いもの。だから天神は1問1答形式、問題を短時間で完結し集中力を途切れさせません。また、1問正解するごとに「天神」がいろいろな言葉で褒めてくれるので、達成感や満足感も得ることが出来ます。多くの褒め言葉で、子どもの自己肯定感を向上させます。

少しずつ出題内容を変化させることで、反復学習に意味を持たせました

反復

覚えるために類題を多くこなしたい。でも、同じ問題ばかり表示されてしまう…。などということはありません。天神なら毎日少しずつ出題内容が変化。飽きない反復学習でしっかり学習内容を定着させます。反復学習を促すために

「モンテッソーリ教育」の学習サイクルを取り入れるなら、まずはお試しで天神のご利用をご検討ください。

現在、天神では無料体験を実施しています。
毎日楽しみながらゲーム感覚で取り組める問題を10,000問以上収録!
下記バナーから、ぜひ無料の資料請求と体験申込をしてみてください。

参考

  • 図解でよくわかる子どもの本当の力を引き出すモンテッソーリ教育 – 藤崎達宏 -(出版社:三笠書房)
  • マンガでやさしくわかるモンテッソーリ教育 – 田中昌子 – (出版社:日本能率協会マネジメントセンター)
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