モンテッソーリ教具とおもちゃの違い。「5つの分野」に沿った教具を目的別に紹介します

モンテッソーリ教育では、「教具」を使用した活動があります。一般的なおもちゃと違いシンプルなものが多く、

  • どれを購入するといいのだろう?
  • おもちゃと何が違うの?

など、疑問に思われたこともあるのではないでしょうか。実はモンテッソーリの教具には目的があり、その教具を使用する分野や時期もそれぞれ異なります。この記事では、教具とおもちゃの違いや、モンテッソーリ教育の「5つの分野」に沿った教具を紹介していきます。

目次

モンテッソーリ教具とおもちゃの違い

子どもの力を伸ばすモンテッソーリ教育ですが、中でも大事な役割を担う教具について、おもちゃとどのような違いがあるのか解説していきます。まず、おもちゃは子どもを楽しませることだけを目的としているのに対して、教具は子どもの内なる力を成長させることを目的としています。

モンテッソーリ教具には、子どもが自分から手に取りやすく、楽しく繰り返し使用できるような条件があります。

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モンテッソーリ教具の条件5つ

モンテッソーリ教具の条件5つ

子どもに見合ったサイズであること

教具は、子どもの手の大きさや身長に合わせた道具や棚、椅子を使用することが重要とされています。また子どもに適した大きさや重さであることによって、一人でできる環境を作れるように配慮する必要があります。「一人で出来る環境を整える」ことを重要視しています。

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見た目が美しく魅力的で、且つ子どもの興味を引く仕様であること

子どもの興味を引くためには、まずは子どもが触ってみたくなることが大事です。視覚的な情報から子どもにとって魅力的であることがファーストステップとして必要ということです。そして、手にとって動かしてみたくなる、また触った感触が面白いなど五感に働きかける仕組みがあれば子どもの興味を引くことができます。

シンプルで目的がよくわかること

何をする教具なのかがすぐわかると、子どもも活動に取り掛かりやすく、集中力を維持しやすくなります。一つの教具にたくさんの課題を詰め込むのではなく、一つの課題(例:ひっぱるなど)に絞ることにより、子どもは集中して行動する事ができます。

次の成長につながっていること

子どもが集中し、繰り返し教具を使用することで、最初はつまずいていた活動も、徐々にスムーズに取り組めるようになり、成功体験を得ることができます。

子ども自身が間違いに気づき、自分で修正できるようになっていること

間違いに気がつけるような工夫を教具の中に組み込むことが重要です。これを「間違いの自己訂正」と言います。自分で間違いに気づき、自分で修正しながら最後まで行うことで「出来た」という達成感を味わうことができます。そして、その達成感は自己肯定感へと繋がります。

モンテッソーリ教育の「5つの分野」に沿った教具の目的と紹介

モンテッソーリ教育では、子どもの「敏感期」の特徴をよく理解し、成長段階に合わせた最適な教具を使用することを推奨しています。また0歳〜6歳までの各敏感期に取り入れる5つの分野があります。5つの分野(日常生活の練習・感覚教育・言語教育・算数教育・文化教育)を簡単に解説しながら教具と目的も紹介していきます。

日常生活の練習

日常生活の練習とは子どもが家事や自分の身体をコントロールできるようになるための練習のことです。切る・縫うといった作業や、ひっぱる・はさむ動作など日常生活を送る上で必要な動きを様々組み合わせて、子どもが自分の手や身体を思い通りに使いこなせるように練習をします。

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教具縫いさし
内容縫いさしは台紙に穴をあけて、針に糸を通し、台紙を縫っていく作業です。
目的目と指先の連携強化、指先の感覚を洗練させる。
教具ボタンとめ
内容フェルトにボタンを取り付け、両手を使ってボタンをとめていく作業です。
目的指先を動かす練習、集中力を養う。
ボタンとめ
教具フック掛け
内容ネームホルダーのリング部分を持って、ネームホルダーをフックに掛ける作業です。
目的集中力を養う、手指の巧緻動作が身につく。

感覚教育

今まで五感で感じてきた莫大な情報を、それぞれ分けて整理したいという仕分けのような時期をモンテッソーリ教育では「感覚の敏感期」と言います。3歳前後から色濃くあらわれ、子どもは「はっきり・くっきり・すっきり理解したい」という衝動に駆られるようになります。この感覚の敏感期は、「同一性」「比較」「分類」の三段階に分かれ、この時期を活用して行う教育を感覚教育と言います。感覚教育では以下のような教具を使用します。

教具色合わせカップ
内容色のついたカップの中に同じ色のものを入れる作業です。
目的同一性・比較・分類ができるようになる。
教具実物合わせ
内容動物のレプリカと紙の絵を一致させる作業です。
目的五感で感じた情報を言語へと変換する。
教具雑音筒
内容視覚的に遮断された筒を用意し、筒の中に米・砂・豆など様々な物を入れ、振って同じ音がするものを探す作業です。
目的聴覚の独立化、注意深く耳を傾ける習慣を身につける。

言語教育

様々な敏感期の中でも1番長いのが「言語の敏感期」です。モンテッソーリ教育の言語教育では、子どもの言葉の発達に合わせたステップがあり、語彙を豊かにすることからはじまり、最終的に文法を学んでいきます。言葉にするのが楽しくて仕方がない時期であり、3歳までに吸収した言葉や情報と名前をリンクさせようとする時期です。

教具絵合わせ
内容絵と文字のカードを対にしていく作業です。
目的語彙を増やし、文字とリンクさせる。
教具砂文字板
内容ザラザラとした文字を人差し指と中指2本でなぞる作業です。
目的正しい書き順を覚える
砂文字板
教具50音並べ
内容マグネットに50音を記し、それをあいうえお表の上に組み合わせていく作業です。
目的文字の存在を知る

算数教育

子どもはある時期がくると、数字を数えたくなったり書きたくなるという「数の敏感期」がやってきます。どっちが多い・少ないなどの量にこだわるのもこの時期であり、多くは4〜6歳頃にあらわれ、同時に感覚の敏感期にも入っています。

教具算数棒
内容同じ太さの棒に赤・青と交互にカラーテープを巻き、1〜10の10本を作り並べていく作業です。
目的長さが均等に長くなっていくことで、数と量の関係を体感できる。
算数棒
教具赤い玉
内容数を声に出しながら数え、同じ数のボタンをとり数字の下に置いていく作業です。
目的数字と現物と数詞を一致させる。
教具100のくさり
内容1から声を出しながらビーズの数を数えていき、10になったら10の札をつけて100になったら大きな100の札をつけていく作業です。
目的100まで実物を数えることで、連続性が身につく。
100のくさり

文化教育

子どもには「なぜ?」「どうして?」と言うように何でも疑問に思う時期があります。この時期は、世の中の仕組みや文化、生まれた国や地域の習慣などに興味を持ち始め、自分を取り巻く世界に興味を広げていきます。

教具国旗の絵本
内容国旗に関連する教具はいくつかありますが、導入としては国旗の絵本がおすすめです。
目的場所と国旗、国の名前を照らし合わせる。
教具成長モデルフィギュア
内容動植物の成長過程について視覚的に学習する作業です。
目的生物の成長過程を理解する。
教具部位を学べるパズル
内容動植物の部位ごとにパーツにわかれているパズルをはめていく作業です。
目的動植物の構造や部位を理解する。
部位を学べるパズル

夢中になる教具は子どもや年齢によって異なります

子どもの成長段階がどの敏感期に入っているのか、またどの敏感期のどのような状態であるのかによって、子どもの状態に合った教具は異なります。つまり、日頃からよく子どもの言動を観察することが重要ということです。子どもの成長段階に合った教具であれば、子どもは興味を示し繰り返し取り組むようになります。その反面、子どもの興味は他のものに移りやすく、集中力についても基本的には短いため、最初からその教具に興味を示さなくても問題ありません。数分後にまた先程の教具を使い始めるといったこともあります。

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手作りの教具もおすすめです

本物の教具は見た目も美しく魅力的ですが、金額も高くご家庭ですべて取り入れるのは難しいかもしれません。しかし、教具の条件さえ理解していればご家庭でも簡単に効果的な教具を手作りすることができます。手作り教具で、赤ちゃんが楽しく成長する姿を見られるのは親にとっても嬉しいものですよね。子どもの成長を手作りのものでサポートできることで、親としての喜びや自分自身にとっても貴重な体験となるのではないでしょうか。

まとめ

この記事では、モンテッソーリ教具とおもちゃの違いについて紹介しました。

モンテッソーリ教具はおもちゃと違い、子どもの成長段階にあったものを選ぶことで子どもの考える力を育み、自己成長を促していきます。そのため、親が子どもの成長段階をよく観察し見極め、一人ひとりの段階に応じた教具を選ぶことの重要さが理解できたかと思います。子どもの成長過程を学び、観察し、我が子の今を知ることでお子様の成長をサポートしていける最高の環境作りをしてみてはどうでしょうか。

「モンテッソーリ教育」の考えを取り入れた幼児向けタブレット教材

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「天神」はモンテッソーリ教育の考えを取り入れ、0歳から6歳までに必要な学習内容を自己選択し、繰り返し・反復学習して満足感・達成感を得られる学習ツールです。

モンテッソーリ教育の根幹となるのは「教育の主体は子どもである」という考えです。「天神」も教育の主体を子どもに置き、「子どもが自発的に自らやりたい学習内容を選んで取り組む」ことに重点を置いています。

では、自主性や主体性を育てるためには、何をするべきでしょうか?

モンテッソーリ教育では、下記の形で学習を繰り返します。

主体的に取り組み、達成し満足感を得て「できる!」という自己肯定感を育む。その繰り返しによって学習習慣を身に付けながら、就学時(小学校入学時)までに必要な能力を獲得していきます。

こうした学習サイクル・学習習慣を身に着けていれば、その後の人生におけるあらゆる「学習」の機会で、新しい知識や考え方・技術などを身に付けやすくなります。

「天神」は、10,000問超の問題を収録し、お子様の興味を刺激し、学習状況に応じてカリキュラムを自動調整しながら反復学習を行います。※自由に学習内容を選んで学ぶこともできます。

実質的に、楽しみながら数万問の問題に楽しく触れることで、就学時までに必要な能力、学習習慣や学習サイクルを身に付けます。

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「天神」幼児タブレット版の特徴

お子様の「好き」を活かしてほしいから、好きなものがいつでも使えるようにしました

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1問ごとに集中力を切らさずに問題に取り組み、達成感と満足感を得る仕組み

集中・達成

幼児が集中できる時間は非常に短いもの。だから天神は1問1答形式、問題を短時間で完結し集中力を途切れさせません。また、1問正解するごとに「天神」がいろいろな言葉で褒めてくれるので、達成感や満足感も得ることが出来ます。多くの褒め言葉で、子どもの自己肯定感を向上させます。

少しずつ出題内容を変化させることで、反復学習に意味を持たせました

反復

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参考

  • 子どもの才能を伸ばすモンテッソーリ教具100 – 藤崎達宏 伊藤あづさ –
  • 子どもの本当の力を引き出すモンテッソーリ教育 – 藤崎達宏 –
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