モンテッソーリ教育における0歳からのおすすめ教具
生まれたばかりの赤ちゃんが1歳になる頃には身長は1.5倍、体重においては3倍ほど増えると言われています。また、1人歩きができるようになったり、周囲の大人を認知できるようになったりと、0歳の脳と身体の発達は目覚ましく、今後の成長の基礎となる重要な1年です。
モンテッソーリ教育では子どもが持つ自分を育てようとする力、「自己教育力」を引き出す教具が数多く生み出されており、それは0歳も例外ではありません。
本記事では0歳の赤ちゃんでも好奇心が刺激されるような発達段階に合った教具をご紹介します。
0歳の特徴と、0歳からおすすめの教具
0歳の赤ちゃんというと、寝たきりの姿を想像する方が多いのではないでしょうか。実際、生まれてすぐは寝転がった状態で手足をバタバタさせるだけに見える0歳ですが、実は周りの環境からの刺激を吸収し、日々脳や体を発達させようと頑張っているのです。
また、0歳の1年は人生において最も成長のスピードが速く、月齢によっては首が座ったりハイハイをしたりと、できることが大きく変化します。しかし、その分成長の個人差が出やすい時期でもあり、個々に合ったペースで、やりたがる行動をよく観察し教具を選ぶことが大切です。周りの大人は0歳には0歳なりのやりたい行動があるということを理解し、お子さんが興味を持てる教具を提供してあげましょう。
0週〜6か月と6ヵ月〜1歳に分けて、それぞれの時期に多く見られる発達状況や行動と、おすすめの教具を解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
0週~6か月にかけておすすめの教具
0週〜6か月の赤ちゃんに見られる発達や行動は以下になります。
- 人の顔やものをじっと見る
- 動いているものを目で追いかける
- 手足をバタバタと動かす
- 人やものに手をのばす
- 首がすわる
- 音のする方を見る
- 手のひらを使って握る
生後6か月までの赤ちゃんは視覚や聴覚などの五感を使って外からの刺激を吸収しようとします。モンテッソーリ教育ではこういった感覚を培うことを重要視し、五感を発揮させることをねらいとした多くの感覚教具が開発されてきました。
ここからはそんな五感の刺激にぴったりな生後0週から使える教具をご紹介します。
見る力を養う「モビール」
モビールは赤ちゃんが最初に出会うおもちゃで有名ですが、モビールを使う最大のメリットは赤ちゃんの見る力を育めることです。見る力とは単に視力が良いというだけではなく、見たものを脳に伝達する、つまり目の前の情報をしっかりと観察できる力のことを意味しています。
そんな赤ちゃんの見る力を養える、「モンテッソーリ教育推奨のモビール」は以下の4種類があります。
- 色の認識がしやすい白と黒のコントラストで作られた「ムナリモビール」
- 光の当たり具合で見え方が変わる3原色のホログラムが特徴の「八面体モビール」
- 球体のモビールで単色でありながらも濃淡の違いが興味を引く「ゴッビモビール」
- より複雑な動きが楽しめる人型の「ダンサーモビール」
生後まもない赤ちゃんの視力は未熟で、狭い範囲のものがぼんやり見えている状態です。そのため、電動式のモビールより、ゆっくりと自然に揺れるものの方が赤ちゃんの視覚で捉えやすく、好奇心をくすぐってくれます。また、この時期は色の識別も難しいため、カラフルなものより白黒でデザインされたモビールを選びましょう。
生後1か月を過ぎると意識的に目で追う「追視」ができるようになり、動いているものをより一層目で捉えようとします。徐々に色覚も発達するため、認識しやすいとされる三原色で構成された立体モビールがおすすめです。
赤ちゃんは興味を持つモビールに出会うことで、自発的に見ようとする意識が芽生え、追視を繰り返します。月齢が進むと、首を使って視野を広げようとする動作も見られるようになり、首の筋力を高める効果も期待できます。そのため、使っているモビールの動きに赤ちゃんが慣れてきたように感じたら、より複雑な色の変化や不規則な動きをするモビールに変えてみるのもよいでしょう。
感触を楽しみながら手指の発達を促す「にぎにぎ」
にぎにぎとは名前の通り、赤ちゃんが握って遊ぶ教具のことです。赤ちゃんは生まれながらに把握反射と呼ばれる、何かが手のひらに当たると無意識にギュッと握ろうとする動きが備わっています。そのため月齢が低く意識的に握ることができなくても、にぎにぎの感触はしっかりと赤ちゃんの脳を刺激してくれるので、ぜひ持たせてあげましょう。
把握反射は3〜4か月頃になると自然になくなり、その後は自ら興味があるものに手をのばして触ろうとしたり、手のひらを使ってつかもうとしたりする姿が見られるようになります。これは「運動の敏感期」と呼ばれる時期で、さらに遊びを繰り返すことで、両手で持つ・左右の手で持ち替える・落とす・投げるなど、手の運動機能を促進する大切な時期とされています。
同時に持っているものを口で確かめるしぐさも増えるので、教具は小さすぎず柔らかい素材のものを選びましょう。赤ちゃんが握れるサイズは大人が思っているよりも小さいため、合わせたものを手作りするのもよいですよ。
6か月~1歳にかけておすすめの教具
次に、6か月〜1歳の発達と行動を見てみましょう。
- 記憶力が高まる
- お座りをする
- 指さした方を見る
- ずりばいやハイハイをする
- 指を使って握る
- 大人の真似をする
- 掴んだものを離す・ひっぱる
- 立つ
- 歩く
できることが一気に増える6か月からの時期、知的な成長とともに運動機能や手指の発達も急激に進みます。目と手を使った協応動作ができるようになるのもこの頃からです。
またモンテッソーリ教育では、子どもがなにかに夢中になってある行動を繰り返し行う時期のことを敏感期と呼んでおり、0歳の赤ちゃんも同様に敏感期があります。そのため、目まぐるしい発達を遂げる中で敏感期を見逃さないことも大切です。ただし前項でも記載した通り、上記の発達や行動はあくまでも目安で、0歳児は発達の個人差が大きく出る年齢です。そのため「まだできない」と不安にならず、お子さんの現状に合った教具を取り入れてくださいね。
ここからは手指を使い始めた6か月〜1歳の赤ちゃんにおすすめの教具をご紹介します。
独特な感触や音の響きが楽しい「クルミ落とし」
パッと手を開き、持っているものを落とすような行動をし始めたら、クルミ落としの教具はいかがでしょうか。口が広めに開いている箱などの入れ物にクルミを落とし入れる遊びで、中に入っていく感覚や落ちたときの音を楽しめる教具です。なかでもおすすめなのは使い終わったミルク缶を使うことで、ある程度落ちるための高さがある・身近なものですぐに遊べる・音の響きが楽しめるといったメリットがあります。缶のふちは赤ちゃんが触れると危ないため、布やテープを巻いておきましょう。
落とすものは小さめのボールでも代用できますが、ごつごつとした感触や、落ちたときどこが当たるかによって微妙な音の違いがあるなど、くるみ特有の良さも素材選びの参考にしてみてください。くるみは大きさによっては誤飲の危険性もあるため、大きなくるみを選ぶのはもちろん、親の見守りは必須です。
つまむ動きへの発達を助長する「ビーズひっぱり」
ビーズひっぱりとは、ゴムで繋がれたビーズを握ってひっぱる遊びです。お母さんの服のひもやコードに興味を持ち、ひっぱるようなしぐさをしたときにぜひ試してみてください。
手指を使うビーズひっぱりは運動の敏感期であるこの時期にぴったりの教具で、手のひら全体を使ってビーズを握る動作から次第に指をつかってつまもうとする動きへと自然に促せます。ただし、ビーズの大きさが小さすぎると赤ちゃんが握りにくいこともあるので、教具を選ぶときは注意しましょう。
手作りする場合は、ビーズごとに太さの違うゴムを使って、ゴムのひっぱり心地が変わるようにするのもおすすめです。色とりどりのビーズを使うことで色彩感覚も刺激され、豊かな感性を育むことにも繋がりますよ。
腕力もつけられる「ひもひっぱり台」
ビーズひっぱりに慣れたら、ひもひっぱり台の教具はいかがでしょうか。ひもひっぱり台とは、台に通したひもをひっぱる遊びで、台の下に隠れているひもがどんどん出てくる様子を楽しめます。
モンテッソーリ教育がこのような教具を通して指先を使うことに重きを置いているのは、手指を使うことが脳の活性化に繋がり、今後の発育に良い影響を与えるとされているためです。また、ひっぱる動作を繰り返すことで手指だけでなく腕の力を養うこともできますよ。
手指を使うことに慣れてきたとはいえまだまだ発達途中のため、赤ちゃんが握りやすいようにひもは太いもので、先端は大きめの結び目をつくっておきましょう。身近なもので手軽に作りたい場合は、大きめな空き箱の側面や上面にひもを通すのも楽しいですよ。
たくさんの効果と魅力がつまった「ルーピング」
ルーピングとは様々な色や形のワイヤーとビーズで構成された教具です。子ども向けの公的施設やおもちゃ屋さんで1度は見かけたことがある方が多いのではないでしょうか。カラフルかつ多くのビーズが連なっている様子は赤ちゃんを惹きつける魅力がつまっています。
ルーピングの1番の効果はやはり指先の発達促進です。ビーズをつまみながら曲がりくねったワイヤーを辿っていくことで、上下・左右・回転といった他の教具やおもちゃでは経験できない指の運動が可能になります。他にも、目と手の協応動作から集中力を育むとともに、手前や奥などの空間認識力を高めることができるのも利点です。
ルーピングは適正年齢が幅広いため長く遊べる教具とされ、たくさんの種類があります。そのため、ルーピング選びの際は複雑なものを避け、0歳の赤ちゃんでも受け入れやすいよう、できるだけシンプルなものにしましょう。
手作りの教具について
モンテッソーリ教具は赤ちゃんの興味を引くような作りで、敏感期に応じた発達を促してくれる役割を持っています。しかし1番の壁は高価なことで、たくさんの教具を揃えてあげたいと思っても難しく感じることがあるかもしれません。そんなときは手作りでの代用も可能です。むしろ手作りすることで、赤ちゃんのサイズに合ったものを用意できることは最大のメリットといえます。
まずは赤ちゃんの敏感期に合わせたモンテッソーリ教具を選び、インターネットや書籍で作り方を調べてみましょう。本記事でご紹介した教具も身近なものを使って意外と簡単に作れるものが多いのでおすすめです。
まとめ
0歳の赤ちゃんは自分のやりたいことを伝えることがまだできないため、何をやりたがっているのか理解が難しいかもしれません。しかし敏感期は限定された時期にのみ現れるものなので、周りの大人が赤ちゃんのサインを見逃さず、その時期に合った教具を与えてあげることが重要です。
教具で遊ぶ際は、危険なものを事前に取り除き、赤ちゃんの好奇心を妨げることなく寄り添いサポートしてあげましょう。赤ちゃんに話しかけるなどコミュニケーションをはかりながら、モンテッソーリ教具を通して信頼関係を築いてくださいね。
「モンテッソーリ教育」の考えを取り入れた幼児向けタブレット教材
モンテッソーリ教育で自己肯定感、個性、自立性、集中力、決断力、責任感などさまざまな能力を向上させながら、子どもには小学校入学までに、しっかりとした学力も身につけさせたいというお考えをお持ちではありませんか?
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モンテッソーリ教育の根幹となるのは「教育の主体は子どもである」という考えです。「天神」も教育の主体を子どもに置き、「子どもが自発的に自らやりたい学習内容を選んで取り組む」ことに重点を置いています。
では、自主性や主体性を育てるためには、何をするべきでしょうか?
モンテッソーリ教育では、下記の形で学習を繰り返します。
主体的に取り組み、達成し満足感を得て「できる!」という自己肯定感を育む。その繰り返しによって学習習慣を身に付けながら、就学時(小学校入学時)までに必要な能力を獲得していきます。
こうした学習サイクル・学習習慣を身に着けていれば、その後の人生におけるあらゆる「学習」の機会で、新しい知識や考え方・技術などを身に付けやすくなります。
「天神」は、10,000問超の問題を収録し、お子様の興味を刺激し、学習状況に応じてカリキュラムを自動調整しながら反復学習を行います。※自由に学習内容を選んで学ぶこともできます。
実質的に、楽しみながら数万問の問題に楽しく触れることで、就学時までに必要な能力、学習習慣や学習サイクルを身に付けます。
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