言葉の発達が遅い子の特徴と原因とは?家庭で実践したい『言葉を引き出す』方法
子どもが成長するにつれて「言葉の発達」に問題がないかどうか、親であれば一度は心配することでしょう。
言葉の発達は個人差が大きいので、保護者自身が判断するのは難しいですよね。また、育児に関する情報であふれる世の中だからこそ、子育て中の私たちはより不安を感じやすく、迷ってしまうのでしょう。
本記事では、言葉が遅い子の特徴と原因について詳しく説明します。これからご紹介するポイントを意識するだけで、子どもの言葉をより引き出してあげられますよ。子どもを取り巻く環境を整えて、お子様との『かけがえのない時間』を過ごしてみませんか。
年齢別に見る「言葉の発達段階」
言葉の発達には、年齢ごとに段階があります。ここでは、一般的な言葉の発達に加えて、発達状態に注意が必要になるサインも挙げています。
お子様の普段の言葉について、思い出しながら読んでみてください。
【0歳(0~12ヵ月)】喃語が出てくる
生後2か月頃では「あーあー」「うー」といった喃語の前段階が始まります。喃語とは赤ちゃんがしゃべる前の、言葉にならない発声を指し、生後8〜10か月になると多くの喃語が出てきます。9か月になっても喃語がない、もしくは音に対する反応がない場合は、9か月〜10か月健診の際に相談してみるといいでしょう。
【1歳(12~24ヵ月)】自分で指さしができる
1歳を過ぎると、少しずつ「わんわん」「ぱぱ」「まんま」などの有意語(意味のある単語)を使って一語文を話し始める時期にさしかかります。
1歳6か月頃になると、意味のある言葉を5つ以上しゃべるようになります。特に自発的な指さしは、発語の前段階で出てくる意思表示といわれ、まもなくの発語が期待できるでしょう。1歳6か月で有意語を話さないとしても、子どもの発達には個人差がありますので不安に感じる必要はありません。まだ発達途中なので、家庭でたくさんの声かけをしながら様子を見守りましょう。
【2歳(24~36ヵ月)】言われたことが行動できる
2歳を過ぎると「わんわんいた」など意味のある二語文を話し、周囲への関心が高まってきて「なんで?」などの質問も増えます。
2歳になっても単語が出にくいときは、たとえば「新聞を持ってきて」とお願いして行動できるかで言葉の理解度を判断できます。2〜3歳で「こちらに来て」「座って」などの指示が通らない場合は、言葉の発達がややゆっくりな傾向にあるでしょう。
【3~4歳】自分の名前が言える
3歳になると自分の名前や年齢が言えるようになります。「パパは会社に行ったよ」など、大人と対等に話せるようになるだけでなく、「〇〇を」「〇〇に」という助詞が会話の中に含まれるのも3歳頃からです。
幼稚園で過ごす中で、お子様がお友だちよりも行動が少し遅れることはありませんか。行動が少し遅れる場合は、お友だちの動きを見てから行動しているので、言葉の理解ができていない可能性があります。
【4~5歳】友達との会話がスムーズになる
4〜5歳の子どもは話す意欲が高まり、言葉で自己主張できるようになります。友達同士の会話を楽しんだり、なかには口喧嘩をしたり、コミュニケーションの幅が広がっていきます。5歳になって会話での困りごとがある場合は、就学に備えてのトレーニングをしておくと入学後のトラブルを防げるでしょう。
発達段階の目安が気になる方は下記記事が参考になるかもしれません。
言葉の発達が遅い原因
子どもが言葉を話すためには、言葉を聞き分けて理解し、子ども自身が話したいと思って発声する必要があります。言葉の発達が遅い原因として、下記のことが挙げられます。
多くの発達が重なってはじめて成立する『言葉』。言葉の発達が遅くなる原因を取り除いてあげることは1番の近道になるでしょう。では、それぞれ詳しく説明します。
性格や生活環境
内向的・おとなしい性格の子どもは自己表現が少ないので、言葉の数も少なくなる傾向があります。言葉の数が少ないと、周囲の大人は先回りして子どもにたくさん話しかけてしまいますね。より子どもの言葉を引き出すためには、子どもの性格を理解した上で、話しかけ方や話しやすい環境を工夫することで、子どもの言葉の発達につながります。
また、子どもがテレビやスマホを見る時間が長いという生活環境も、言葉の発達を遅らせます。テレビの画面から届く光と音による一方的な刺激は、感情の行き交いをなくし、言葉を話したいというコミュニケーションの土台が作られなくなるからです。ですが共働き世帯が増えた今、テレビやスマホは生活に欠かせないもの。子どもの性格や生活環境を理解した上で、アイテムを上手に活用する「親の意識」が今まさに問われるでしょう。
言葉自体を理解できていない
言葉の発達が遅い理由として、言葉への理解ができていない可能性があります。言葉自体の意味が分からなければ、必然的に話すのは難しくなりますね。
例えば、外国人から話しかけられたとき、聞き取りにくかったり、話す勇気がなかったり…会話に困った経験はありませんか?子どもが大人に話しかけられるのは、外国人から話しかけられる状況に似ています。そのため、言葉の遅れを克服するには、理解している言葉を増やす必要があるといえるでしょう。
耳や脳の機能に原因がある
2〜3歳を過ぎても言葉の数が少ない場合は、脳の発達に問題を抱えている可能性があります。言語機能をつかさどる脳の発達が通常よりもゆっくり発達するので、複雑な文を話し始める子どもが増えてくる3歳児健診で、言葉の遅れを指摘される場合もあるでしょう。
脳機能に問題がある場合は、目を合わせない、こだわりが強いなど、日常生活での困りごとがみられる場合もあります。言葉の発達の他に、生活での困りごとがないか、夫婦で話し合ってみるのもいいでしょう。
言葉が遅れる発達障害にはどんなものがある?
言葉が遅いという保護者からの相談から、発達障害の診断に至るケースもあります。ここでは、言葉の理解が遅い、発声が難しい、脳の情報処理の異常など、言葉の発達にかかわる様々な発達障害について触れていきます。
発達性言語障害
発達性言語障害とは、運動発達や非言語的なコミュニケーションはできるにもかかわらず、言語発達のみが遅れることを指し、子どもの数%に認められます。
表出性言語障害 | 受容性言語障害 | |
言語理解 | できる | 遅れる |
発語 | 遅れる | 遅れる |
就学時の特徴 | 約90%が正常範囲内 | 約60%が遅れを認める |
身振り・指さしで反応できて言語理解がある「表出性言語障害」と、言語理解・発語ともに遅れる「受容性言語障害」の2種類があります。
吃音(どもり)・プロソディ障害
吃音(どもり)・プロソディ障害は、どちらも「なめらかな発話がうまくできない」という症状です。吃音は「つ、つ、次の…………日に」のように、言葉の一部の発声が途切れたり、繰り返されたりします。
プロソディ障害は、「犬じゃない?(確認)」「犬じゃない!(否定)」の区別が難しいなど、言葉の調子・上げ下げ・リズムなどがうまく使えなかったり、理解できなかったりする症状です。
どちらの症状も、子どもの生まれ持った体質であることが多く、緊張や不安が強い場面で症状が出やすい特徴があります。
構音障害
構音障害は、運動機能の問題によって発話のための器官がうまく動かせず、話し方がぎこちなくなったり、途切れてしまったりすることです。言語の理解に問題があるわけではないのでほとんどの場合は正常に読み書きができます。
聴覚情報処理障害(APD)
聴覚情報処理障害とは、聴力に異常はないものの、耳から入った音の情報を脳で処理する際の障害によって、言葉の理解が困難な症状を指します。
最初に訴える症状として「騒音下での聴きにくさ」と表現されることが多く、注意欠如・多動症(ADHD)をはじめとする発達障害を合併するケースが多いのが特徴です。
言葉が遅い子どものトレーニング
子どもの言葉の発達のスピードは個人差が大きいものです。気に病んだり、気にしすぎたりすることなく、落ち着いてお子様をサポートし、成長を見守りましょう。とはいえ、保護者の方の関わり方を工夫することで、お子様の言葉の成長を無理なく促すこともできます。ここでは家庭で実践できる、子どもの『言葉を引き出す』方法をご紹介します。
普段から意識しているという保護者の方も少なくないかもしれません。それぞれ見ていきましょう。
積極的に子どもに話しかける
子どもの言葉を引き出すためには、あらゆる場面で子どもにたくさん声をかけてあげましょう。
ふだん、テレビを付けている時間が長いというご家庭も多いと思います。親子で会話をしながらテレビを見る、子どもの思いを引き出すような会話をするなど、親子で会話をする時間を大切にしましょう。
また、子どもに多くの実体験をさせるとともに、その体験を言葉で表現してあげると「自分も言葉を発したい」という関心が膨らみます。ただし、後でも述べるように、声のかけ方にはちょっとした工夫が必要です。子どもの発言を上手に促すような声かけを意識しましょう。
子どもへの声かけの仕方を意識する
言葉の理解が不十分な子どもに対しては、下記のポイントに注意しながら話すようにしましょう。
・ゆっくり、はっきり、穏やかな声で話す
・一言の中に情報を詰め込みすぎない
・絵や実物、ジェスチャーで視覚的な情報を見せながら話す
「おもちゃを片付けたらご飯食べてお風呂にしようか」と何気ない会話でも、言葉の理解に時間のかかる子どもにとっては難しいもの。中には、おもちゃを片付けるという表現も分かりにくい場合があるので、「車のおもちゃを赤い箱に入れよう」と、実際の行動に即した言葉かけにする必要があります。
特に「優しい」「涼しい」「楽しい」など実物として存在しない言葉は目に見えないので、分かりにくいといわれています。視覚的な情報を多くした方が子どもに伝わりやすいので、保護者のひと工夫が必要です。
子どもの動作を言葉にする
言葉の理解を育むためには、子どもの動作を言葉にして代弁してあげましょう。言葉が遅い子は、言葉を理解して考え、表現することに困難があるからです。「頑張っているのにうまくできなくてイライラするよね」と子どもの気持ちを代弁すると、「分かってくれた」という安心感とともに「そう言えば良いんだ」と伝え方を学習する機会が生まれます。
感情の表現は子どもにとって理解しにくいので、一緒に立ち止まって感情を確かめる時間を持つといいでしょう。
絵本を読み聞かせる
子どもの理解している言葉を増やす方法としてもっとも効果的なのは、絵本の読み聞かせです。絵本の読み聞かせは物と名前が結びつくほか、物語を通して気持ちの表現の仕方も学習できます。幼児期の読み聞かせ体験が豊かだった子どもほど、小学校になってからひとりで絵本や本を読む(見る)頻度が高い傾向にあるという調査もあるので、ぜひ今から積極的に取り入れたい習慣ですね。
子どもの「話したい」気持ちを育むために
「子どもに正しい言葉を覚えてほしい」と熱心に育児に取り組む保護者ほど、子どもの困りごとや言動が気になって、正しく言葉が使えるようにと、あれこれ手を回しがちです。保護者の方からの働きかけはお子様の発達によい影響を与えることもありますが、方法を間違えると逆効果になってしまうこともあります。
ここでは、子どもの「話したい」気持ちを育むために注意したいことについて、触れていきます。
先回りして話をしない
子どもの話したい欲求を叶えるためには、保護者が子どもに関わりすぎないことが重要です。子どもを観察していると、“おもちゃが欲しいのかな”と無意識に保護者が先回りして、声をかけたくなる場面もあるでしょう。
先述したように、子どもは声を発する必要性を感じないと、自ら言葉を発する意欲がなくなります。なので、「どうしたの?」「何が欲しい?」と自分で欲求を伝えられるような言葉かけをしていきましょう。
言い間違いを注意しない
子どもの話したい気持ちを引き出すためには、子どもの言い間違いもサラッと聞き流しましょう。言い間違いをしても否定せずに、保護者が正しい言葉を淡々と伝えてあげればいいのです。
また、吃音(どもり)・プロソディ障害を抱えるお子様にも同じことが言えます。叱られたり、からかわれたりする経験が積み重なると、症状が悪化するといわれています。正しく発音させようと何度も言い直させるのは逆効果。焦らずゆっくりと話を聞いてあげましょう。
子どもは思いが伝わって嬉しかった、良かったと思えたら、また伝えようという気持ちになります。子どもの成功体験を重ね、伝えたい気持ちを膨らませてあげられるようなあたたかい関わりを目指しましょう。
子どもへの関わり方次第で言葉の遅れは変わる
言葉が遅い子の特徴と原因、家庭で実践できる言葉を引き出す方法についてご紹介しました。子どもの発達や年齢によって関わり方が異なるので、物を見せながら話すなど、お子様にあった方法を見つける必要があります。
子どもの「話したい」気持ちに寄り添いながら、たくさんの言葉をかけてあげましょう。きっと、保護者のことばの愛情が、これからのお子様の言葉を紡いでくれるはずです。
子どもの言葉を引き出すために自宅でできること
子どもの言葉を引き出すためには
・積極的に子どもに話しかける
・子どもへの声かけの仕方を意識する
・子どもの動作を言葉にする
・絵本を読み聞かせる
などの工夫が必要になるとお伝えしました。お伝えしていること自体は特段難しいことではありませんが、毎日子育てを行いながら、家事などもこなしながら実生活に取り組むことをイメージされると、難しさが理解できると思います。
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