【不登校中の勉強への取り組み方】8つの土台つくりと9つの勉強法について紹介します。

お子様の不登校が長くなると

「勉強についていけなくなるんじゃないか」
「もし中学校に行く気持ちになったときに、勉強に追いつけなくなるんじゃないか」

そんな心配が出てくるのではないでしょうか。家にいる時間が長くなり、ゲームやTVに夢中で全く勉強に向かおうとしない子どもの姿に、親の方がヤキモキしてしまうことも少なくありません。

しかしそこには、子どもなりの「勉強しない理由」「勉強できない理由」があります。この記事では、不登校の子どもが勉強をしない心理と、不登校の子どもの勉強への取り組み方についてお話ししていきます。お子様の抱えている問題によっては、無理に勉強を進める前にやるべきことがある場合もあります。お子様の姿を思い浮かべながらお読みください。

目次

不登校になった子どもの勉強についての課題

文部科学省の調査によると、不登校中に勉強に不安を感じたという小学生は6割以上にのぼりました。不登校になる理由はさまざまありますが、多くのケースで勉強についての課題を抱えています。ここえは不登校の子どもが抱える問題を紹介します。

学校の勉強から遅れる

小学校の授業に出られないことで勉強に遅れが生じてしまいます。教科書を使った家庭学習や、担任との連絡を密にとることで回避できる部分もありますが、授業で説明を受けながら理解度を深めるという体験ができないため、難しい部分も多いでしょう。

わからない問題に取り組めない

家庭学習中にわからない問題が出てきた場合、解き方がわからずその問題を放置してしまうこともあるでしょう。小学校で教わる学習のヒントやコツを学べないため、自力で勉強をすすめるのは困難になります。

モチベーションを保つことが出来ない

小学校に行ってしまえば、必然的に時間割に沿って5時間や6時間の授業を受けることになります。しかし家庭学習は強制するものがないため、モチベーションを保ちにくく、机に向かっている時間が長くても効果的な学習ができていない、そもそも机に向かわなくなるというケースもあるようです。

不登校の子どもが勉強しない理由

不登校の子どもが勉強しない理由

不登校の子どもが勉強に向かう気持ちにならない場合、勉強や学校に対して複雑な心理が隠れている場合が少なくありません。普段からお子様が自分の気持ちをうち明けやすい親子関係であることが大切です。子どもの言い分を否定せず、共感する気持ちで付き合うようにしましょう。

普段から、楽しかったことやモヤモヤしたことを共有できるよう、対話することを心掛けちょっとしたことでも話ができる親子関係を築いていけるといいですね。それでは不登校の子どもが勉強をしない理由についてみていきましょう。

心身ともに疲れている

集団生活では、いろいろな子どもが一緒に生活しています。順調な人間関係の中にいるようでも、子どもたちは日々たくさんの刺激を感じて生きているのです。中には、いじめや人間関係に悩んでいたり、新しい環境になかなか慣れず気を使っていたりする場合もあるでしょう。

今まで学校に行っていたのに、突然不登校になった場合「学校に行かなくては」という義務感を強く感じながらがんばっていた反動で、不登校になった途端にどっと疲れが出ていることが考えられます。

  • 朝起きられなくなった
  • 精神的に不安定になった
  • いつもの時間に眠れなくなった

これは心と身体が疲れていることを知らせる「サイン」です。精神疾患など二次障がいを防ぐためにも、まずは安心できる家庭の中で心と身体をゆっくり休めましょう。

勉強についていけない・仕方がわからない

学校に行けず、授業を休んでいることで

「勉強についていけない」
「これからどうしていったらいいかわからない」

といった不安があるかもしれません。お子様に合った勉強方法を見つけて、取り組むのが一番の近道です。後半では、不登校中の勉強方法についても具体的にお話しますので、参考にしてみてください。

勉強する目的を見失っている

自分から勉強しようという気持ちになるためには、勉強することが自分に「必要なこと」だと気づくことがカギになります。勉強をしたがらない多くの子どもたちは勉強を「意味のないもの」と感じています。小学生のうちは親に言われて渋々やっていたとしても、中学生や高校生になると「言われてやる」ことに限界がやってきます。

そうなった時に

「〇〇高校に入学したいから勉強する」
「〇〇の職業に就きたいから数学をがんばる」

など勉強することに目的をもつ癖をつけておくことで、モチベーションが上がり継続してがんばる気持ちが生まれてきます。

将来のことを考えたくない

不登校の子どもが自身が学校に行かない状態を良しと思っているとは限りません。「学校に行けない自分」に劣等感を感じていて「もし、勉強を再開しても自分だけ理解できなかったら…」

と自分の能力にさらなる劣等感を感じてしまうことを恐れて、そこから目を背けるために勉強に向かわない可能性もあります。また、学校生活の中で、うまくいかったり失敗した経験によって

「自分は何をやってもうまくいかない」
「勉強がわからない、ダメなやつだ」

と、自分に自信をなくし、将来に希望が持てなくなっている場合もあるでしょう。親は子どもの考えを否定せず、気持ちを受け止める姿勢で向き合うことから始めましょう。勉強以外のことで自信をつけてあげるのもひとつの方法です。自己肯定感が保てるようになり、やる気が出てきたところで、その子に合った勉強方法を一緒に探していきましょう。

不登校中の家での勉強の取り組み方

不登校になり家庭で全く勉強する様子が見られない場合は、まず親子ともに勉強へのハードルを下げましょう。その子一人ひとりに合った勉強方法を見つけることが1番の近道です。それでは、不登校中の家での勉強の取り組み方について見ていきましょう。

①勉強における意識を子どもと共有する

不登校の子どもも、小学校高学年になるにつれて「勉強」が常に頭の片隅にあることが多いようです。

「みんなと同じ教室で授業を受けるのは嫌だけど、やらなきゃいけない気はする」
「クラスの授業に追いつけないから、勉強したくない」

子どもがなぜ勉強したくないのか、何に不安に感じているのかを共有し、どの方法がお子様にとっての最善策なのかを一緒に考えましょう。

②部屋を片づける

学習するときに机の周りが散らかっていると、無意識に手元にあったものに意識が行き、集中力が続かなくなってしまいます。部屋を片づけ、勉強するための環境を整えることで集中力を保てるようにしましょう。外出することに抵抗がない場合は、図書館やコワーキングスペースを利用することで気分が新たになり、モチベーションを上げる良い刺激になるかもしれません。

③生活リズムを整える

不登校中は家の中にいる時間が長く、運動不足になりがちです。運動不足になると体力が低下し、集中力が長く続かないという研究結果もあります。激しい運動をする必要はありませんが、ウォーキングやストレッチをして体力を保つことを心がけましょう。

また、朝登校する必要がないことから、夜中までネットサーフィンやゲームをしたりと生活リズムが崩れがちになります。将来的に、学校に登校することも見据え、まずは就寝時間と起床時間を意識して生活するようにしましょう。

④目標を立て学習方法を考える

目標や勉強する意味を理解していないと、継続して学習に取り組むことが難しくなってきます。大人も何か目標がある方が仕事や家事をがんばれますね。子どもも同じように

「勉強することで得られる物がある」
「自分にとって勉強することは必要なこと」

と思えるとやる気が出ます。

「ここの高校に行きたいから勉強する」
「自分の興味がある〇〇について専門的に学びたいから勉強が必要」

というように、どうして勉強するのかを親子で話し合ってみましょう。また、世の中には色々な勉強ツールがあります。新しい学習法との出会いが勉強を再開するきっかけになるかもしれません。お子様にあった勉強方法を探していきましょう。

⑤勉強する範囲を絞ってとりかかる

勉強を再開する元気が出て、意欲がわいてくると「これまでの遅れを何とかして取り戻さないと!」とはりきり過ぎてしまうことがあります。

スタートダッシュで疲れてしまい、モチベーションが下がったり、学習のレベルを上げすぎて挫折してしまったりと、せっかくのやる気を無にしてしまうのは阻止したいところ。そうならないためにも勉強する範囲は適度に設定しましょう。小学校高学年~中学生の集中できる時間は15分程度と言われています。絶対に達成できる目標を立て、成功体験を積み重ねていき、継続できる学習習慣を身につけていきましょう。

⑥苦手科目はやる気が出てからでOK

勉強を再開するときは、得意な科目から始めます。興味のある科目に新しい発見があったり、できることが増えたりすることで勉強への意欲画湧いてきます。苦手な科目は、学習に対してのモチベーションが上がってから取り組むようにしましょう。

⑦机に向かうことを習慣化する

最初から勉強するために机に向かうのではなく、まずは「机に向かう」こと自体を目的にしてみましょう。絵を描く、本を読む、工作をするなど、子どもが好きなことをするための時間を決めて、机に向かうことを習慣づけていきます。

そこから次第に問題に取り組むなど、ステップアップしていってください。少しのことでも「できた」という喜びを積み重ねていくことが、やる気を保つポイントです。

⑧体力をつける

不登校になると、通学で歩いたり、体育で身体を動かしたりすることがなくなるため、体力が低下しやすくなってしまいます。朝から昼まで授業で椅子に座り続けることにも体力が必要なため、小学校に復学することを考えると体力低下は避けておきたいところです。

散歩や買い物への付き添い、家族と簡単な筋トレをする、運動系の習い事をするなど、家庭の状況にあった方法で運動する習慣もつけておくとよいでしょう。

ただし、姿勢維持が極端に苦手であるほか、字がうまく書けないなどの困難さが見られる場合は専門家に相談することも検討してみてください。

不登校中の勉強は何時間くらいするべき?

現在、小学校の4年以上と中学校の授業時間には年間1015コマが充てられています。

「1日どのくらい勉強したら、追いつけるのか」
「1日何ページ進めることが出来れば、追いつけるのか」

など、「何時間」と決めずに理解度に応じて、学校の進行速度に応じて勉強を進めていくことが大事です。

不登校が長くなると、学校の授業に追いつけない、進学はもう無理かもしれないと悲観的になってしまうかもしれません。しかし、学校に通っていてもクラスの中の数人は居眠りをしたり、その授業の間に理解することが難しかったりと色々な生徒がいます。

必ずしも、学校に行っているから勉強のすべてが理解できているわけではないのです。ですから、不登校になってしばらく勉強していないからといって追いつけないと諦めず、自分に合った勉強方法を継続することで遅れを取り戻していきましょう。

不登校児の勉強方法について

不登校児の勉強方法について

ここからは、学校以外での具体的な学習方法をお話していきます。勉強を効率的に身につけるには自分に合う方法を見つけることが1番の近道です。ひとつだけでなく併用して進めていく方法もありますので、それぞれの学習法のメリット・デメリットをふまえて、自分に合った方法を見つけていきましょう。

オンライン学習塾

自宅に届くテキストや動画配信によって学習する方法です。サービスによって特徴があり種類も豊富です。

メリット
  • 各会社の特徴から、自分に合いそうなものを選べる
  • タブレットやパソコンを通して学習するので直接人に会わなくても良い
デメリット
  • 自分で学習に向かうモチベーションが必要
  • テキストや課題が自分に合わない場合もある

通信教育

郵送で届くテキストに沿って学習し、添削指導を通じて指導員とやり取りします。

メリット
  • 各会社の特徴から、自分に合いそうなものを選べる
  • 自分のペースで人に会わずに勉強できる
デメリット
  • 自分で学習に向かうモチベーションが必要
  • 郵送の場合、添削や指導のやり取りに時間がかかる

家庭教師

自宅に家庭教師を招いて1対1で指導してもらう方法です。

メリット
  • 日時が決まっているので、生活にメリハリが出る
  • わからないところがあればその場で教えてもらえる
  • 自分のペースに合わせて指導してもらえる
デメリット
  • 教師との相性があり、合わない場合は再度選考し面談をするなど手間がかかる
  • 塾や通信教育より、やや費用がかかる

自主学習(問題集など)

主に自宅や図書館などで参考書やワークを使って学習する方法です。

メリット
  • 自分のペースで取り組めるのでプレッシャーがない
  • 誰にも会わず学習できる
  • 自由に選択できるので、費用があまりかからない
デメリット
  • 自分で学習に向かうモチベーションが必要
  • わからない問題への対処が難しい

塾(個別指導塾、集団学習塾)

個別指導塾と集団指導塾があり、どちらも決まった時間に自分で塾に出向いて塾の講師に教わりながら学習します。

個別指導塾

メリット
  • 講師とのやり取りでモチベーションが保てる
  • わからないことはその場で解決できる
  • 開始時間・終了時間が決まっているので生活リズムにメリハリがつく
デメリット
  • 相手がいることで、やらなければならない気持ちが本人の負担になることも
  • 講師との相性があり、合わない場合もある

集団指導塾

メリット
  • 講師とのやり取りでモチベーションが保てる
  • わからないことを聞くことで解決できる
  • 周りと比較することで、今の自分の学力を認識できる
  • 他者とのかかわりがあり、学校復帰へのステップになる
デメリット
  • 大人数や、他者とのかかわりに抵抗があると本人の負担になる
  • 塾によって学習レベルや進度に差があるのでついていけない可能性もある
  • 学校の生徒と同じクラスになる可能性があるので、会いたくない場合は立地の選択に注意が必要

教育支援センター

主に市町村の教育委員会が設置・運営し、登校復帰を目指して支援と通所指導をする。

メリット
  • 学校と連携が取りやすく、通所が出席扱いになる場合が多い
  • 無料〜少額で利用できる
  • 勉強の他にもレクリエーションや体験学習をする施設もある
デメリット
  • 集団生活になるので、集団が苦手な場合は本人の負担になることもある
  • 目的に登校復帰を掲げているため、抵抗を感じる場合がある

フリースクール

不登校などの事情により、通学が困難な場合に子どもの居場所として利用できる民間施設。子どもに合った自由度の高いプログラムで社会科見学などの体験もある。

メリット
  • 体験学習があり、家庭ではできない経験ができる
  • 集団生活に慣れていくステップになる
  • 決まった時間に行くことで規則正しい生活を意識する
デメリット
  • 利用料金が高額な場合が多い
  • 出席扱いになる例があまりない
  • 集団が苦手な場合は、本人の負担になることもある

子どもの将来の選択肢を増やすための選択肢

せっかく家で学習するなら、「出席扱いされる」という条件は必須ですよね。フリースクールや不登校特例校などはもちろん、通信教材の中にも「家から出ずに出席を認める」教材があります。

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