【小学生・中学生】不登校の原因とは?不登校の子どものためにできるサポート
令和5年の文部科学省の発表によりますと令和4年度の小・中学校の不登校児童生徒数は約30万人で過去最多。そのうち1/3の生徒は、学校内外で相談をしなかったと言われます。
と安心してはいられない事態が、今の教育現場で起きています。不登校になる小学生の多くは、『きっかけがなにか自分でもよく分からない』ほど複雑な要因が絡み合っているケースが多く、どのように子どもをサポートすればいいのか、悩んでしまう保護者がほとんどです。
本記事では、小学生・中学生が不登校になる原因について詳しく説明し、具体的な子どものサポート方法について提案していきます。子どものサポート方法に正解などなく、親子でどのような教育を求めるのかによって、進むべき方向性も変わってきます。お子様の様子が気になり始めた今、さっと手を差し伸べられる手立てを知っておきましょう。
不登校は今「社会問題」に
1980年頃から始まった『フリースクール』は、不登校児童生徒の増加に伴って、今や全国に約500ヶ所あります。ひと昔であれば、学校に行くのは当たり前だったのが、今では「一人ひとりが学ぶ環境を自分で決めることができる」そんな時代に変わりつつあるのです。
不登校生徒数の推移
私たち親世代が小学校だった頃ー。今から30年前と比べると、不登校児童生徒の割合は、小学生は16倍、中学生は6倍にまで増加しています。32人に1人、つまり1クラスに1人は不登校の生徒がいる計算です。
たとえ不登校でなくとも、部分登校や教室外登校など『不登校傾向』にある子どもは、中学生の5人に1人が該当するとの調査もあります。教室外登校や授業不参加型の子どもの多くは、「学校に行かなければならない」という危機感を感じやすい傾向にあり、【学校は安心できるところ】と認識できていないのも根底にあると言えるでしょう。
不登校支援、「知ってるけど利用したことない」
近年、スクールカウンセラーや教育支援センターなどの不登校支援の存在は、少しずつ保護者の中でも認知され始めました。約7割の保護者が支援を認知している一方で、利用率はたったの2割程度。
学校内の機関で相談・指導等を受けた児童生徒は約4割で、学校内外にまったく相談していない児童生徒も約4割いると言われます。どのような支援が得られるのか情報が少なく、子どもに必要なサービスなのか分からないなど、利用するのにハードルを感じやすいのも背景にあるようです。
【R2年度】小学生・中学生の不登校の原因とは
こんなにも不登校の児童生徒が増加した原因は一体何なのか。不登校の子どもを目の前にした親であれば、真っ先に不登校の原因を知りたいと思うはずです。ここからは、令和2年に文部科学省が発表した、不登校児童生徒の実態調査をもとに考えていきましょう。
小学生の不登校の原因
小学生の不登校生徒数は、学年が進むにつれて増加する傾向にあり、不登校になる主な原因として、下記のことが挙げられます。
2割強の子どもは、不登校になる原因が自分でもよく分からないことが多く、複合的な要因が絡んでいると予想されます。大型連休や進級のタイミングなど、学校生活から離れるタイミングで生活リズムが乱れやすかったり、無気力になりやすかったりします。また、「なぜ学校へ行かなければならないのか」など学校へ行かない理由を探すことから心を閉ざしてしまう可能性もあります。
小学生の場合は、保護者が子どもに対してアドバイスや指導をする割合が大きいので、どうしても親子の関わり方に悩む子どもも多いようです。
中学生の不登校の原因
中学生になると、勉強の遅れに対する不安が理由で学校を休みがちになり、実際に休んでいる間も、進路・進学に対する不安が余計に強くなる傾向にあります。中学生が不登校になる主な原因としては、下記のことが挙げられます。
思春期を迎える中学生は、保護者とのコミュニケーション自体が少なくなりやすく、学校に行きたくないと相談するのが難しくなりがちです。結果として、生活リズムの乱れや非行に走る可能性もより高まりやすいでしょう。
不登校になったときの子ども・親の状況とは
不登校の子どもの半数は、「学校に行きたくない」と思い始めてから、実際に休み始めるまでに、1か月〜半年程度の時間がかかっています。実際に学校を休む子どもの心理は、どういうものなのでしょうか。ここからは、不登校になったときの子どもと親の状況についてみていきます。
【子ども】学校を休むとホッとする
不登校で学校を休んでいる間、7割の子どもは
と回答しています。ホッとすると同時に、勉強の遅れや進路・進学への不安も抱えており、休みながらも葛藤に苦しんでいるのが分かります。
学校を休む時の子どもの様子としては、主に下記のような状況が多いようです。
- 学校に行こうとするとお腹が痛くなる
- 極度に落ち込んだり悩んだりしていた
- 原因がはっきりしない腹痛、頭痛、発熱などがあった
学校を休んでいる間、なにかしておいたら良かったという質問に対して「特になし」と答える子どもは多く、親にそっとしておいて欲しかったという本音が多いのも事実です。不登校に合わせて不安障害を抱えてしまうというケースも少なくはありません。
学校を休むことで一時的な精神面の安定は得られるものの、7割以上の中学生は、学校の同級生などが自分をどう思っているか不安に感じ、この不安が休みを長引かせてしまう要因になっているとも言えます。
【保護者】子どもとの接触を増やそうと努力する
子どもが不登校になった場合、保護者による子どもとの関わりには、下記のことが挙げられます。
- 子どもの気持ちを理解するよう努力した
- 日常会話や外出など、子どもとの普段の接触を増やした
保護者の9割は、できる限り子どもと接触し、気持ちに共感するようにしています。何にも興味を示さず、家から出なくなった子どもを前に、5割の親はどのように対応して良いのか分からず、今後の将来に不安を抱えながら子どもをサポートするという現状もあります。
保護者は、ずっと家で過ごす子どもを置いて仕事に行くのは難しいので、離職や雇用形態の変更など、働き方を変更するケースもあるようです。
不登校の子どものためにできるサポート
不登校の子どもにどう関わればいいのか、多くの親が悩み模索しています。子どものためを思ってのことであっても、親の対応ひとつが子どもへの大きなプレッシャーになってしまうこともあるのです。ここからは、不登校の子どものためにできるサポートについて、考えていきましょう。
親と子どものコミュニケーション
無気力で悩んでいる子どもに、親はなんと声をかけていいのか、いつもの会話ですら難しく思うこともあるでしょう。親子のコミュニケーションで心がけたいのは、家族の会話を減らさないことです。会話が減ると、重い話題や大事な要件の時だけ仕方なく話すようになるからです。
親子の会話が減っていくと、話せるタイミングで「親の思いを子どもに伝えなきゃ」と、すぐに本題に入ってしまいがちになります。子どもからすれば、顔を合わせる度に触れて欲しくない話ばかりされるので、話す気にもならないでしょう。
親の思いを伝えることを会話の目的に話すのではなく、あくまでも子どものタイミングで話してくれるまで待つ。それも“スナップえんどうの筋取りをしながら聞く”など、真っ向から聞くのではなく、なにか作業をしながら、子どもの話しやすい環境を作った上で、本心を少しずつ引き出していくという雰囲気づくりも忘れずにしましょう。
友達・学校の先生からの声掛け
不登校であっても、友達や学校の先生と会う機会があり、子ども自身が会うのに抵抗がないのであれば、話す機会を積極的に作っていきましょう。家族以外の人とのコミュニケーションは、学校復帰の励みやきっかけになるかもしれません。学校の授業は難しくても行事なら参加できそうという場合には、友達の協力を得るのも手段の一つと言えるでしょう。
目標をどこにするか
子どもが学校に行かないのには理由があるので、最終的な目標を学校への登校にするのか、違う環境で学ぶのか、どこに目標を設定するのかで、今後の対応策も変わってきます。学校以外の選択肢があることを、子どもに一度提案してみるのもいいでしょう。
大事なのは、どの環境であっても、子どもが自分で学び続けられる、そして自分自身で人生の選択ができるのを子どもが理解することです。お子様と目標の確認ができれば、必要な支援を受けやすくなるでしょう。
規則正しい生活を求めすぎない
不登校の子どもが自宅で過ごす場合、テレビやYouTubeなどを観る機会が増えることが予測されます。親としては、学校に行かないまでも、規則正しい生活を送って欲しいと切に願うでしょう。ですが、不登校初期の場合は、特に心が消耗している状態なので、最初から規則正しい生活を子どもに求めるのはおすすめできません。心も体も当たり前のことが当たり前にできない状態にあるからです。
不登校になる子どもは、規則正しい生活を送れるまでに、中には数年かかることもあります。親はどうしても将来に不安を抱え、焦ってしまいますが、子どもが少しずつ他のことをやりたいと思い始めたときに、生活を少し見直してみるように提案するのがタイミングとしては良い時期でしょう。
学校外での個別学習
不登校の子どもが、学校に戻りやすいと思う対応として、「個別で勉強を教えてもらえること(学校以外も含む)」を挙げています。特に不登校の中学生は、学業への不安が強い傾向にあるので、不登校中でも勉強できる環境が整っているのは、子どもの自信の獲得にもつながりやすいでしょう。
フリースクールでは、様々な授業内容が展開されており、オンラインで授業に参加することも可能です。外出は難しくても、家族以外の人とつながる手段を持っておけるような環境を整えてあげることが大切です。
支援者と早期につながりを持つ
不登校の子どもを保護者だけでサポートすると、どうしても親子関係が悪化する可能性があるので、支援者とつながりを持ち、早期に対応できる環境を整えておきましょう。地方によっては、学校に行く/行かないの選択肢しかなく、保護者が孤立してしまうおそれもあります。保護者自身を守るためにも、第三者に相談・援助を求めて、サポートの選択肢を増やしておきましょう。
子どもの将来の選択肢を増やすために
お子様の気持ちが少し落ち着いたら、学校に行かなくてもいいけど将来のことを考えて勉強を進めてもいいかもしれません。勉強がお子様の心を癒すきっかけになることもよくあります。
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