3歳児におすすめの幼児教育とは?効果的な幼児教育を解説!
幼児期は人間の成長と発達の基盤を築く重要な時期であり、特に3歳頃は成長著しく、できることがドンドン増える時期です。ここでは、3歳児の具体的な発達特徴と、その年齢に合った教育方法に焦点を当て、ご紹介します。
近年注目が集まっている幼児教育とは?
文部科学省によると、幼児とは0〜6歳の小学校就学前の子どもを指し、幼児教育は幼児が生活するすべての場において行われる教育を総称したものであるとされています。
幼児期は情緒・知性・社会性が発達し、人間性の基礎が形成される時期です。そのため、幼児期に教育を行うことで、「より高い効果の学習が期待できる」と注目が集まっています。
幼児教育で重要視されているのは、生涯にわたる「生きる力」の基礎を作ることです。思考力や判断力、表現力の基礎を養うこと、また社会性や健康な身体を育てることが幼児教育では大切です。
文部科学省「第2節 幼児教育の意義及び役割」参考
3歳児の特徴・発達段階
3歳児の発達には個人差がありますが、一般的に以下のような特徴がみられます。東京都の就学前教育カリキュラム改訂版を参考にまとめたものをご紹介します。
言葉の発達
3歳頃は、お子様が理解する語彙数が急激に増加し、日常生活での言葉のやり取りが不自由なくできるようになります。「おはよう」、「ありがとう」などの人と関わる挨拶の言葉を自分から使うようになります。また、自分の感じたことや見立てたことを保護者に話し、応じてもらうことを喜ぶなど、言葉のやり取りを通して、ますます表現が豊かになってきます。
運動神経の発達
3歳児では走ったり跳びはねたりすることをバランスよく行うことができるようになったり、身体をひねってなにかを投げたり、ボールを蹴って、片足で立った状態になったりといった様々な運動能力が発達します。3歳という成長が著しい時期に多くの経験を積ませて動きの引き出しをたくさん作ることが大切になってきます。
人間関係の発達
3歳頃になると、周囲の人とのかかわりを持ち始めたり、意識したり、影響されて自分もやってみたいと思ったり、豊かな感情表現をするようになったりします。また、保護者に励まされながら様々なことに取り組み、できたことを喜び、大きくなったことを感じるようになります。自分で決める経験や、自分でできた経験を積めるような関わりを意識することが大切です。
参考
東京都教育委員会「就学前教育カリキュラム 改訂版」
3歳児の幼児教育はどんなことをすればいい?
身体も心も大きな成長を見せる3歳児の幼児教育の実践方法は様々ありますが、ここでは手軽に実践できる具体的なおすすめの方法を、発達する能力と合わせてご紹介します。
絵本の読み聞かせ
幼児教育で取り入れる学習方法でおすすめなのが絵本の読み聞かせです。親子で絵本を一緒に読むと親密感が高まります。また、お子様は保護者の愛情を感じ、リラックスした状態で親子で密なコミュニケーションを取ることができます。
絵本の読み聞かせをする際には、お子様の好き嫌いや性別に関係なく、さまざまなジャンルの絵本を読み聞かせましょう。多くの物語に触れることで、お子様の感情が豊かになります。
お絵かき
クレヨンなどを持ってお絵かきをするのもおすすめです。3歳児のお絵かきはほぼなぐり書きのようなものですが、「なにを描くか」「どう描くか」など、思考力や表現力、色彩感覚を高める良い訓練にもなります。また、絵を描くことは指先の動きを繊細に制御する訓練になります。ぐしゃぐしゃと円や模様を描くところからはじまり、だんだんと動物や風景など繊細な絵を描くようになり、手や腕の運動をコントロールできるようになります。
外遊び
外遊びはお子様の基礎体力を向上させるなど様々なメリットがあります。多くの場合、子どもは1歳くらいで歩きはじめ、2歳になると走ったりジャンプしたりできるようになります。子どもは日々の遊びの中でさまざまな体の動かし方を学び、3歳になる頃には基本的な運動機能を完成させると言われています。毎日少しの時間でもいいので、お子様と思い切り体を動かす時間を取り入れてみましょう。
自立に向けた生活習慣づくり
保育園や幼稚園などの集団生活に向けて、自分のことをスムーズにできるようになる生活習慣づくりをするのもおすすめです。ひとりで着替えられるようにする、お箸の練習をする、脱いだ洋服をたたむなどは手先を動かすので器用さの訓練にもなります。普段大人がやっていることを自分ができるようになるということは、お子様の達成感も育みます。
さまざまな体験をさせる
3歳までのお子様には、さまざまな体験をさせてあげましょう。お子様が何に興味を持つか、どのような才能を持っているのかというのは、実際にやってみないと分かりません。また、手取り足取り助けてあげるのではなく、まずやらせてみてサポートするという姿勢を持つことが大切です。「やりたい」という意思を示していないものでも、「これはできるかな?」と促してみて、「やりたい」という意思を示したら、やらせてみてあげましょう。
3歳児の幼児教育で押さえておきたいポイント
同じ3歳児でも発達段階に大きな差があります。日々の生活や遊びを通した幼児教育を通してさらに成長を促してあげるために、押さえておきたいポイントをご紹介します。
お子様が興味を持って楽しめるものを選ぶ
幼児教育には多くの手法が存在します。選択肢が多く、どの幼児教育方法を選択するのが正解なのかお悩みの方も多いでしょう。
この時に重要なことは、お子様の「やりたい」気持ちを尊重することです。普段からお子様が何に興味を持っているのかをよく観察して、できるだけ関連性のある内容を選んでみましょう。
スキンシップと言葉かけを大切にする
子どもの発達には個人差があります。時には周りの子どもと比べて心配になることもあるでしょう。しかし、あまり神経質になると、保護者とお子様の、両方に大きな負担がかかってしまいます。発達段階にばかり目を向けず、今のお子様に必要なサポートをしてあげることが大切です。遊びを通して多くのものに触れさせ、心身の成長を促してあげましょう。
お子様の成長にあわせた教育を行う
子どもの成長過程には、個人差があるので、お子様の成長具合に応じた教育を行いましょう。「3歳だから絶対にこれをやらなければいけない」と考えたり「3歳コースの幼児教室に行かないといけない」のような考えをするのでなく、お子様の成長に合わせることを重視しましょう。
まとめ
3歳頃は成長速度が速く様々なことができるようになりますが、うまくできないことがあったり、心情がはっきり表現できなかったりします。親としても、どこまで期待して良いのかやどう関わるべきかについて迷うかもしれません。
幼児期の教育はお子様の将来の土台を作る重要なものではありますが、学習の主役は保護者様ではなくお子様です。3歳児は自己主張ができるようになってきているとはいえ、お子様が自ら何かを学びたいと主張することは難しいです。保護者様は、お子様の様子を観察し、興味関心や成長に合わせた教育的刺激を与えてあげてください。