【小学生・中学生の不登校児童を抱える保護者向け】不登校の時に陥りやすい昼夜逆転の改善方法

不登校になった小学生のおよそ40%、中学生のおよそ56%が昼夜逆転の生活を送っていることが分かっています。この記事を読まれている昼夜逆転をしているお子様を抱える保護者様も、

昼夜逆転をどうにかしてあげたい
ゆくゆくは学校へ行けるようになってほしい

という悩みを持たれているのではないでしょうか。今回は、不登校児童が陥りがちな昼夜逆転の原因から、改善方法まで、詳しくお伝えしていきます。

目次

不登校児童の昼夜逆転している割合

不登校児童の中には、生活リズムが乱れて昼夜逆転になり、生活リズムを整えるのに苦労する子も多くいます。そして、昼夜逆転は決して珍しいことではありません。文部科学省が行った令和2年度不登校児童生徒の実態調査では、『昼夜逆転など、生活が大きく乱れていた』とする設問に対し、なんと小学生の40.2%、中学生の56.3%が「よくあった・ときどきあった」と答えています。

文部科学省が行った令和2年度不登校児童生徒の実態調査

昼夜逆転は不登校へのきっかけにも

不登校になってしまった最初のきっかけとは別に、学校に行きづらくなる理由として多いのが昼夜逆転です。最初は人間関係が上手くいかなかったり、勉強が分からなかったりといったきっかけがあったにしろ、学校に行かない日が続く中で昼夜逆転になってしまい、それが長期化する場合があります。文部科学省の令和2年度不登校児童生徒の実態調査では、小中学生の不登校児童の約30%が、昼夜逆転が不登校の理由としています。

なぜ不登校になると昼夜逆転しやすいのか

なぜ不登校になると昼夜逆転しやすいのか

では、なぜ不登校になると昼夜逆転してしまうのでしょうか。主な5つの原因をご説明していきます。

生活リズムの変化

本来、学校に通っていれば朝は決まった時間に起き、学校へ行くと勉強・運動・食事とある程度決まったスケジュールをこなす必要があります。通学には勉強するだけではなく、起床→活動→就寝というサイクルが上手く回る要素も兼ねているのです。しかし、学校へ行かなくなると朝起きる必要がなくなります。朝の起きる時間が遅くなると、いつも寝ている時間になっても寝れず、眠たくなるまで起きることに。寝れないからとスマートフォンなどの画面を見続けていると、画面から発せられる強い光がますます眠気を疎外してしまい寝れなくなる…という負のループが生まれてしますのです。また、進学や進級などで生活環境が変化したことにより睡眠時間を確保できず、朝起きられなくなってしまうというケースもあります。

自分への焦りや不安

不登校になって焦りを感じているのは、本人です。「明日こそ学校へ行かないと」「学校でまた、嫌なことがあったらどうしよう…」と考えれば考えるほど、不安や緊張が襲ってきて眠れなくなってしまうのです。しだいに、夜にしっかり睡眠をとることができず、朝遅く起きたり昼寝をしてしまうため、だんだん昼夜逆転の生活へ移行していってしまうのです。

ゲームやインターネットへの依存

夜更かししてスマートフォンやパソコン、タブレットなどのデバイスでゲームを延々としてしまったり、SNSをずっと見続けてしまったり…、このようなゲームやインターネットへの依存が昼夜逆転を引き起こしてしまうケースは少なくありません。特に不登校児童の場合、現実から逃れるために現実では得ることのできない楽しさを求めて、これらに熱中してしまう可能性があります。また、デバイスの画面から発せられる光の影響で体内時計が乱れ、眠りの質や目覚めが悪くなります。眠りの質などを考えるなら、寝る2時間前にはデバイスから離れることが理想的です。

日中に寝てしまう 

不登校が長期間にわたり続いている場合、本当なら学校へ行かねばならない時間帯に起きていると、「どうして自分は学校へ行けないのだろう」と不登校になってしまった自分への不安や自己嫌悪、罪悪感などを強く感じてしまうことがあります。加えて昼間に家族と顔を合わせたりすると、「家族に迷惑をかけていて申し訳ない」と思うことも。そこであえて日中は寝て、学校が終わり、家族が寝静まっている夜に活動するのです。

病気・障害

うつ病や起立性調整障害、睡眠相後退症候群などの病気や障害が原因で、昼夜逆転になっている可能性もあります。本人にとって、楽しみな予定があっても朝起きられないといった気になる様子があれば医療機関などに相談してみましょう。

【本人におすすめ】不登校の時に陥りやすい昼夜逆転の改善方法

【本人におすすめ】不登校の時に陥りやすい昼夜逆転の治し方

ここでは、不登校になってしまっているあなたへ向けた、具体的な昼夜逆転の治し方をお話していきます。規則正しい生活を取り戻すにはどうしたらいいのか、見ていきましょう。

不登校である自分を責めない

学校に行けない自分を決して責めてはいけません。誰にでも立ち止まる瞬間はあります。もし、自分を責めそうになったら「学校なんて行かなくても大丈夫」「今はひと休み」と、心の中で唱えてみてください。今は長い人生を送る上で、少し休憩しているだけです。進みたい方向が見つかったら、焦らずゆっくりとそこに向かって舵を取りましょう。

毎日目標を立てる

昼夜逆転を直すために、小さな目標を立てましょう。「日付が変わる前に寝る」「昼までには起きる」など、ほんの少しがんばれば達成できるくらいの目標を立てます。たとえ目標を達成できない日があっても、決して自分を責めてはいけません。保護者の皆さん、子ども本人が一番、達成できずに落ち込んでいます。保護者の皆さんは子どもを責めたりせず、励まし、どうしたら次は目標を達成できるのかを一緒に考えてあげてください。そして、達成できたときは、大いに褒めてあげてください。繰り返していくうちに、子どもにも自信がついてき、前を向いて進めるようになります。

規則正しい生活を心掛ける

朝起きて、昼は活動し、夜は眠るという生活リズムを意識して生活してみましょう。朝起きて、日中活動していれば、自ずと夜になれば眠たくなるはずです。しかし、いきなり規則正しい生活へシフトするのは難しいので、最初は“寝る時間を30分早める”“毎日8時までに起きる”など、少しがんばれば達成できそうな目標を決め、少しずつトライしていってみてください。

適度な運動を行う

日中、「少し疲れたな」という心地いい疲労感が味わえる程度の運動を行うと、より寝つきがよくなります。

①近所を散歩してみる
②家で運動をしてみる
③家事を手伝ってみるなどです。

①朝、散歩をすることでセロトニンという幸せホルモンが分泌されます。また、散歩はストレス解消にも効果的です。

②家での運動は、動画配信サービスを利用してみるのがおすすめです。家の中でもできる運動が、たくさん配信されています。楽しく運動できますよ。

③掃除機をかけるだけ、お風呂・トイレ掃除をするだけ、床を拭くだけでもいい運動になります。おまけに家の中もキレイになるので、外に出るのが躊躇われるのであれば、家事を手伝ってみてもいいでしょう。

遮光カーテンはNG

日光を浴びると体内時計がリセットされ、活動できる体へと導かれていきます。しかし、遮光カーテンを使っていては、朝日を浴びることができません。まずは、遮光カーテンを普通のカーテンへと替えてすごしてみましょう。そして、朝、起きづらくてもカーテンを開けて太陽の光を浴びると、シャキッと起きることができるはずです。

ベッドの上で過ごさない 

布団やベッドは寝る場所です。そこでスマホやタブレットなどのデバイスを触らないようにしましょう。また、眠たくないときは布団・ベッドへ無理に入らず、眠たくなったときだけ布団・ベッドに入るように心がけましょう。眠くなったときだけ布団・ベッドに入ることで、“眠るところ”と脳にあらためて覚えさせます。そうすることで、スムーズに眠りに入ることができるようになります。

【保護者におすすめ】不登校の時に陥りやすい昼夜逆転の改善方法

前章では、不登校になっている子どもへ向けた内容でした。ここでは、保護者の方向けの具体的な昼夜逆転の治し方をお話していきます。いきなり全部試すのではなく、自分の中でハードルの低そうなものから取り入れてみてください。

必要以上に叱らず見守る

これまでお話ししてきたように、昼夜逆転は子どもが子ども自身を取り巻く世界から逃げ、自分を守るために生じたことです。昼夜逆転がよくないことは子どももよく分かっており、どうにかしたいときっと思っているはずです。それなのに「早く寝なさい!」などと叱ってしまうと、すでに抱いている罪悪感や申し訳ない気持ちが膨れ上がるばかりです。保護者の皆さんは、昼夜逆転の生活を送る子どもを理解し、受け入れてあげてください。そして、子どもが何か話しかけてきたときのために、いつでも聴ける心の準備をしておくといいでしょう。

規則正しい生活をサポートする

不登校で昼夜逆転の生活を送る子どもは、自責の念でいっぱいです。規則正しい生活を送れるようサポートする前に、親は子どもに「どんな状況でも大切な子どもに変わりない」「いつも味方でいる」と、子どもに伝え続けてあげましょう。その上で、少しづつ規則正しい生活へ戻れるよう、サポートしてあげることが大切です。規則正しい生活を送るには、『【本人におすすめ】不登校の時に陥りやすい昼夜逆転の治し方』を参考にしてみてください。また、体内リズムが整い、規則正しい生活が送れるようになったら、規則正しい生活の習慣化を目指しましょう。習慣化するには、ルールを決めることをおすすめします。ルールを決めるときには、

  • 子どもを交えて考える
  • ルールを守るのは家族全員(子どもだけに守らせない)
  • 可視化
  • “しない” より “する”(例えば、「夜更かししない」よりも、「夜は11時までに寝る」というように、具体的な方が実践しやすくなります。)

ルールが決まったら紙に書き出し(可視化)、家族全員が目にしやすい場所に貼っておくといいでしょう。

子どもと一緒に楽しむ用事を作る

日中、適度に体を動かすと、夜は自然と眠たくなるものです。そこで、日中に何か用事を入れて、必然的に活動しないといけない状況を作ってみてはいかがでしょう。カフェや買い物に行ったり、映画を観に行ったり、子どもが楽しいと思える予定があると、朝起きるのもつらくなくなるかもしれません。朝起きて、外出できたという経験は成功体験となって子どもの自信となります。ぜひ、子どもの好きなこと、好きな場所へ一緒に行ってあげてください。

自己肯定感を向上させる

不登校になっている子どもは、「他の子ができているのに自分はできない。自分はダメな人間だ」と自分を過小評価していまいます。そんな状況を改善するため、保護者は子どもの自己肯定感を上げるような声がけやサポートをしてあげましょう。例えば、子どもが興味があること・したいことがあるなら、ぜひさせてあげるといいでしょう。子ども自身から湧いてきたやる気を尊重することは、子どもの心に良い影響を与え、自己肯定感を育むことができます。また、いつも子どもに肯定的な声掛けをし、掃除を手伝ってもらうなど子どもに役割を与え、存在意義を感じられるようにしてあげるのもおすすめです。

病院・支援機関へ相談する

朝起きられないのは、単に夜更かしをしているだけではなく、障害や病気が隠れていることを前にお伝えしました。お子様の様子をよく見て、心配なことがあれば病院や支援機関へ相談してみましょう。どこに相談したらいいか分からないという方は、かかりつけ医に相談するか、市役所といった公的機関へ尋ねてみるといいでしょう。

子どものストレスを軽減する

不登校の子どもが昼夜逆転の生活を送ってしまうのは、ストレスしかない世界から自分を守るためです。不登校の子どもが感じるストレスは主に

  1. 社会(学校や世間体など)
  2. 家族(親や兄弟姉妹)
  3. 自分(社会や家族と関わることで生まれるもの、自分に対して思うこと)

の3つがあげられ、少なからずこの3つのどれかがきっかけで朝起きれなくなっている場合もあります。

社会 から受けるストレスがある場合は、学校を休むことで免れます。家族にストレスを感じている場合、子どもは正直に話してはこないでしょうが、何かサインはあるはずです。そのような際は、子どもの目線に立って考えてみてください。子どもにとって家族が負担になっていないのか、子どもが心から安らげる場所になっているのか、子どもが自分の意見を遠慮なく発言できる環境なのか、俯瞰して家庭環境を見返してみましょう。

子どもの将来の選択肢を増やすために

お子様の気持ちが少し落ち着いたら、学校に行かなくてもいいけど将来のことを考えて勉強を進めてもいいかもしれません。勉強がお子様の心を癒すきっかけになることもよくあります。

また、進路のことも考えて家で学習するなら、「出席扱いされる」という条件は必須ですよね。フリースクールや不登校特例校などはもちろん、通信教材の中にも「家から出ずに出席を認める」教材があります。

すべてのICT教材が「出席したと認められる」わけではありません。「不登校を出席扱いにする制度」の条件を満たすICT教材を選ぶ必要があります。

「天神」は​文科省が定める「不登校を出席扱いにする制度」の条件を満たしています

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通信教材「天神」の特徴

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25年間、常に最新の学習指導要領に対応!常に最新の学習指導要領に対応しています。「天神」は全国の小学校の教科書に準拠しているため、お使いの教科書の内容と同じように進めていくことができます。また、教科書の範囲を超えた、応用・発展・入試対策問題も多く収録されています。

スモールステップで丁寧に、順番に、少しずつ。

動画型授業(レクチャー)でザックリ学習、ポイントで要点をおさえ、問題を解く。少しずつ、着実に学習が進められます。また、動画型授業(レクチャー)では、テキスト表示しながら音声を読み上げてくれ、巻き戻しもできますので、お子様は自分が理解できるまで誰にも気兼ねすることなく学習できます。

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一度だけの学習は「勉強したことがある」だけで不十分。何度も反復して「定着」させることが重要です。類題も含めほぼすべての問題で丁寧なヒント・解説付き。塾などの先生にも驚かれるクオリティです。

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