習い事をさせすぎることで子どもに生じるデメリットと、させすぎてしまう親の心理を紹介します
そんな思いからお子様に習い事をさせたいと考えている、もしくは習い事をさせている保護者様はたくさんいらっしゃると思います。しかし、いくつ習い事をさせればよいのか、習い事をさせすぎることで子どもに悪影響を与えることはないのかと疑問に感じている方も多いでしょう。そこで今回は習い事が子どもに与える影響と習い事をさせたい親の気持ち、習い事をする上での子どもへの関わり方について紹介していきます。
小学生の習い事について
本題に入る前に、まずは習い事の実態について解説していきます。今回は小学生にターゲットを絞り、どのくらい習い事をしているのか、いくらぐらい習い事にお金をかけているのかについて紹介していきますので、ご家庭の状況と比較してみてください。
小学生の習い事の平均個数は?
株式会社リクルートが2017年に『ケイコとマナブ』内で行った子どもの習い事ランキング調査によると、小学校低学年における1人当たりの習い事の平均個数は2.02個とされており、高学年になると2.14個に増加しています。
年齢帯別に見る「子ども1人当たりの習い事数」について
全体 | 未就学児 | 小学校低学年 | 小学校高学年 | |
1人当たりの習い事平均数 | 1.92 | 1.61 | 2.02 | 2.14 |
つまり小学生は2個程度習い事をしているということになり、年齢が上がり興味関心の広がりから習い事を増やすもしくは習い事を始める家庭が多くあることがわかります。
ちなみに幼児期の習い事の中で多くの人に選ばれているのは水泳、英語・英会話、ピアノであることもわかっています。
小学生の習い事の平均金額は?
また、小学校低学年では毎月習い事に1万3323円かけており、1つの習い事当たり6608円、小学校高学年では毎月1万6114円で、1つ当たり7522円かけていることがわかっています。
年齢帯別に見る「子ども1人当たりの習い事にかける金額」について
全体 | 未就学児 | 小学校低学年 | 小学校高学年 | |
1人・月当たりの習い事合計費用 | 1万3091円 | 9838円 | 1万3323円 | 1万6114円 |
習い事1つ当たりの平均費用 | 6814円 | 6129円 | 6608円 | 7522円 |
この費用に対して約半数の保護者は「経済的にやや負担」と回答しており、習い事の月謝を捻出するために外食費や母親のお小遣い、被服費などを削減している家庭が多いようです。
さらに別の調査によると習い事にかけるお金は小学3年生〜4年生ごろにピークを迎え、約7万8千円ほどかけているという結果も出ています。こちらは学習塾を含めない金額であり、小学5年生から塾代が大幅に上昇していることも調査から明らかになっているため家庭によっては経済的な負担が大きくなっていることがわかりますね。
習い事をさせすぎることで子どもに与える影響
日常生活では触れることのできない知識や習得することのできない技術を身につけるのに習い事は大変有効的ですが、習い事をさせすぎてしまうとかえって子どもに悪影響を及ぼしてしまうこともあります。そこで習い事をさせすぎることで生じるデメリットについて解説していきます。
学校の宿題をする時間、気持ちがなくなる
多くの場合、習い事は放課後に行われます。そのため子どもは朝から晩まで活動し続ける生活を送ることになります。当然疲れていますが、学校の宿題を終わらせなければなりません。
習い事によっては19時ごろに帰宅するケースもあり、夕食・入浴を済ませると21時頃になってしまいます。そこから宿題をすると自由な時間はなくなり、睡眠時間が短くなりますので、宿題に対して気持ちが乗りにくくなってしまいます。
家族や友達と過ごす時間が無くなる
同様に家族や友達と過ごす時間が無くなってしまいます。習い事によっては大会や発表会が土日に行われ、家族と出かけたり、友達と遊ぶことが難しくなります。
習い事からでしか学ぶことができないことがあるのは事実ですが、家族のだんらん、友達と過ごす時間からでしか得ることのできない経験があることもまた事実です。このバランスを見極めることが大切なのですが、非常に難しいのです。
一つの習い事に集中できない
いくつもの習い事をしているといろいろなことを同時並行的に考えなければなりません。マルチタスク能力やスケジュール管理能力が向上すると考えることもできますが、子どものなかにはこれらの能力が未発達で上手くこなせない子もいますし、習い事の最中に大会や発表会の近い別の習い事のことを考えてしまうなど、目の前の習い事に集中できなくなる可能性もあります。
ストレスになる
習い事が多すぎて自分の時間が無くなる、友達の輪に入れない、話題についていけないという事態に陥ると子どもは非常にストレスが溜まります。
身体を動かす習い事や音楽や絵画などで自己表現する習い事でストレスを発散することができますが、「思ったようなプレーができない」「タイムが縮まらない」「他にもっとうまい子がいる」など、習い事でもストレスを感じるようになると日常生活がストレスだらけになってしまうことも考えられます。
習い事が嫌になる
習い事でストレスを感じるようになると、習い事が嫌いになり、休むようになったり、わざと手を抜くようになってしまうでしょう。そうすると
と子どもを責めたくなってしまいます。本来生活を豊かにするための習い事で親子関係が悪くなっては元も子もありません。習い事が嫌になる前に子どもと話し合い、やり方や考え方を変えたり、習い事の数や頻度を減らすなどの対策を行っていく必要があるでしょう。
習い事を沢山させる親の気持ち
次に習い事を沢山させる親御さんの気持ちについて解説していきます。どのような願いをもって子どもに習い事をさせているのでしょうか。
新しい自分を見つけてほしい
習い事をすることで様々な経験・知識を身につけることができます。その中で自分自身についての理解を深め、新しい自分を見つけてほしいと考える親御さんは多くいます。
自分自身を知るにはきっかけが必要です。成功体験はもちろんのこと、失敗体験、挫折経験などのマイナスの経験からも自分の考え方、物事の捉え方を知ることができます。その点、習い事は自己理解を深める十分なきっかけとなるでしょう。
新しいコミュニティ(友達)を増やしてほしい
学校と家を往復する毎日ではコミュニティ(友達)が固定化されてしまいます。習い事という共通の話題を持つことで親しくなりやすく、さらに定期的に顔を合わせるので単純接触効果が働き、より深い関係性を築くことができます。
SNSの広がりからインターネットを通した関係性を作ることができますが、面と向かって、直接交流を持てるような関係性を作ってほしいと願う親御さんも多くいるのではないでしょうか。
スケジュール管理が出来るようになってほしい
子どものキャパシティに合わせた適切な数の習い事を行うことは、生活にメリハリを生み、
などといった先を見通す力やスケジュール管理能力を伸ばすことができます。これらの力は年齢を重ねるごとに必要とされてきますので、小学生のうちから経験しておくことでこの先の人生がグッと楽になるでしょう。
社交性を身につけてほしい
習い事をすることで「教えてもらう人への態度」「一緒に学ぶ人との関係性」を無意識で学ぶことができます。学校や家庭だけといった閉ざされた関係性では学ぶことができませんが、社会に出た際に必須の力ですので、多くの人、自分とはかかわりのなかった人と関わる機会がある習い事を選ぶ方は多くいらっしゃいます。
継続してひとつのことに打ち込んでほしい
学校はいつか卒業してしまいます。ゲームもいずれクリアしてしまいます。しかしスイミングや英会話といった習い事には終わりはありません。じっくりと何年もかけて打ち込み技術を磨き上げることができます。そういった経験はなかなかできるものではありませんし、子どもの自信にも繋げることができます。
過度な子どもへの期待
また、自らの夢や子どもの時にできなかったことを自分の子どもに託す親御さんもいらっしゃいます。
そんな気持ちもあるのでしょう。しかし、親御さんの願いが必ずしもお子さんの願いとは限りません。親御さんの一方的な思いだけで習い事を増やしてしまうとお子さんの負担がどんどん大きくなり、かえってお子さんを苦しめてしまうケースは決して少なくありません。
習い事を始める(増やす)上での子どもとの関わり方
ここまで習い事を多くさせすぎた際に子どもに与える影響や習い事をさせたい親の心理について紹介してきました。
「デメリットがあることはわかったが、それでも習い事をさせたい」
「子どもも納得して習い事に取り組んでもらいたい」
という親御さんも多いと思いますので、最後に新しく習い事を始める、もしくは習い事を増やす際の親御さんの関わり方について紹介していきます。
子どもが楽しく取り組めているか
習い事を行うのはお子さんです。そのためお子さん自身が習い事に対して「楽しさ」や「充実感」をもっていなければ上達しませんし長続きもしません。そのため定期的に習い事に対してどう思っているのかを聞きながら、習い事をしている際のお子さんの様子を観察し、明るい表情で取り組んでいるか、真剣な態度で臨んでいるのかを確認していく必要があります。
「習い事をする」こと自体が目的になっていないか
習い事を始めるモチベーションが「友達がやっているから」や「みんな習い事をしているから」である場合は、習い事を始めるかどうかを慎重に考える必要があります。
先ほども伝えた通り、習い事は日々の子どもの時間を大量に消費します。そのため自分自身のやりたいという気持ちが低いと「本当にやりたいと思ったわけじゃない」「めんどくさい」気持ちに繋がりストレスのもとになってしまいます。
親が意識していなくても、子どもは「親が言うからやっている」と思っているかもしれません。自分自身で「やってみたい」「出来るようになりたい」といったモチベーションがあって初めて習い事をするかどうかを検討していくとよいでしょう。
子どもの気持ちを考慮しているか
例えばスイミングを習うことで体感や筋力の強化はもちろんのこと、病気に強い体に育つとも言われています。グローバル化が進む昨今では、英会話と言った日本語以外の言語スキルが重要視されています。このように習い事でスキルを高めることでその後の人生を有利に進めることができることは事実ですが、子どもはそれを理解できているでしょうか。
子どもには子どもの思いがあります。友達と遊びたい気持ち、話題を共有したいTV番組やドラマを見たい気持ちを我慢させていませんか。子どもは心から「習い事をしたい」と思っていますか。
子どもの幸せを願うのは親として当然ですが、「今の子どもにとっての幸せ」についても親子で話し合うことも大切なのではないでしょうか。
子どもの習い事を増やすことで
などの影響が考えられます。
しかし、習い事をしていても勉強を遅らせるわけにはいかないし、、、
とは言え本人が望むならなるべくいろんな経験をさせてあげたい、、、
とお悩みではないでしょうか。
勉強は遅らせることなく、習い事を増やせたらなあ、、、
と。
自主的に学力を向上させる要素が盛りだくさん。
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