共働き家庭の子どもの勉強に悩むママ必見!子どもの勉強時間を作る工夫
共働き家庭の子どもが小学生になったとき、直面する課題のひとつに「子どもの勉強時間を確保すること」があります。仕事と家事に追われ、子どもの宿題を見てあげることが出来ない日も少なくないでしょう。忙しい毎日において、親はどのように子どもの勉強をサポートしていけばよいのでしょうか。
この記事では、共働き家庭の子どもの勉強時間を確保するための工夫や、勉強を習慣づけるためにできることを紹介していきます。
家庭環境と子どもの学力の関係
「専業主婦(主夫)のように放課後子どもの勉強を見てあげられないし、学力に差が出るのでは?」と心配する共働き家庭の保護者は多いのではないでしょうか。
まずはどのような家庭環境が子どもの学力を高めるのか、そして家庭環境によって子どもの学力に影響があるのかについて見ていきましょう。
学力が高い子どもの家庭環境とは?
学力が高い子どもとそうでない子どもとで、家庭環境に違いはあるのでしょうか。
お茶の水女子大学の研究である「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」によると、子どもに読み聞かせをしていたり読書をすすめていたりと、読書活動の環境がある家庭において子どもの学力が高いことがわかっています。
また、決まった時間に就寝・起床することや朝ごはんを食べることといった、規則正しい生活習慣も学力に影響が出るとされています。反対に、「勉強しなさい」と毎日言う家庭ではマイナスポイントになったという結果もあり、勉強させようとすることよりも家庭環境や生活リズムを整えることが重要であると考えられるでしょう。
母親の帰宅時間と子どもの学力の関係
同じくお茶の水女子大学の研究では、親の帰宅時間と子どもの学力に関する調査から、興味深い結果が出ました。父親が遅く帰宅する家庭と、母親が仕事をしていないか午後4時より前に帰宅する家庭では、子どもの学力が高いことが観察されたのです。
この結果だけを見ると、どちらかの親が家にいて勉強を見る必要があるように感じられますが、調査はここで終わりではありません。
親の帰宅時間と子どもの学力の関係は、家庭の社会経済的背景(SES、家庭の所得や親の学歴など)と関連しており、SESが高い家庭では父親が遅く帰宅する傾向があり、母親は仕事をしていない割合が高いことがわかっています。
こうした背景を考慮して調査結果を読み解くと、同じSESの家庭では、親の帰宅時間と子どもの学力にははっきりとした関連が見られなかったのです。子どもの学力は、決して母親の帰宅時間のみに左右されるものではありません。家庭環境はそれぞれです。各家庭の生活リズムやお子様の性格に合わせて、勉強時間ややり方を考えてみるとよいでしょう。
子どもの勉強のために共働きの親ができること
では、共働き家庭の親は子どもの勉強のために、どのようなサポートができるのでしょうか。ここでは5つのポイントを紹介していきます。
親子のスケジュールを可視化する
まずは入学にあたって、一日の親子のスケジュールを可視化してみましょう。幼稚園や保育所での生活リズムと変わる部分もあるため、お互いにどのような動きをしているのか認識することが大切です。
たとえば一枚の紙に、縦軸を時間、横軸を父・母・子どもそれぞれの動きとして書き込んでいくとわかりやすいでしょう。
子どもが学校、学童保育へ行っている間は親は仕事をしていることがわかると「お父さん、お母さんも毎日頑張って仕事に行っているんだ」と思えたり、帰宅してから寝るまでの流れがわかったりと、目で見ることでより理解が深まります。
学習する習慣づけをする
忙しい毎日だからこそ、日々少しずつでも学習する習慣をつけておくことで積み重ねが生まれます。
共働き家庭では、朝に学習時間を設けている家庭も多いようです。入学に向けて早起きの練習をしている家庭もあるでしょう。朝起きて学習すると好きなシールを貼ることができる、一週間できたらごほうびシステム、など子どもの意欲と結びつけて習慣化していきます。
習慣化のポイントは、最初のうちは5分から10分といった短時間にすること、そして簡単な内容の学習にすることです。「全部自分でできた」という喜び、そして「もう少しやりたい」という気持ちでその日の学習を終えることができれば次につながりやすいでしょう。
子どもと一緒に勉強をする
近年、入学前や低学年のうちはリビング学習を取り入れている家庭が増えています。親の目が届くこと、家事をしながらでも見守れることなどメリットが多いためです。
この時、親も一緒に勉強することでより学習に集中しやすい環境が生まれます。親にとっては目の前の子どもを監視しやすい一方で、子どもにとっては親の視線によるプレッシャーを感じすぎず適度な緊張感が保たれます。
また、親が率先して決まった時間に勉強に取り掛かる姿勢を見せることで、学習習慣の手本にもなります。
夫婦で連携をとる
お互いフルタイムで働いている家庭では、夫婦の連携が欠かせません。曜日によって送迎の役割を分担したり、定時で帰ってきてもらったりすることで連携をとっている共働き家庭も少なくありません。
どちらかが家事をしている間に、もう一人が勉強を見ることも連携のひとつです。しかし夫婦どちらかの残業が多く、一人で家事と育児をする方もいるでしょう。その場合、時短のための家電の購入や、家事代行の出費を負担してもらうなどの役割を担ってもらうという方法もあります。
子どもの習い事に合わせて仕事を進める
普段は定時で帰り、子どもの勉強を少しでもみたいと考える場合、習い事をすることで残業時間が確保できるケースがあります。
学童保育から習い事に行ってもらい、習い事のお迎えまでは残業すると決めることでその週の仕事を調整します。送迎付きや夕食付きの学童保育の利用ができれば、帰宅後に食事の準備や片付けの必要がないので、勉強を見守る時間が確保しやすいかもしれません。
子どもに勉強を教える時間がない時の対策
子どもが小学校へ行く準備を整え、生活リズムを見直し、できる限りのサポートを考えていても、仕事が忙しいことで勉強を見る時間が確保できないという共働き家庭もあるでしょう。
ここでは、子どもに勉強を教える時間がない時の対策をお伝えしていきます。
会社に交渉する
可能であればリモートの時間を増やしてもらえるよう仕事を調整したり、フレックス勤務を交渉したりすることで時間を確保している家庭もあるようです。しかし、在宅でできる仕事は限られており、職種によっては交渉の余地がないケースもあります。
自宅の近くの店舗や会社に異動させてもらう、時短勤務を要請するなども考えられますが、まだまだ理解のある会社の方が少なく、現実的でない可能性があります。
祖父母に協力してもらう
夫婦ともに勤務時間の変更も難しい場合、祖父母に協力してもらうケースもあります。家事や送迎を協力してもらうことで、その時間を子どもの勉強を見る時間に充てることが可能です。
この場合、そもそも祖父母が近くに住んでいるか、祖父母が親の教育方針を十分に理解しているか、などが課題となります。祖父母に協力してもらうことは素晴らしいサポートシステムですが、その際には祖父母とのコミュニケーションが重要です。
また、小学生以下の子どもがいる家庭では、祖父母世代も現役で共働きをしている場合が多く、この対策ができる家庭は限られているでしょう。
ファミサポや習い事を利用する
自治体で運営されるファミサポを利用し、学童から習い事への送迎をお願いすることで、その時間を有効活用できます。職場と家、学校の位置関係によっては送迎がなくなることで大幅な時間の短縮になります。
気を付けたいのは、自治体によってファミサポの利用可能時間が異なったり、マッチングがうまくいかず利用できないケースがあることです。前述したように送迎付きの習い事も活用できますが、人気の習い事や民間の学童保育はすぐに入れない場合もあるため、どちらも慎重に検討する必要があるでしょう。
子どもに合った家庭教材を探す
親が勉強を見る時間を確保できない場合、最も効率的な対策は子どもに合った家庭教材を活用することです。
子ども向けの家庭教材は、子どもが「自分でやりたい」と思える工夫がされており、親がうるさく「勉強しなさい」ということを回避でき、ご褒美システムも初めから備わっているものがほとんどです。時間のない共働き家庭にとっては、家庭教材を活用することで子どもの勉強問題が一気に解決する場合もあります。
まとめ
今回の記事では、共働きで忙しい毎日の中で、親が子どもの学習をサポートするための様々な方法を取り上げました。親子のスケジュールの可視化や学習の習慣づけ、親子での勉強時間の確保など、日常生活でぜひ取り入れてみてください。
このほかにも学習環境を整えるためのさまざまな工夫がありますが、まずは生活リズムを安定させて小学校生活を楽しみに過ごすことが大切です。慌ただしい毎日が続くことと思いますが、親子で楽しい新生活を迎えられることを願っています。
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