魔法の箱が解けるようになる!小学校受験のためのマジックボックス対策
「マジックボックスの問題が苦手で、教えても中々理解してくれない…」とお悩みの保護者の方も多いのではないでしょうか。小学校受験問題の「マジックボックス」は、“もの”が箱を通過することで変化するという、思考力が試されるタイプの問題で、多くの小学校受験で頻出する単元のひとつです。
今回は「マジックボックス」の問題例と解説を中心に、解く上で必要な力、子どもへの教え方を紹介していきます。「マジックボックス」の問題が苦手なお子様の保護者さんはぜひ参考にしてみてください。
マジックボックスとは
小学校受験で難問といわれる問題のひとつに、「マジックボックス」と呼ばれる問題があります。「魔法の箱」と呼ばれることもあります。今回は、この「マジックボックス」について解説します。
どんな問題なのか、というところから、どんなことをすればこの問題が解けるようになるのかを説明していきますので、ぜひご覧ください。
マジックボックスの問題例と解説
「マジックボックス」の問題の例を紹介します。
次の図は、「天神」幼児タブレット版に収録されている問題の画面です。
「マジックボックス」の問題では、
・箱の法則を推理するためのお手本(おてほん)の図
・実際に解く問題の図
・正解を選ぶ選択肢
の3つがセットになっています。そして問題を解く前に、次のような説明がされます。
(本番の試験では、同様のものを先生が口頭で読み上げるか、録音したものが再生されます。)
「お手本を見ましょう。不思議な黒い箱があります。左の絵がこの箱を通ると右の絵のようになって出てきます。それでは問題を見ましょう。お手本のように左の絵が不思議な箱を通るとどのようになって出てくるでしょう。正しいものを選びましょう。」
このように「マジックボックス」は「箱の中を通ると、一定の法則で通ったものが変化する」という箱を使った問題です。箱の法則は最初に説明があるのではなく、お手本の図から法則を推理して答えます。
ちなみに、この例は「形が変わる箱」の中を「図形」が通る問題となります。
問題例①のお手本では、丸い形が箱を通ると左半分の半円になっているので、黒い箱は「図形の右半分が欠ける」という法則だと分かります。
「マジックボックス」はこの例のように「形が変わる箱」だけではありません。他の「マジックボックス」の例を2つ紹介します。
「(成長した姿(時間が経過した後の姿)に変わる箱」の中を「生き物」が通る問題
「数が変わる箱」の中を「(丸で表した)数」が通る問題
このように、様々なパターンの「マジックボックス」が出題されますが、最後に紹介した「数が変わる箱」の問題がよく出題されます。
出題する小学校は「マジックボックス」問題で何を測っているか
「マジックボックス」は問題を解く中で、いろいろな力が求められる問題で、お子様は持っている力を総動員して問題を解き進めることになります。
言い換えると、小学校としては「マジックボックス」を受験問題に取り入れることで、「様々な力が子どもに総合的に身に付いているか」「持っている力を、問題を解くのに効果的に使えるか」といった事を測っていると言えるでしょう。
では「マジックボックス」を解くにはどんな力が必要なのでしょうか
マジックボックスを解くのに必要な力
「マジックボックス」を解くには様々な力が必要になると紹介しましたが、どのような力が必要なのでしょうか。「マジックボックス」を解く段階を細かく分けて、それぞれで必要な力を具体的に説明します。
理解力(話を聞く力・話を理解する力)
「マジックボックス」は問題自体が複雑で、何を問われているのかをお子様自身が理解することが最初の関門になります。問題を解く前に説明を聞いて、そこから問題を理解する力が必要になります。
注意力・洞察力
問題の内容を理解したら、次に、お手本を見て、箱を通る前と後で何か変わっているのかを見つけます。絵の違いに気付く注意力・洞察力が必要になります。
推理力
箱を通る前と後の違いを見つけられたら、そこから箱の法則を推理します。
様々な知識
推理力を発揮するには、さまざまな知識や考え方が身に付いている必要があります。
問題例として挙げた3つの問題を例にとると、次のような知識が必要と言えます。
思考力・応用力
「マジックボックス」は箱の法則を推理したら終わりではなく、推理した法則を使って問題を解かなければいけません。ここで、推理した箱の法則を使って問題を考える、思考力・応用力が必要になります。
集中力・記憶力
このように「マジックボックス」は、いくつもの段階を踏んで解き進めるので、高い集中力や記憶力が求められます。
さらに、「マジックボックス」の問題の中には法則が違う箱が複数登場するものもあります。
例えば、次のような問題です。
この問題には、「1つ増える」という法則の赤い箱と「2つ増える」という法則の青い箱が登場します。このような問題では、箱をひとつ通るごとに起こる変化を、順番に考えていかなければなりません。箱がひとつの時よりもさらに高い集中力・記憶力が求められます。
メモを取る力
箱が複数登場する、より複雑な「マジックボックス」の問題を頭の中だけで解き進めるのは効率的ではありません。「1つ目の箱を通った後は…」「2つ目の箱を通った後は…」と、途中の様子をメモに書きながら問題を解くことになります。
このとき、「後から見たときに分かるよう、丁寧に書き残しているか」といった、上手にメモを書き残す力も求められます。
マジックボックスが苦手な子どもへの教え方
「マジックボックス」を解くのに必要な事柄を順番に説明してきました。では、これらの力はどのようにして身に付けていくと良いのでしょうか。
必要な力をひとつずつ身に付ける
お子様が「マジックボックス」を苦手としているなら、まずはお子様が問題に取り組む様子をみて、お子様がどこでつまずいているのかを確認してあげるのがよいでしょう。そして、必要な力を伸ばす遊びや練習を生活の中に取り入れるのがおすすめです。
例えば次のような感じです。
- 問題の理解が十分にできていないようなら、絵本の読み聞かせをして、人の話を聞く練習をする。
- 箱を通る前と後の違いを見つけるのに時間がかかるなら、間違い探しをして、絵を注意深く見て違いを見つける練習をする。
また、箱の法則を推理するところでお子様に助けが必要なようでしたら、図形の知識や生き物の知識といった、法則を理解するのに必要な知識が十分でない可能性があります。そのようなお子様に必要な知識を身に付けさせてあげるには、身の回りの物を使うだけでなく、幼児向けの学習教材を使うことも検討いただくと良いでしょう。
おはじきなどを使って「数が変わる箱」の問題に取り組む
必要な力を身に付けた上で、「マジックボックス」の問題に取り組む際は、まず、数が変わる法則の問題に取り組むのがおすすめです。なぜおすすめかというと、おはじきやキャンディなどを使えば、数の変化を目に見える形にして考えることができるからです。
加えて、次のことを意識いただくと良いでしょう。
やさしい問題からはじめる
最初はやさしい問題から取り組んで、問題で聞かれていることを理解すること、お手本の箱を通る前と後の違いを見つけること、……と、解くための手順をひとつずつ確認していき、形式に慣れる事から取り組んでみましょう。
声掛けをして、子どもが考えるのを助ける
解き方が身に付くまでは、保護者の方が声掛けをして思考を誘導してあげるのが良いでしょう。特に、箱の法則を言語化することは、問題を理解して解き進めるのに有効です。
「この箱にはどんなルールがあるのかな?」等と聞いて、お子様自身の言葉で実際に言ってもらいながら、問題に取り組むと良いでしょう。
繰り返し問題を解く
様々なバリエーションがあるのが「マジックボックス」の問題の特徴です。何度も問題を解いて、解き方を身に付けつつ、様々なバリエーションの問題に慣れておくことで、受験の本番でもしっかり力を発揮できるでしょう。
まとめ
「マジックボックス」を解くには、次のようなステップがあり、それぞれに必要な力があることを紹介してきました。
- 問題の内容を理解する…話を聞く力・話を理解する力
- お手本をみて法則を推理する…注意力・洞察力、推理力、様々な知識
- 推理した法則を使って問題を解く…思考力・応用力
- 複雑な問題を最後まで解ききる…集中力・記憶力、メモを取る力
「マジックボックス」は様々な力が総合的に求められる、難易度の高い問題ですが、言い換えると、「マジックボックス」が解けるお子様には、お受験で測られる様々な力が身に付いているとも言えます。それだけに、取り組む甲斐のある問題ですので、じっくり時間を掛けて「マジックボックス」の対策に取り組んで頂ければと思います。
マジックボックスの対策はわかったけれど、実際に取り組むのは大変そう・・・と感じられた方へ
「マジックボックス」の対策を紹介してきましたが、お子様のレベルに合わせて問題を用意するのも、必要な力をひとつずつに身に付けさせようと、教材を別々に用意していくのも大変なことかと思います。
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なお、今回解説した「マジックボックス」の問題は95問収録しています。
問題例として挙げた3つの問題の他にも様々な条件の問題を用意しているので、「マジックボックス」の対策におすすめです。
収録問題数95問
なんと収録問題数は95問!たくさんの問題に触れられるので「マジックボックス」の問題に慣れることができます。
スモールステップで問題を解く力を養う
「天神」幼児版タブレットに収録されている「マジックボックス(まほうのはこ)」問題は、①~③まで難易度が設定されています。 最初は易しい問題から始まり、最後はお受験レベルの難しい問題まで出題されます。簡単な問題から徐々に難易度を上げていくことが上達のコツですので、「天神」を使えば、自然とスモールステップでの学習をすることができ、着実に問題を解く力を養うことができます。
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