子どもの学びを促進するアウトプットの重要性と家庭で取り組むべきおすすめの遊び方
学習において、インプットしたものをアウトプットすることにより、学習内容がより定着します。インプットは何となく理解できるから、子どもにアウトプットを促したいけれど、意図的にアウトプットをさせる方法がわからないという保護者の方も多いのではないでしょうか。幼少期から学びの土台を形成していく上でアウトプットを癖づけておくことは大切です。
今回は、家庭で取り組めるおすすめのアウトプットの方法について紹介していきます。
学習におけるインプットとアウトプット
学習方法は大きくわけるとインプットタイプとアウトプットタイプ2つの方法に分類されます。この項目ではそれぞれの学習法について解説していきます。
- インプットタイプの学習方法
- アウトプットタイプの学習方法
インプットタイプの学習法
インプットタイプは、一言でいえば受動的な学習法です。例えば、本を読んだり、幼稚園や保育園で先生の話を聞き、知識を得ていく作業のことです。知識を蓄積していく、インプットタイプの学習法は、学習における最初の段階と言えます。しかしインプットのみの学習に偏ると、記憶の定着力に限界があります。定着力をUPさせるにはアウトプットタイプの学習法も行う必要があります。
アウトプットタイプの学習法
アウトプットタイプの学習法は、インプットした知識を引き出す作業です。
例えば、園で体験した内容を実際に親に話したり、自分の思いや考えを人に伝えることなどが挙げられます。このようなアウトプットの作業をすることで、学習した内容の理解をより深めることができます。さらに、アウトプットにより自分が何を理解していないのかがわかっていくので、子どもの課題をみつけやすいというメリットがあります。アウトプットタイプの学習法は、知識をしっかり定着させるうえで重要な学習法と言えるでしょう。
ハブルータ学習法
インプットとアウトプットを合わせたユダヤ人の伝統的な学習方法である「ハブルータ学習法」には、高い学習効果があると言われています。
バブルータ学習法は簡単に言うと、１対１で互いに質問をし合ったり討論をしたりする学習方法です。質問をし合うことで、お互い「教える」という作業をします。例えば幼児期のお子様と、ご自宅で学習をするときは「質問と討論」と、はっきり分けなくても、交互に質問を出し合うことを意識したりするとよいでしょう。学習した内容を人に教えることで、学習内容の定着率は90％にもなると言われています。また、グループディスカッションのような討論も50％の定着率があるといわれており、ハブルータ学習法は、学習内容の定着においてとても理にかなった学習法です。
学習内容を定着させる効果があるアウトプット
学習法は、インプットタイプとアウトプットタイプが主に挙げられますが、特にアウトプットタイプは学習内容の定着においてとても重要です。そこで、学習内容を定着させる効果的な、以下の2つのアプトプット方法について説明します。
- 声に出して読む
- 人に説明する
声に出して読む
声に出して絵本を読んだり、発表を行うことで、脳は理解したと認識してくれます。例えば、絵本を読む場合に、「お母さんに読んでみて」「読み聞かせごっこしようか」など子どものアウトプットを促す声掛けをしてみるのも良いでしょう。
人に説明する
人に説明するということは、インプットした内容を相手にわかりやすく伝えることで、アウトプットすることになります。内容を頭の中で整理できるので、インプットした内容の理解がより深まるのです。例えば園から帰ってきたお子様に「今日は何があった？」「お昼ご飯は何を食べた？」「友達とケンカしなかった？」などコミュニケーションをとりながら、自分の身の周りのことを親に説明させることでアウトプットを促すこともできるでしょう。
先生（子ども）と生徒（親）ごっこ
家庭で簡単に取り組める、子どもが自然とアウトプットできる方法として「先生と生徒ごっこ」があります。
子どもが得た知識を、先生として親に教える方法です。親はわからないフリをして、生徒になって子どもに質問しましょう。その際、親が画用紙などの大きな紙にイラストなどで情報をまとめてあげるとよいでしょう。そうすることで、子どもは頭の中を整理しやすくなります。
先生と生徒ごっこを導入するメリットと、注意点を説明していきます。
メリット
先生と生徒ごっこを家庭で導入するメリットは、主に以下の2点が挙げられます。
・親子のコミュニケーションになる
・アウトプットすることで理解を深めることができる
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
親子のコミュニケーションになる
このような状況の家庭にとって、先生と生徒ごっこはコミュニケーションをとる良い取り組みです。子どもが先生となって、園で学んだことを親に教えることで、子どもは自己肯定感が高まり、親も子どもの成長を実感できる機会となるでしょう。
アウトプットすることで理解を深めることが出来る
前項目でもご紹介しましたが、先生になりきって子どもが親に教えることで、子どもの頭の中が整理され、より理解が深まります。学習の定着度を示すラーニングピラミッドでは、「人に教える」という行動により学習内容が90％定着するとされています。
先生と生徒ごっこは、効率的に学習内容を定着させ、理解を深める最適な方法と言えるでしょう。
注意点
子どものアウトプットのために先生と生徒ごっこをする際は、以下の2点に注意して行ってください。
・話がそれていかないように気を付ける
・生徒役（親）として分からないフリをする
話がそれていかないように気を付ける
先生と生徒ごっこをしていると、授業が脱線し、全く違う話にそれてしまう子どももいるでしょう。そういった場合、親の手助けが必要です。「それはどういうこと？」など内容を整理し、まとめて話ができるよう促してみましょう。何度も脱線してしまう子でも、繰り返していくうちに、頭を整理してまとめる力がついていきます。
生徒役（親）として分からないフリをする
子どもが学校で習う内容は、親がすでに知っていたり簡単だったりする場合がほとんどです。そこで重要なのが、親が知らないフリをして子どもから情報をたくさん引き出せるかどうかです。とにかく、親は分からないフリを徹底して、たくさん子どもに質問しましょう。また、子どもが質問に答えられなかった場合は、一緒に調べる提案をするのがおすすめです。そうすることで、分からないことを自分で調べる習慣づけができるでしょう。
まとめ
子どもが学習した内容の理解を深め、定着させるために、アウトプットすることはとても重要です。今回は、家庭で行える「先生と生徒ごっこ」や、効率的なアウトプット方法についてまとめました。お子様のアウトプットを促したい！という保護者の方々はぜひ、参考にしてください。
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