モンテッソーリ教育のメリットと注意点:入園前に確認するべきこと
モンテッソーリ教育とは、医師であり教育家でもあったマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法で、子どもの自立を目的とした教育法です。モンテッソーリ教育を受けたことで知られている著名人には、マイクロソフトの創業者のビル・ゲイツ氏や、Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグ氏、日本では、将棋棋士の藤井聡太さんなどがいることから、注目を集めています。
モンテッソーリ教育とはどのような教育なのでしょうか。この記事では、モンテッソーリ教育のメリットと注意点、モンテ園に入園する前に確認するべき事項を解説します。モンテッソーリ教育が気になっている保護者の方は、ぜひ参考になさってください。
モンテッソーリ教育におけるメリット
モンテッソーリ教育にはたくさんのメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか、順に説明していきます。
個性が伸びる
モンテッソーリ教育では集団で同じことをするのではなく、子どもたち一人ひとりの発達や性質に合わせた教育を基本としています。そして、子どもの自由を尊重しています。興味のあることや、やりたいことを自分で選択して、好きなだけ没頭して取り組めるので、個性を引き出しやすいというメリットがあります。
自主性と積極性が身につく
モンテッソーリ教育では、1人1人が自分の選択した教具に取り組む「おしごと」の時間があります。 子どもたちが、それぞれ自分のやりたいことに集中する時間です。その日やることを大人に決められることはありません。受け身の学習ではなく、興味関心のあることに主体性を持って取り組むため、積極性を身につけていけます。
モンテッソーリ教育では、針や包丁、アイロンなど、扱いに注意が必要なものであっても、「危ないから駄目」とは言われません。丁寧に扱い方を見せてもらえます。なぜなら、幼児期の子どもたちはこのような道具を使って手先を動かしたい欲求をもっているからです。この時期を逃してしまうと、次の成長につながらず自主性も育たないとされています。
また、モンテッソーリ教育では、集団に一斉に指導したり、子どもの発達を無視した指導をしたりということはしません。いつも「あなたはどうしたい?」「どうしたらいいと思う?」と質問して、子ども自身に考えさせる時間を大切にしています。繰り返し自分で考えて答えを出すことで、自主性が育まれていきます。
自己肯定感が身につく
モンテッソーリ教育では、子どもも「ひとりの人間」として尊重されています。そのため、モンテッソーリ教育の場では、「ダメ」「やめなさい」などの、頭ごなしに禁止することや、否定の言葉は使われません。
大人は子どもたちに、「あなたを受け入れます」という姿勢で接します。子どもたちは、あるがままの自分の存在を受け入れられているという安心感を通して、自己肯定感を育むことができます。
決断力と行動力が身につく
モンテッソーリ教育では、受け身の学習ではなく、子どもが自分自身で考えて行動しています。先に述べたように、常に「あなたはどうしたい?」と自分の意見を問われるため、自分で考えて決めることが日常となっていきます。
日々、与えられた指示ではなく、自分で考えて行動しているため、自然と考える力や、決断力が身についていきます。また、自分で決めたことに意欲的に取り組めるため、行動力も同時に身についていきます。
集中力と忍耐力が身につく
モンテッソーリ教育の場では、子どもが自分で選んだ「おしごと」に没頭する「集中現象」が起こっています。時間内であれば、いくらでも「おしごと」に没頭できるのです。 「おしごと」に集中できる教具と秩序立った環境が整っているため、集中力を伸ばしていけるのでしょう。また、その子にとって少し難しい「おしごと」に集中して取り組む中で、忍耐力も養っていけます。
責任感や社会性が身につく
モンテッソーリ教育は、異年齢の子ども達で過ごす縦割りクラスを採用しています。そのため、さまざまな年齢の子どもたちと関わり合いをもちながら過ごします。
年上の子は、年下の子のお手本になろうと努力をします。お世話をしてあげたいと思う子もいるでしょう。年下の子は年上の子の真似をしながら、成長していきます。このように、頼り頼られながら、お互いに学び合う関係を築いていくのです。自分の役割を見いだす中で、思いやりの心と責任感が養われていきます。「やりたいことを自由にやる」という面が注目されることが多く、「わがままになる」と誤解されることもありますが、モンテッソーリ教育では「ルールのなかの自由」が基本となっています。
例えば、教具が1つしかなくて、使いたい人が2人いた場合、「先に使っている子が終わるまで次の子は待たなければならない」というルールがあります。子どもたちは、前の子が使い終わるまで待ちます。そうすれば、自分も満足するまで邪魔されずに教具を使えると分かっているからです。こうしたルールがあるため、「今すぐ使いたい」と駄々をこねずに待てます。このように、異年齢の関わり合いや、「子ども同士で尊重しあう」というルールの中で過ごすことで、社会性が育まれていきます。
意欲と好奇心が育まれる
モンテッソーリ教育では、自分から挑戦する意欲と好奇心を育めます。子どもが「できない」と言う場面では、いくつかの要因が重なっていることが多いのです。例えば、「道具のサイズが大きすぎて使いこなせない」「手が届かない」などです。
モンテッソーリ教育では、子どもにぴったりのサイズの調理器具を用意したり、踏み台を置いたりして、子どものできない要因を取り除いて環境を整えます。大人は、「子どもはできない」と決めつけるのではなく、子どもを信じて、安全な環境を整えて、見守ります。すると、子どもたちは安心して、好奇心旺盛にその環境を探索し、自分のやりたいことに意欲的に挑戦していけるのです。
自分の意見をしっかり主張できる
モンテッソーリ教育を受けることで、自分の意見をもって伝えられる力が育ちます。モンテッソーリ教育の方針では、自ら考えて問題を解決するという自立の姿勢を育むことを大切にしています。
そのため、先にも述べましたが、子どもに何かを聞かれたときに、大人はまず「あなたはどうしたい?」「どうしたらいいと思う?」と子どもに意見を求めます。こうした経験を通じて、自分の意見をしっかりといえるように成長していきます。
リーダーシップが身につく
年下の子の手本となろうとする責任感や、自分で考えて決断する力、行動力、また、自分の意見を主張する力が養われることによって、モンテッソーリ教育を受けた子どもたちの中から、リーダーシップを発揮する人物も多く現れています。
最初にも述べましたが、モンテッソーリ教育を受けた著名人には、マイクロソフトの創業者のビル・ゲイツ氏や、Facebookの創業者のマーク・ザッカーバーグ氏、Amazonの創立者であるジェフ・ベゾス氏など、大企業のリーダーとなった人物が多く存在します。類いまれなるリーダーシップをもつ人物を多く輩出していることが分かります。
モンテッソーリ教育で育った子どもは協調性に欠ける?
モンテッソーリ園では、一人ひとりの個性や自由を尊重する教育であるために、みんなで協力しながら同じことをする集団行動の時間がありません。
集団行動の時間がないため、ふだんの活動の中で周りの子どもと関わり、異年齢の子たちと過ごす機会を自ら持たないと、協調性を育む機会を十分得られない可能性もあります。そのような場合は、小学校への入学後に、みんなで協力して同じことをする時間を苦手に感じてしまうかもしれません。
しかし、モンテッソーリ教育では、子ども同士のやりとりも頻繁にあり、異年齢の子たちと過ごしていることから「年上の子が教具の使い方を見せている姿を見て思いやりの心を学ぶ」など、協調性を育む場面も多く見られます。一概に「モンテッソーリ教育で協調性は育まれない」とは言えないでしょう。
モンテッソーリ教育の保育園・幼稚園入園前に確認すること
ここからは、モンテッソーリ保育園や幼稚園に入園する前に確認するべきことを紹介していきます。
園の教育方針を知る
まずは、園の教育方針を調べましょう。園によっては、モンテッソーリ教育だけでなく、その園独自の方針があることもあります。 教育方針は園のホームページやパンフレットに記載されているので、ご家庭の教育方針に合っているかどうか確認してください。
教師の資格について
次に、園に在籍している教師について調べましょう。 その際には、教師が以下のいずれかの資格を所持しているかを確認しましょう。
国際モンテッソーリ協会(AMI)
AMIの教師資格を取得するためには、東京または福岡のトレーニングセンターにて、AMIから派遣された講師からモンテッソーリ教育を学びます。AMI発行の教師資格で現在日本で取得できるのは、0~3歳と3~6歳が対象のものです。AMIの教師資格を取得すると、日本だけでなく海外のモンテッソーリ教育の場でも活躍できます。
日本モンテッソーリ協会(JAM)
JAMはAMIと友好関係団体として承認されていて、東京のほかにも、京都、福岡、広島、長崎でも学ぶことが出来ます。JAMが発行する教師資格は3~6歳が対象となっています。こちらは日本国内でのみ使用できる教師資格です。
日本モンテッソーリ教育綜合研究所
日本モンテッソーリ教育綜合研究所では、通信教育でモンテッソーリについて学ぶことが出来ます。講座には40年以上の実績があります。スクーリング出席とレポート提出で科目に合格すると単位が取得できる「単位制」です。講座修了者にはモンテッソーリ教師の資質や技能を判断する試験を受けられ、合格者には研究所が独自に発行する資格証が授与されます。
どの資格も、モンテッソーリ教育に必要な知識と技能を学んだ人に贈られるものです。その中でも、AMIとJAMでは協会講師から直接学べるため、より深く実践的な力を身につけられると言えるでしょう。
費用について
モンテッソーリ教育の保育園や幼稚園の通園にかかる費用は、一般的な公立保育園と変わらないところもありますが、平均的には一般の園よりもやや高額になっています。
(例)
入園料 | 150,000円 |
保育料 | 月額約40,000円 |
教材費・おやつ代 | 月額3,000円 |
上記の費用は、一例です。それぞれの園によって費用は異なりますので、事前に園のホームページや募集要項で確認しておきましょう。
まとめ
今回は、モンテッソーリ教育のメリットや、よく耳にする注意点、入園前に確認しておくべき事項について解説しました。
モンテッソーリ教育の目的は「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てること」です。モンテッソーリ教育を通じて、子どもが自立するとともに、責任感や優しさ、自分の意見をしっかり主張する力など、さまざまな能力を身につけていけるでしょう。お子様の教育にモンテッソーリ教育を取り入れたいと思われる保護者の方は、ご家庭で取り組んでみたり、入園を検討されたりしてはいかがでしょうか。
「モンテッソーリ教育」の考えを取り入れた幼児向けタブレット教材
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モンテッソーリ教育の根幹となるのは「教育の主体は子どもである」という考えです。「天神」も教育の主体を子どもに置き、「子どもが自発的に自らやりたい学習内容を選んで取り組む」ことに重点を置いています。
では、自主性や主体性を育てるためには、何をするべきでしょうか?
モンテッソーリ教育では、下記の形で学習を繰り返します。
主体的に取り組み、達成し満足感を得て「できる!」という自己肯定感を育む。その繰り返しによって学習習慣を身に付けながら、就学時(小学校入学時)までに必要な能力を獲得していきます。
こうした学習サイクル・学習習慣を身に着けていれば、その後の人生におけるあらゆる「学習」の機会で、新しい知識や考え方・技術などを身に付けやすくなります。
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