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【放課後等デイサービス】児発管の実施するべきアセスメント。実施する手順や項目、シートの種類、注意点など
あなたは放課後等デイサービスを運営していて、利用者の将来や、保護者からの満足度を上げるためにどんな努力をしていますか?
放課後等デイサービスの利用者の特性は十人十色、その特性に沿った対応が伸びしろを作り、保護者の満足度も向上させる。その上で実施すべきなのがアセスメントです。では、アセスメントを実施しないことでどんな弊害が生まれるのでしょうか?
- 特性を把握せずに画一的な支援しかできなかった結果、成長や発達が十分にサポートされなかった。
- 保護者と、利用者の状態や目標が共有されないことで、保護者との信頼関係が築きにくい。
- 利用者の情報を共有されずに職員間で対応方針にずれが出て、一貫性のない支援が提供された。
つまりアセスメントの実施は、健全な放課後等デイサービス運営において必須項目となります。
今回は、数々の放課後等デイサービスに導入実績のある天神が「アセスメント実施の手順、アセスメントの項目」をはじめ、アセスメントを実施する上での注意点などを紹介します。これまでしっかりと作られていた方も改めて確認いただき、参考にしていただければ幸いです。
放課後等デイサービスにおけるアセスメントとは
はじめに放課後等デイサービスにおけるアセスメントの概要について解説していきます。アセスメントとは何か、アセスメントを行うことにどのような意味があるのかなどを紹介していきますので、まずはしっかりと基礎を固めていきましょう。
アセスメントの定義
放課後等デイサービスにおける「アセスメント」とは、個々の利用者に適した支援を提供するための基本プロセスのことを指します。具体的には、「面談や観察を通じた利用者の行動や発達段階の把握」、「保護者の意見や希望の聞き取り」、「関係機関からの情報収集」などから、利用者の特性や発達状況、家庭環境などの情報を多角的に収集・分析し、支援ニーズや課題を明確にしていきます。アセスメントによって得られた情報は個別支援計画の作成に活用され、支援の質を向上させるための基盤となります。
なぜアセスメントを実施するのか
アセスメントを適切に行うことで、利用者の状況や得手不得手などを把握することができ、今後の療育の指針となります。また、利用者は成長とともに特性や支援ニーズが変化していくため、定期的にアセスメントを行う必要があります。
公立学校や支援学校でもアセスメントが行われていますが、様々な専門職の視点がある放課後等デイサービスの方がより細やかで個別的なアセスメントを行うことができるため、放課後等デイサービスの業務の中でも特に重要なものと考えられています。
誰がアセスメントを実施するのか
放課後等デイサービスにおけるアセスメントは、主に児童発達支援管理責任者(児発管)が実施します。児発管は、児童福祉法に基づき、専門的知識と経験を持つ職員として配置が義務付けられており、アセスメントを通じて利用者の発達やニーズを評価し、最適な支援計画を作成します。
児発管以外にも、施設の職員や関係機関が情報提供や補助を行う場合がありますが、最終的な責任と計画作成は児発管が担います。このため、児発管の専門性とコミュニケーション力がアセスメントの質を大きく左右します。
アセスメントの記録を必ず残すこと
放課後等デイサービスにおけるアセスメントでは、記録を残すことが極めて重要です。記録は、利用者の特性や課題、支援ニーズを把握し、それに基づいた支援を提供するための根拠となります。また、支援の成果を評価し、必要に応じて計画を見直す際の基盤ともなります。
アセスメント記録には、面談や観察を通じて得た情報、保護者や関係機関からの意見、利用者の発達状況などを詳細に記載します。これにより、施設内の職員が情報を共有し、連携した支援を提供しやすくなります。また、記録はトラブル防止にも役立ち、第三者への説明責任を果たすための証拠としても機能します。
さらに、アセスメント記録は保護者との信頼関係を構築する手助けにもなります。支援内容や成果を具体的に説明することで、保護者は安心してサービスを利用できるようになります。記録を確実に残し、定期的に見直すことが、質の高い支援の提供につながります。
アセスメント実施の手順
アセスメントの基本的な部分が押さえられたところで次にアセスメントを実施する手順について解説していきます。今回は
- 情報収集
- 情報分析
- 評価・支援方針の検討
の3ステップに分けて紹介していきます。
アセスメントの最初のステップは情報収集です。これは利用者一人ひとりの特性やニーズを把握するための基盤となる作業であり、保護者や利用者との面談、行動観察、他の関係機関からの資料収集を通じて行われます。保護者からは家庭での様子や利用者の得意・不得意、支援の希望を丁寧にヒアリングします。また、学校や医療機関から提供される連絡帳や発達診断結果も重要な参考資料です。
この段階で特に重要なのは、利用者や保護者がリラックスして情報を提供できる環境を整えることです。適切な質問を用意し、相手を尊重した対話を行うことで、正確かつ多面的な情報を得ることができます。また、集めたデータは後の分析や計画策定に活用されるため、詳細で整理された記録を残しておく必要があります。
情報収集が完了したら、次に行うのが情報の分析です。この段階では、集めたデータを基に利用者の特性や課題を整理し、支援の優先順位を明確にします。具体的には、利用者の行動観察結果や保護者の意見を総合的に検討し、どのような支援が必要なのかを判断します。
分析では、利用者の得意なことや苦手なこと、環境要因による影響などを評価します。また、課題の背景や原因を探ることが重要です。例えば、集中力の問題が環境の刺激によるものなのか、身体的要因によるものなのかを明確にすることで、適切な支援策を立案しやすくなります。情報分析の結果は次の評価・支援方針の検討へとつながり、支援の質を向上させる鍵となります。
情報分析に基づき、利用者の現状に最適な支援方針を検討します。このステップでは、利用者の強みを伸ばし、課題を克服するための具体的な目標を設定します。これには、保護者や関係スタッフとの協議も含まれ、チームとしての支援体制を整えることが求められます。
支援方針の策定には、利用者の成長を見据えた短期および長期目標が含まれます。例えば、短期目標として「他の利用者と一緒に遊ぶ回数を増やす」ことを設定し、それを達成するための具体的な活動内容(「他の利用者と打ち解けやすい遊びを実施する」「個別にSSTを実施し、人間関係構築のスキルを磨く」など)を計画します。また、計画は利用者の状況に応じて柔軟に見直されるべきであり、定期的な評価を行い、更新していくことで、利用者の成長に合わせたアセスメントを作り上げることができます。
フェイスシートとアセスメントシートの違い
アセスメントを行っていくにあたって、フェイスシートとアセスメントシートを作成する必要があります。どちらも重要ですが、混同してしまう方もいらっしゃるので、それぞれの違いについて解説していきます。
フェイスシートとは
フェイスシートは、主に利用者の基本的な個人情報を整理して記載するための書類です。
名前や生年月日、住所、緊急連絡先、家族構成、医療情報(アレルギーや既往歴など)といった情報
上記以外にも、学校名や主治医、通院している医療機関など、利用者の日常生活や健康に関連する基本的な情報も記載します。フェイスシートの主な目的は、利用者を総合的に把握し、迅速かつ適切な対応を可能にすることです。このシートは職員間で情報を共有するための基礎資料となり、緊急時にも重要な役割を果たします。例えば、事故や発作が発生した際には、フェイスシートに基づいて迅速に適切な医療対応が行えるようになります。フェイスシートは、情報が一目でわかるようシンプルかつ明確に作成されることが求められます。
アセスメントシートとは
アセスメントシートは、利用者の特性や支援ニーズを詳しく記録するための書類です。フェイスシートとは異なり、利用者の発達状況や得意・不得意な分野、生活上の課題など、支援計画を立案するための詳細な情報が含まれます。
運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、健康・生活といった多岐にわたる情報
このシートは、利用者の成長やニーズを正確に把握し、それに基づいて適切な個別支援計画を作成することを目的としています。情報収集後、得られたデータを体系的に記録することで、利用者の支援目標を明確にし、具体的な支援方法を検討します。また、定期的な見直しを行い、支援内容を柔軟に更新するための基盤としても機能します。
フェイスシートが基本情報の「一覧表」なのに対し、アセスメントシートは「詳細な記録」と言える位置づけです。
児童発達支援管理責任者が確認する5領域のアセスメント項目
令和6年度から支援計画を作成するにあたって、5領域をすべて含めた総合的な支援を盛り込む必要が出てきました。当然アセスメントでもこの5領域について考えていかなければなりません。そのためここでは5領域のアセスメント項目について解説していきます。
健康・生活領域のアセスメント項目
健康・生活領域のアセスメントでは、利用者の日常生活の習慣や健康状態を把握することが目的です。
・食事や睡眠、トイレの使用といった基本的な生活リズムが適切に維持できているか
・食事のバランスやアレルギーの有無、服薬状況や医療機関の受診歴など
さらに、身だしなみを整える力や、掃除、整理整頓といった日常のタスクをどの程度こなせるかといった日常生活スキルのレベルを評価することも重要です。これらの情報は、利用者が自立した生活を送るために必要な支援を計画する際の基礎資料となります。また、ストレスを抱えていないかや、家庭環境が健康的であるかも観察します。
運動・感覚領域のアセスメント項目
運動・感覚領域では、利用者の身体的な動きや感覚反応を評価します。
・歩行や走行、跳躍などの基本的な運動能力、バランス感覚や姿勢保持
・手先の器用さといった細かい動作のスキル、遊具を使った活動での身体の使い方
また、感覚反応の評価も重要です。視覚や聴覚、触覚といった感覚刺激に対する反応や、過敏さ・鈍感さがあるかをチェックします。例えば、音や光に対して過敏な反応を示す場合や、触れられることに強い不快感を感じるケースがあります。これらの情報は、環境の調整や感覚統合の支援を考える上で欠かせません。
認知・行動領域のアセスメント項目
認知・行動領域では、利用者の学習や認知的な能力、日常行動を評価します。
認知面
・色や形、大きさといった概念理解や、数や文字の認識能力
・状況の変化への対応力や、新しい物事に挑戦する意欲、注意力の持続性
行動面
・感情のコントロールや自己主張の仕方、困難に直面した際の対応能力など
興味の範囲が限られている場合や、特定の状況で問題行動が見られる場合は、その背景や原因を探ります。こういった情報は、利用者の強みを伸ばし、課題をサポートするための具体的な支援計画に役立てられます。
言語・コミュニケーション領域のアセスメント項目
言語・コミュニケーション領域では、利用者の言語能力や対人コミュニケーションスキルを評価します。
・一語文から三語文、文章表現まで、どの程度の言語能力があるか
・言葉のキャッチボールができるか、話すことに対する意欲があるか
さらに、指差しやジェスチャーといった非言語的なコミュニケーション手段も評価します。聞かれたことに適切に応答できるか、相手の意図を汲み取れるかなども重要な項目です。言語・コミュニケーション領域のアセスメントを行うことで日常的なコミュニケーションを円滑にするための支援策を検討する際に役立ちます。
人間関係・社会性領域のアセスメント項目
人間関係・社会性領域では、利用者の対人関係や社会的スキルを評価します。
・友だちや家族とどのように接しているか、グループでの活動にどの程度参加できるか
他者の気持ちを理解し、共感できる力や、助けを求める力があるか
また、社会的ルールやマナーの理解度も重要な評価ポイントです。例えば、順番を守ることができるか、集団行動に適応できるかなどが含まれます。利用者が他者と良好な関係を築き、社会生活にスムーズに適応するための支援計画作成において重要なポイントといえるでしょう。下記記事ではもっと詳細に5領域について紹介して言いますので、理解するために読み進めていただければ幸いです。
アセスメントを実施する上での注意点
ここまでアセスメントの重要性や具体的な内容について触れてきましたが、次にアセスメントを実施する上での注意点について解説していきます。アセスメントはただ行えばよいというものではありません。実施方法を間違えてしまうと保護者との関係性を崩したり、信頼を失うことに繋がってしまいます。注意して行っていきましょう。
実施する時間
アセスメントを実施する際には、適切な時間設定が重要です。一般的に30分から1時間程度を目安とするのが良いとされていますが、利用者の集中力や体調を考慮する必要があります。特に発達障がいのある利用者にとって、長時間の面談や観察は大きな負担となり、正確な情報を得ることが難しくなる場合もあります。そのため、短い時間で効率的に必要な情報を得られるように、事前に質問内容を整理しておくことが大切です。
また、時間の使い方にも配慮が必要です。保護者との会話や利用者の行動観察をバランスよく行い、一方に偏らないよう注意しましょう。「私たちの話を十分に聞いてくれない」「利用者の様子を見ていない」といった不信・不満感につながる恐れがあります。利用者の状況によっては、複数回に分けて実施することで負担を軽減できます。適切な時間管理は、利用者や保護者が安心して情報提供できる環境作りをしていきましょう。
相手への接し方
また、アセスメントでは、利用者や保護者への接し方が情報収集の質を左右します。利用者に対してはリラックスできる雰囲気を作り、過剰なプレッシャーを与えないことが重要です。利用者の表情や仕草にも注意を払い、必要に応じてジェスチャーや遊びを取り入れながら自然な形で観察を進めます。
保護者に対しては、プライバシーを尊重し、慎重な言葉選びを心がけましょう。特に家庭環境や課題について尋ねる際には、配慮を欠かさず、不安を煽らないようにする必要があります。また、質問は具体的で分かりやすくし、相手が答えやすい形式を心がけます。信頼関係を築くことで、より深い情報を得ることができます。
保護者との認識を共有する
アセスメントにおいて保護者との認識を共有することは必要不可欠です。利用者の特性や課題についての理解が一致しないと、支援計画の実施に支障をきたすことがあります。そのため、面談を通じて得た情報を丁寧に整理し、保護者に分かりやすく伝える工夫が求められます。
特に、支援の目標や方法については、保護者の意見や希望を積極的に取り入れることが大切です。双方向のコミュニケーションを重視し、保護者の不安や疑問にも誠実に対応することで、信頼関係を深めることができます。また、記録を共有することで、保護者が家庭でも支援を続けやすくなり、連携が強化されます
まとめ
今回は放課後等デイサービスのアセスメントについて解説しました。利用者、特に障がいのある利用者にとって、小学生から高校生の間にどれだけ経験や知識を積み重ねることができるかがとても重要です。利用者の将来にも直結しますし、人生を左右するといっても過言ではありません。利用者や保護者ひとり一人に向き合い、様々な情報をもとにアセスメントを行っていくことは簡単なことではありませんが、今回紹介したポイントを参考にしていただき、利用者たちの将来の選択肢が増えるようなアセスメントを提供してあげてください。
・差別化できる強みを作ること
・保護者のニーズを読み解くこと
・集客方法を確立する事
特に上記の点を気に掛けて実行する必要があります。
しかし、集客手順や集客手法がわかったところで他事業者との差別化は難しい、、、
分かった気がしてもポイントをおさえながら実際にするのは大変そう、、、
と考えてはいませんか?
もっと手軽に簡単に保護者の期待にマッチした、かつ、差別化した強みがほしい、、、
と。
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